バブル崩壊後の景気低迷や就職氷河期──。ため息ばかりだった日本へ、1997年、ひとりの刑事が希望と興奮をもたらした。出世より現場。慣例より行動。根回しより正義感。当時、多くの共感を集めた青島俊作の姿は、今見ても驚くほど新しい。そして2026年、あの青島が帰ってくる!創刊40周年、彼と同じ時代を生きてきたDIMEでは、世代を超えて愛される『踊る大捜査線』シリーズの軌跡を総力取材。令和のビジネスパーソンに再び熱をもたらすヒーローの姿とは? 踊る旋風を見逃すな!
どの名シーンも真似できるくらい大好きです! 初放映で受けた衝撃から、今なお色あせない緻密な演出の数々までを徹底解説。あふれる愛が止まらない「村上健志流・『踊る』論」は、新作『N.E.W.』を観る前に必見!

芸人・タレント
フルーツポンチ 村上健志さん
お笑いコンビ「フルーツポンチ」として人気を博す。ドラマ大好き芸人で結成された「よしもとドラマ部」のメンバーとして活動中。俳諧でも頭角を現し、自身の句が国語の教科書に収録されるなど、活躍の場を広げている。
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あふれ出る『踊る』愛と密かな「野望」
──初めて『踊る』に目覚めたのはいつですか?
1997年の初放映からリアルタイムで見ていました。当時、高2だった僕にとって、織田さんはヒーローのような存在。「あの織田裕二の『刑事ドラマ』が始まる。絶対見るぞ!」と。
──初めて見た時の印象はいかがでしたか?
これは普通の『刑事もの』じゃない、と衝撃を受けました。それまでに知っていた刑事ものは、派手なアクションと銃撃戦で犯人を捕まえるのが定番でした。でも『踊る』は違っていた。パトカーを出すには申請が必要だから、タクシーで現場に向かうとか、刑事にはつきものの拳銃も普段は持ち歩いていないとか……「刑事なのにサラリーマンじゃん!?」って。そして、ひとたび事件が起これば、ガラッとテンポが変わって、本店(警視庁)と支店(所轄署)のメンツや思惑が交差しながら、シリアスなストーリーが展開する、その世界観に引き込まれましたね。
──『踊る』の世界観は、演出や音楽なしには語れませんね。
カットを割らないカメラワークや、室井さんや警察幹部が大階段を下りるシーンといった演出は、今見ても色あせません。オープニングや事件が動く瞬間に流れるあの『踊る』テーマは、名シーンとセットで思い浮かびます。
──『N.E.W.』が発表され、新シリーズの期待も高まります。もし出演オファーがあったら、どんな役を希望しますか?
僕が参加させてもらうなんて畏れ多くって(笑)。でも、支店のメンバーがよくすすっている〝カップ麺〟とか、和久さんのマッサージチェアを配達した〝カエル急便〟とか、『踊る』のアイコンに絡めたら嬉しいなあ。劇中のカップ麺CMに登場するタレント役とかないかなあ(笑)。あとは……そうだ! すみれさんは「仕事の貸しはご飯で返して」って、たびたび青島を誘っていますけど、まだ実現していないんですよね。晴れてふたりのディナーがかなう場面があったらレストランの客として映り込みたい。約束が果たされたのをこっそりと祝いながら(笑)。
100%アナタの胸が熱くなる!心が『踊る』名シーン3選
「これ持ってると人助けらんないっていうんだったら、
こんなもんいらないっすよ!」
(青島)(第4話 少女の涙と刑事のプライド)

「ひょっとして、あんたらが捜している男っていうのはこいつじゃないかね?」
(和久)
「私たちこの町長いもんだから、路地裏までよく知ってんのよね」
(すみれ)(第4話 少女の涙と刑事のプライド)
「君の真似をしてみた」
(室井)(第11話 青島刑事よ永遠に)

コミカルなシーンと、ぐっとくる名場面のバランスが絶妙!
〝事件にデカいも小さいもない〟という「踊るイズム」がすべて詰まっているのが、テレビシリーズ第4話。大きい事件の被疑者を捕まえたい本店と、目の前で今苦しんでいる人を助けたい青島の軋轢が描かれています。本店に啖呵を切った青島をフォローする、仲間たちのせりふもオシャレです。そんな青島たちの熱量に心を動かされた室井は、最終話(第11話)でついに「君の真似」をすることに……青島と室井の新バディー誕生の瞬間です!
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9/16発売のDIME最新号は「踊る大捜査線」の大特集! 巻頭の織田裕二さん10P超ロングインタビューを始め、40ページの大ボリュームでどこよりも詳しく踊る大捜…
絶対に好きになる!『踊る』の名キャラクター3選
恩田すみれ【深津絵里】

和久平八郎【いかりや長介】

野口達夫【伊集院光】

青島は殿堂入りなので、それ以外のキャラを選びました!
まず、青島の「師匠」とも言える和久さんは絶対外せないでしょう。すみれさんは、クールさと繊細さ、豪傑ぶりのギャップが魅力的。青島との関係がどうなっているか、ファンとして知りたくありつつも、そのままでいてほしいという気持ちもあります。野口達夫は、第5話「彼女の悲鳴が聞こえない」に登場する「ピンクサファイア」のストーカー。伊集院光さんの怪演に圧倒されて、その後テレビでお見かけしても、怖かった記憶があります。

ドラマ史に残る!『踊る』の名エピソード3選

青島の表情がカッコいいんだこれが!
これは悩みました。全話が最高で、いわゆる「箸休め」的な回がないんです。普通ドラマって、登場人物の描写からはじまって、話数を経るごとに盛り上がっていきますよね。でも「踊る」は序盤からクライマックスの連続です。この前、久しぶりに全話見返したら「あ、このエピソードって、こんな最初のほうだったんだ」って驚くくらい、名シーンのオンパレード。出し惜しみがないんです!

取材・文/丹羽 毅 撮影/タナカヨシトモ 編集/千葉康永
©フジテレビジョン




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