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充電器はもう要らない?バッテリー容量10000mAhを誇る規格外スマホ「REDMI Note 17 Pro Max 5G」をガチ検証

2026.09.20

 スマホのバッテリーは、ハイエンドモデルでも5000mAh前後が一般的。ヘビーに使うと1日通しては持たず、途中で充電が必要になることも多い。モバイルバッテリーを持ち歩かず、あわててコンビニなどでレンタルした経験がある人もいるはずだ。一方で、海外では超大容量バッテリーを搭載した端末もあったが、どちらかと言えば”キワモノ”的な扱いで、高耐久スマホのように分厚いモデルが中心だった。

 そんな中、バッテリーの負極材にシリコンとカーボンを採用して、容量を底上げする技術が実用的になり始めている。スマホへの採用も進み、26年に登場したモデルには、これまでのものよりも容量が増加しているものも少なくない。シャオミが新たに送り出した「REDMI Note 17 Pro Max 5G」も、そんな機種の1つだ。ただし、そのバッテリー容量は国内で販売中のスマホの中では突出しており、10000mAhに達している。

大台達成の10000mAhバッテリーを搭載したREDMI Note 17 Pro Max。動画連続再生でその実力をチェックした

 文字通り、ケタ違いの容量のバッテリーを搭載したREDMI Note 17 Pro Max 5Gだが、ここまで大容量になったことで持ちはどのぐらいよくなっているのか。性能的にはミッドレンジモデルのため、どこまで実用的に使えるのかも気になるところだ。そんなREDMI Note 17 Pro Max 5Gの実機を使い、動画の連続再生テストを実施。端末そのものの実力も検証した。

10000mAhバッテリー搭載とは思えない、普通すぎるサイズ感

 10000mAhのバッテリーと聞くと分厚いボディを想像してしまうかもしれないが、REDMI Note 17 Pro Max 5Gの厚みはわずか8.65mm(ブラック、パープルの場合)。5mm台のスマホがあるため薄型とは言えないが、一般的なハイエンドスマホとほぼ同じサイズ感のため、ポケットに入れてもまったくかさばらない。本当にこのボディの中に、10000mAhもの容量のバッテリーが内蔵されているとは思えないほどだ。

厚みは一般的なスマホの範囲

 一方で、ディスプレイのサイズは6.83インチと大きめ。名称にMaxと入っているゆえんだが、サイズ的には大画面スマホと呼べる大きさだ。iPhone Pro Maxシリーズに近い大きさと言えば理解しやすいだろう。端末の面積が広いからこそ、この容量のバッテリーを詰め込めたと言える。ただし、大画面には映像の迫力が増すというメリットもあるため、スマホで映像を見たい人には願ったりかなったりといったところだろう。

画面サイズは大きいが、そのぶん、映像の迫力が増す

 バッテリーが大きさに比例する形で重量も増すのではという予想も、いい意味で裏切られた。同モデルの重量は229.5g。決して軽いわけではないが、重すぎて持ちづらいほどでもない。ただし、最近では「Galaxy Z Fold8」のようにフォルダブルスマホでありながら201gを実現した端末もある。それらと比べるとずっしりとした印象があり、長時間手に持っていると疲れることは確かだ。せっかく長時間利用ができるのに、この矛盾は少々残念だ。

重量は229.5gで、実測値もそれに近い。スマホとしてはやや重量級だが、持てないレベルではない

 バッテリーが大容量なのを活かし、他のデバイスを充電する機能は一般的なスマホより充実している。注目したいのは、充電時の出力が高いところで、最大27Wで他の機器を充電することが可能だ。USB PD2対応しているスマホであれば、急速充電ができる出力。モバイルバッテリーとしても優秀だ。もちろん、ワイヤレスイヤホンやゲーム機など、スマホ以外のデバイスを充電してもいい。

USB経由で、他のデバイスを急速充電することができる

 少々残念なのが、ワイヤレス充電に対応していないこと。充電速度が落ちるため、REDMI Note 17 Pro Max 5Gを充電するときは有線の方がいいが、この仕様がないことでリバースワイヤレス充電ができない。他の機器を充電するには、常にケーブルを持ち歩いていないといけないということだ。また、スマートウォッチやAirTag互換のスマートタグなど、一部の機器はワイヤレス充電のみという仕様もある。いくら10000mAhのバッテリーがあっても、こうしたデバイスの前では無力だ。

動画の連続再生はどのぐらい持つ? 輝度マックスでバッテリー持ちをテスト

 とは言え、REDMI Note 17 Pro Max 5Gはモバイルバッテリーではない。ワイヤレス充電がないのは少々残念だが、割り切るしかないだろう。もっとも、同機種はあくまでスマホ。他の機器を充電するのは、サブ的な使い方になる。重要なのは、単体でどれだけバッテリーが持つかだろう。

 Androidにはバッテリー残量から持続時間を推測する機能があるが、同モデルの充電残量が100%の状態でこの画面を開いたところ、50時間超という時間が表示された。普通に使うのであれば、途中で充電しなくても2日以上持つ計算になる。1日の終わりごろにはバッテリー残量を気にしなければいけないスマホが多い中、この持続時間は驚異的と言える。

テスト前の100%になった状態では、52時間37分と推測された。パフォーマンスモードに切り替えても、50時間持つ

 では、REDMI Note 17 Pro Max 5Gは実態としてどの程度バッテリーが持つのか。Wi-Fiに接続した状態で、モバイルネットワークをオフにし、ディスプレイの輝度を最大まで上げて、YouTubeを連続再生したまま放置してみた。ディスプレイはバッテリーを消費しやすい部材の1つなので、最大まで上げれば、ある程度消費は早くなることが予想される。

 ただ、この機種では輝度マックスの状態で動画を再生しても、バッテリーがほとんど減らない。動画の再生開始から1時間が経過したタイミングで残量をチェックしてみたところ、98%と表示された。1時間の動画再生で2%しか減っていないというわけだ。この減り方はほぼ時間と比例しており、2時間後には96%、3時間後には93%、4時間後には91%まで減少していた。

動画を最大輝度で流しっぱなしにして、バッテリーがどれだけ持つかを計測した
100%から4時間経過までのグラフ。2~3%の範囲だった

 輝度を最大まで上げても、1時間に2~3%しかバッテリーが減らないのはかなり心強い。計算上では、1日で48%程度のバッテリーを消費することになる。このまま1時間ごとにチェックすると、2連続で徹夜をしなければならないので、しばらく放置し、約24時間経過後に再びバッテリーの状態をチェックしてみたところ、ほぼ予想通り50%の残量が残っていた。動画の連続再生でも、まる2日間使用できるのは心強い。

 ただし、ゲームのようにGPUをフルに使って描画をするようなコンテンツは、動画よりもバッテリーを消費する。そのため、使い方によってはもっと早くバッテリーが減ってしまうことはある。5Gを使って移動しながら計測するといった形であれば、より連続使用時間は短くなるはずだ。それでも、これだけバッテリーが持てば十分。国内で販売されているスマホの中では、ダントツで電池が持つと言っていい。

パフォーマンスやカメラ性能はどう? ミッドレンジゆえのトレードオフも

 驚異的な電池の持ちが売りのREDMI Note 17 Pro Max 5Gだが、スマホの良し悪しを決めるのは電池だけではない。パフォーマンスやカメラ性能、使い勝手など、トータルでの使い勝手も重要になる。REDMI Note 17 Pro Max 5Gは、チップセットにクアルコムの「Snapdragon 6 Gen 5」を採用したミッドレンジモデル。性能で言えばごく普通といったところで、ブラウジングやSNSなどのアプリ利用では、不満を感じることはない。

Geekbench 7でのスコア。CPUはハイエンドほど、高速ではない

 ただし、ハイエンドモデルまでの性能はないため、アプリをまとめてダウンロードしている時などには、やや動作が緩慢になることもあった。ストレージ容量が256GBのモデルは、メモリも8GBと少なめで、マルチタスクで複数のアプリを切り替えながら動作させるような使い方には向かない。

 一方で、AIを使って不要な被写体を特定し、きれいに消去する「AI消しゴムPro」や、外国語の会話をリアルタイムで翻訳する機能などは搭載されており、一部の体験はハイエンドモデルに肩を並べる。最新のハイエンドモデルが搭載するような、先回りして何かを提案する機能はないものの、スマホでのAIを体験してみたい人には十分な機能と言えそうだ。

画像は、人の映り込みを消すAI消しゴムPro。ミッドレンジながら、ユーザーニーズの高いAI機能は一通りそろっている

 カメラはメインカメラが5000万画素で、通常は画素を束ねて感度を上げるピクセルビニングをした状態で撮影するため、暗所にも強い。夜景を撮ってみたが、クオリティは十分だ。ただし、超広角カメラは800万画素で性能は抑えめ。望遠カメラも搭載していない。上位モデルではライカとの協業で画質を高めているだけに、画作りも悪くはないが、カメラ性能の高いスマホと比べると一段劣る印象も受けた。

カメラは台座の上にまとめられており、広角と超広角の2眼だ
広角カメラは画素数が5000万画素で、暗所での撮影も十分こなせる

 また、このモデルはオープンマーケット(SIMフリー)にのみ展開されており、キャリアモデルは存在しない。こうした事情もあり、日本向けのローカライズは少なめだ。特にメインの端末として使うのに気になるのは、おサイフケータイに非対応なこと。SuicaなどのFeliCaを使った決済ができないのはもちろん、マイナンバーカードの証明書を内蔵できないため、これらが必要な場合には別途カードを持ち歩く必要がある。

おサイフケータイは非対応だが、NFCは搭載。クレジットカードのタッチ決済などは利用できる

 一方で、このバッテリーの持ちはほかのスマホにない一点突破の特徴。本稿でも言及したように、他のスマホを充電することもできるため、モバイルバッテリーを兼ねた2台目として持ち歩くのには非常に適した端末だ。この場合、おサイフケータイがなくても大きな問題はないはずだ。複数のスマホを使い分けたい人が、モバイルバッテリーを荷物から減らせるのは大きなメリットになる。ややニッチではあるが、刺さる人には刺さるスマホと言えるだろう。

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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