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シリーズ最新作『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』が9月18日に公開された。『踊る大捜査線』本編の新作は14年ぶりの公開となる。そこに至るまでの道のりを復習しておこう。1997年当時、連ドラをリアタイ視聴していた人も、今作が初だという人も、この記事を読めば劇場で見える景色がきっと変わるはずだ。
※本稿はDIME (ダイム) 2026年 11月号に掲載の「踊る大捜査線、大旋風!」より一部を抜粋・再編したものです
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脱サラ刑事・青島俊作が歩んだ29年の軌跡
1997年冬から始まった物語は、映画史の記録を塗り替え、お台場の風景さえも変えた。ドラマ、深夜の番外編、劇場版……と、その作品数は20超にのぼる。脱サラして所轄警察署に来た男・青島俊作は、身体を刺され、仲間を得て、恩師を見送り、係長となり、数多の歴史を刻んだ。
今作では、ついに警視庁捜査一課という組織の本丸に立つ。会議室を憎んだ男の行き先としての皮肉さも、出世の感慨深さもある。物語を何倍も楽しむため29年の軌跡をまとめた。
1997→2026まで『踊る大捜査線』シリーズ全23作品
1.『踊る大捜査線』(1997.1、全11話フジ火9・平均18.2%)

ーー1997.1.7(火)全11話の連続ドラマとしてスタート
「銃撃戦よりも書類と予算」と、刑事ドラマの常識を裏返し、彼ら日常を描いた新しさが支持された第1作。室井慎次(柳葉敏郎)、恩田すみれ(深津絵里)と、後の29年を支える顔ぶれもここで出揃った。
2.『歳末特別警戒SP』(1997.12、視聴率25.4%)

3.『湾岸署婦警物語』(1998.6、視聴率24.9%)

4.『秋の犯罪撲滅SP』(1998.10、視聴率25.9%)

5.『THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(1998.10、興収101億円・動員700万人)

ーー事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!
連ドラの熱を劇場へ持ち込んだ。猟奇的殺人と副総監誘拐が重なり、湾岸署は本庁の指揮下で混乱を極める。和久平八郎役のいかりや長介は、同作で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞に輝いた。
6.『深夜も踊る』(1998.10)
7.『踊る大ソウル線』(2001.9)
8.『深夜も踊る②』(2003.7)
9.『THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003.7、興収173.5億円、実写邦画1位獲得(当時))

ーーレインボーブリッジ、封鎖できません!
お台場を舞台に、所轄と本庁の対立がピークに。女性管理官・沖田仁美が青島の前に立ちはだかり、封鎖できないはずの橋が物語の鍵を握る。動員数1260万人、シリーズ最大の祭りになった一作だ。
10.『BAYSIDE SHAKEDOWN2』(2003.12)
11.『交渉人 真下正義』(2005.5、興収42.0億円)

真下が交渉人として独り立ちするスピンオフ作第1弾で、トレインジャックされた最新車両と指令室との頭脳戦が見もの。東京の地下鉄ではなく全国7社の路線で撮影された。
12.『容疑者 室井慎次』(2005.8、興収38.3億円)

所轄を指揮した室井が一転、容疑者として法廷に立たされる。敵役の弁護士灰島秀樹が鮮烈で後にスピンオフも作られた。脚本家・君塚良一氏がシリーズで初の監督に。
13.『逃亡者 木島丈一郎』(2005.12)
14.『弁護士 灰島秀樹』(2006.10、視聴率16.8%)
15.『警護官 内田晋三』(2007.1)
『トリビアの泉』の検証VTRとして本編と同じ布陣で制作・6分15秒。2025年に18年ぶりノーカット放送。
16.『係長 青島俊作(配信) 深夜も踊る③』(2010.6)
17.『THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』(2010.7、興収73.1億円)

ーー俺に部下はいない。いるのは仲間だけだ。
7年ぶりとなる本編復活作。引っ越し当日の新庁舎で拳銃が消え、署は初日から大混乱に。亡き和久さんの甥・伸次郎が新人として配属され、青島の手には「和久ノート」が。
18.『THE LAST TV』(2012.9、地上波ドラマ最終作 TV視聴率21.3%)

劇場版「THE FINAL」公開の6日前に放送となった2時間ドラマで、係長となった青島が、TV放送では最後となる湾岸署での事件に挑んだ。その後物語は、そのまま劇場へ引き継がれた。
19.『THE FINAL 新たなる希望』(2012.9、興収59.7億円)

誤認逮捕の疑惑から青島が組織の隠蔽と向き合い、「現場の意見が通る組織に」という室井との約束が、ここで決着する。完結編と銘打たれたものの、物語は終わらなかった。
20.『深夜も踊る THE FINAL』(2012.9)
21.『室井慎次 敗れざる者』(2024.10、興収19.2億円)

柳葉敏郎が単独主演で、シリーズ初の2部作となる前編。二人の里子と暮らす元刑事・室井のもとに、かつて湾岸署が追いかけた犯人の娘が現われる。都心からはほど遠い秋田の山里が物語の舞台である。
22.『室井慎次 生き続ける者』(2024.11、興収17.3億円)

前編から1か月後に公開された後編で、里子たち、犯人の娘、過去の因縁と、室井は、警察官としてではなく一人の大人として向き合う。現場の対極にあった男が、最後に選ぶ生き方とは?
23.『踊る大捜査線 N.E.W.メトロポリスを駆け抜けろ!』(2026.09.18(金)公開)

湾岸署の管内を超え、東京という巨大都市が舞台だ。誘拐犯は身代金の運び屋に青島を指名し、遅れれば街を爆破すると告げる。3Dプリンター拳銃に毒性ウイルスと、2026年の今を映すような事件が相次ぐ中、警察では捜査の優先順位をAIが決めはじめていた。
数えてみた!和久さんが青島を諭した・説教した回数「通算15回」
青島を育てたベテラン刑事・和久平八郎。和久さんの説教と名言を連続ドラマから劇場版まで数えると、通算15回(※編集部調べ、回想2回含む)に達した。「正しいことをしたければ偉くなれ」に代表される組織論は、どれも現場で生き抜くための実践論ばかり。そして大事な言葉ほど、照れ隠しの「なんてな」がつく。それが和久流だった。
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取材・文/久我吉史 編集/千葉康永
興行収入:日本映画製作者連盟調べ(室井慎次2作は2025年1月末時点) 視聴率:ビデオリサーチ調べ(関東地区)
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