近年、日本各地で自然災害が頻発しており、2026年には防災庁の新設が予定されるなど、社会全体で防災・減災への意識が高まっている。
こうした中、防災の考え方も「もしもの時だけ」の備えから、普段使いのモノやサービスを災害時にも役立てる「フェーズフリー※」へと広がりを見せている。
※日常時と非常時という2つの局面(フェーズ)を区別せず、普段利用しているモノやサービスを、災害時にも役立てるという新しい防災の考え方。
しかし、この新しい防災の考え方がどの程度認知され、生活に浸透しているのかは十分に明らかではなかった。
そこで損保ジャパンは、フェーズフリーの認知・実践状況や、無理なく取り組める防災行動の実態を明らかにすることを目的に、全国の男女1,036名を対象に、防災に関する意識調査を実施した。
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「フェーズフリー」の認知度は2割、一方で5割以上は実践
「フェーズフリー」という言葉を知っているか尋ねたところ、「知っている」と回答した人は22.2%、「知らない」が77.8%となり、約8割が認知していないことが分かった。
一方で、「フェーズフリー」の代表的なグッズ(ポータブル電源、モバイルバッテリー、ローリングストック食品、カセットコンロ、懐中電灯など)を保有しているか尋ねたところ、「持っている」が56.3%となり、半数以上が保有していることが判明。
多くの人は「フェーズフリー」という言葉は知らなくても、結果的に日常生活の中でフェーズフリーを実践していることが明らかになった。
Q.「フェーズフリー」という言葉を知っていますか?
Q.日常生活でも使いながら、災害時にも役立つ「フェーズフリー」の主なグッズ(ポータブル電源、モバイルバッテリー、アウトドア用品、消費しながら備えている(ローリングストック)食料品・飲料水、カセットコンロ、蓋付きタンブラー、レジャーシート、懐中電灯など)を持っていますか?
世帯構成別では、未就学児のいる子育て世帯では「フェーズフリー」という言葉の認知率が25.2%と全体(22.2%)を上回った。一方、フェーズフリーグッズの保有率は、夫婦のみ世帯および子育て世帯で高い傾向が見られた。
日常生活と災害への備えを両立させたいという意識が、子育て世帯を中心に広がっていることがうかがえる。
在宅避難への備えは「3~5日分」が最多!フェーズフリー実践の最大の課題は「管理」
フェーズフリーを実践する上で課題と感じることを尋ねたところ、「充電や消費期限などの管理を忘れがちになる」が44.1%で最も多くなった。
続いて、「どこに収納したか分からなくなる」が29.8%、「何を優先して持ち出せばよいか分からない」が26.5%、「日用品を災害時にどう代用するか、『知恵やノウハウ』がないこと」が25.5%という結果に。
近年は、防災用品を「持つこと」だけではなく、普段から使いながら適切な状態を維持することが重要になっている。今回の調査からも、防災の課題が「購入」から「運用・管理」へ移りつつある実態が明らかになった。
Q.フェーズフリーを実践するうえで課題に感じること
現在備えている防災グッズで、家族全員が何日程度生活できると思うか尋ねたところ、「3日~5日分」が46.6%で最多に。一方、「1週間分」と回答した人は26.5%、「2週間以上分」は4.7%にとどまっていた。
近年は、大規模災害発生時に「在宅避難」が重要な選択肢として位置付けられているが、ライフラインが長期間停止するケースも想定すると、十分な備蓄量を確保できている家庭はまだ限定的であることが分かる。
また、「防災グッズを備えている」と回答した人は60.4%となり、防災意識は一定程度浸透している一方、「必要な品目や数量まで確認した上で備えている」は22.6%にとどまった。
備えるだけではなく、「何を」「どれだけ」備えるかという質の向上も今後の課題と言える。
Q.防災グッズを備えていますか
Q.以下を目安とした場合、自宅での在宅避難を想定して、現在備えている防災グッズ・備蓄品で、ご家族全員が何日程度生活できると思いますか。
防災は「特別な備え」から「日常の習慣」へ
今後取り入れてみたい防災行動について尋ねたところ、最も多かったのは「ローリングストックや、こまめな充電を習慣づける」(37.8%)。
続いて、「災害時にも役立つ機能がある商品を選ぶ」が30.2%、「家にある日用品を防災目線で見直す」が28.3%、「身近なモノを災害時に代用するアイデアを調べる」が26.8%となった。
従来の「災害時だけのために備える」という考え方だけでなく、日常生活の中で無理なく継続できる防災への関心が高まっていることがうかがえる結果に。
Q.今後取り入れてみたいフェーズフリーの行動
調査概要
調査期間:2026年7月16日~2026年7月22日
調査方法:インターネット調査(無記名)
調査対象地域:全国47都道府県
調査対象者(有効回答数):全国の男女1,036人
関連情報
https://www.sompo-japan.co.jp/csr/environment/eco/bousai/
構成/Ara
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