ライカカメラ社は、「ライカクラシックシリーズ」から、ライカMマウントを採用したレンズ「ライカ ズミクロンM f2/66」を発表。2026年9月4日より、世界限定660本で販売開始した。価格は1,870,000円。
1960年代の終わり頃、エルンスト・ライツ・カナダ社のウォルター・マンドラー博士が「Elcan 66 mm f/2」を開発した。このレンズは米海軍での使用を目的に設計されたもので、製造数はわずか約200本にとどまった。このため、ライカMシステムの中でも最も希少なレンズの一つに数えられ、光学技術的にも歴史的意義の面からも特別な位置を占めている。今回登場した「ライカ ズミクロンM f2/66」は、そんな「Elcan 66 mm f/2」を再解釈し現代によみがえらせたレンズとなる。
「Elcan 66 mm f/2」で採用された66mmという焦点距離は、デザイン上の理由で決まったわけではなく、レンズに課せられた明確な任務に応える光学設計を突き詰めた結果、導き出されたもの。「Elcan 66 mm f/2」の開発において目標とされたのは、最高レベルの解像度、圧倒的な明るさ、そしてコンパクトで目立たないデザインで、当時からすでにレンズ開発の第一人者として知られていたウォルター・マンドラー博士は、それらすべてを最も理想的なかたちで実現する焦点距離として、66mmを選んだのだ。その理念を受け継ぐ「ライカ ズミクロンM f2/66」でも、66mmという焦点距離を採用。この焦点距離は標準レンズと中望遠のポートレートレンズの中間に位置しており、自然な遠近感と控えめな圧縮感をもたらす。
また、光学設計は、オリジナルをベースに、ボディを含め効率と性能の面で最適化され、現代の基準に合うよう改良。機械的な点でもElcanの系譜を継いでおり、レンズの絞りリングは、一般的なライカMレンズとは逆方向に回転し、距離目盛の配置は軍事規格に準拠している。
さらに、オリジナルとなる「Elcan」のフロントリングには、製造番号、光学設計番号「C283」、そして米海軍の注文番号が刻印されており、「ライカ ズミクロンM f2/66」では、その原則を受け継ぎ、オリジナルと同じ箇所に、シリアル番号、光学設計番号「B1047」、個体の番号、12桁の内部材料番号が刻印。なお、Ernst Leitz Canadaの略語に由来する「Elcan」の銘があった箇所には、「Leitz Wetzlar」と刻まれている。
なお、「ライカ ズミクロンM f2/66」のシリアルナンバー001は、2026年11月にドイツ・ウェッツラーで開催される「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」に出品される予定となっている。
主な仕様
焦点距離:66mm
レンズ構成:5群6枚
開放絞り:F2
最小絞り:F16
絞り羽根:9枚
最短撮影距離:1m
最大撮影倍率:1:13.4
レンズマウント:ライカMマウント(6ビットコード付)
フィルター径:φ49mm
レンズフード:ねじ込み式
外形寸法:φ60.1×60mm
重量:約456g
製品情報
https://leica-camera.com/ja-JP/photography/lenses/m/summicron-m-66mm-f2-black
構成/立原尚子




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