防災対策では、水や食料、防災グッズ、避難場所や避難経路などの備えが中心だ。一方、災害時には、自分自身の足で安全な場所まで移動しなければならない場面も想定される。
こうした背景を踏まえてSapeetはこのほど、「いざという時に動ける身体」も防災の備えのひとつではないかという視点から「歩く力」に着目し、20代~70代の1,588人を対象に「歩幅」「歩行速度」「転倒リスク」を年代別に分析した結果を発表した。
本調査では、累計200万回以上のAI姿勢分析の実績を持つ「カルティ シセイカルテ」で取得したAI歩行分析データを使用している。
転倒リスク「高い・やや高い」は全体の23.2%。20代でも約2割が該当
調査対象者全体では、転倒リスクが「高い」または「やや高い」と判定された人は23.2%となった。年代別に「高い」の割合を見ると、20代の0.9%に対し、70代では5.1%と約5.7倍に増加し、加齢とともに増加する傾向がみられる。
一方で、「やや高い」まで含めると、20代でも19.4%、40代では25.1%、60代では28.5%にのぼった。転倒リスクは高齢層で高まる傾向がある一方、20代であっても約5人に1人が該当しており、「若いから大丈夫」とは言い切れない結果となっている。
平均歩幅は20代~60代で36~37cm台、70代では32.2cm。同じ100歩でも進む距離に最大約5mの差
年代別の平均歩幅を比較すると、20代~60代は36.4~37.2cmとほぼ横ばいだったのに対し、70代では32.2cmとなり、20代~60代と比べて4.2~5.0cm小さい結果となった。
各年代の平均歩幅をもとに、同じ100歩を歩いた場合に進む距離を換算すると、20代~60代と70代では、最大で約5.0mの差が生じる計算だ。
年代別の平均歩行速度は約50~56m/分。快適歩行速度の目安を下回る結果に
今回の調査では、年代別の平均歩行速度は50.4~55.8m/分となった。健康な成人を対象とした報告では、自然に歩きやすい速度で歩く「快適歩行速度」は、年代や性別によって約76~88m/分とされている。今回の調査では、すべての年代でこの目安を下回る結果となった。
一定の距離を移動する際にどの程度の時間がかかるのかをイメージしやすくするため、1kmを歩く場合の所要時間に換算すると、快適歩行速度では約11~13分となるのに対し、今回の平均歩行速度では約18~20分となる。同じ距離を移動する場合でも、歩行速度によって必要な時間に差が生じることがわかる。
なお、本調査における歩幅や歩行速度は、年齢だけでなく、身長や筋力などによって個人差がある。今回の結果は、自分の歩くペースや、一定の距離を移動する際にどの程度の時間がかかるのかを考える一つの参考となるものだ。
<調査概要>
調査対象:20代~70代の男女、2022年10月~2026年8月の分析結果から無作為に抽出
有効歩行分析数:n=1,588(男性697人、女性891人)
調査方法:シセイカルテによるAI歩行分析データを活用
出典元:株式会社Sapeet
構成/こじへい




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