夏場は犬や猫にとって熱中症のリスクが高まる季節だ。近年では、ペットのためにエアコンを使用する家庭も増えている一方で、電気代との兼ね合いに悩んでいる人も多いのではないだろうか。
エネワンでんきはこのほど、犬・猫の飼育者300名を対象に、夏場の熱中症対策やエアコンの使用実態、電気代に関する実態調査を行い、その結果を発表した。
夏場のペットの熱中症対策と飼い主の意識
「夏場、ペットの熱中症対策をどの程度意識しているか」と尋ねたところ、「とても意識している」が44%、「やや意識している」が36%となり、全体の8割が熱中症対策を意識していることがわかった。一方で、「どちらともいえない」は12%、「あまり意識していない」は5%、「まったく意識していない」は3%と、約2割は対策への意識が十分ではないという結果となった。
事前のスクリーニング調査では、91%が犬や猫に熱中症のリスクがあることを認識している結果であることから、リスクへの認知は広く浸透していることがうかがえる。しかし同時に、リスクを知っていても対策への意識には差が見られることがわかった。
「夏場に行なっているペットの熱中症対策」についての質問では、70%の人が「エアコン」と回答した。また、エアコン以外にも、「サーキュレーター・扇風機」、「水分補給をこまめに促す」、「冷感マット・冷却グッズを使用する」など、さまざまな工夫をしていることがわかる。なかには、「水分が多いおやつを毎日与えている」という回答もあった。
これにより、ペットへの熱中症対策の多くはエアコンに依存している点がうかがえる。一方で、こまめな水分補給や室温の確認など、ペットの体調に合わせて都度対応を行なっているケースもあり、各家庭でさまざまな対策がとられているようだ。
ペットのためのエアコン使用実態と留守番対策
「夏場、ペットのためにエアコンをどのように使用しているか」と尋ねたところ、「日中ほぼつけっぱなし」が38%で最も多く、「24時間つけっぱなし」が37%と僅差で続いた。さらに、「特に暑い日に使用している」は15%、「留守中も使用している」は8%だった。
この結果から、全体の75%が長時間エアコンを稼働させていることがわかった。一方で、気温に応じて使用を判断する家庭も一定数存在しており、生活環境に合わせてエアコンを使い分けている実態もうかがえる。
「自分だけなら冷房を消すことがあっても、ペットのためなら外出時もエアコンをつけたままにすることがあるか」と尋ねたところ、「よくある」が50%、「ときどきある」が38%となり、88%がペットのために外出中もエアコンをつけっぱなしにした経験があるとわかった。一方で、「あまりない」は8%、「まったくない」は4%にとどまった。
この結果から、多くの飼い主が自身の体調や節電よりもペットの健康や安全を優先していることがわかった。ペットの安全を守り、快適な毎日を過ごさせたいと思う飼い主の気持ちがうかがえる。
「外出時、ペットのためにエアコンをつけたままにする理由として、最も近いものは?」と尋ねたところ、「熱中症が心配だから」が39%で最も多く、次いで「ペットの健康を優先したいから」が36%となった。この2項目を合わせると75%に達し、多くの飼い主がペットの健康や命を守ることを最優先に考えていることがわかる。
一方、「動物愛護の観点から必要だと思うから」は9%、「家族で話し合って決めているから」と「電気代との兼ね合いで判断しているから」はそれぞれ5%、「ペットのためにつけたままにはしていない」は5%となった。
この結果から、エアコンを使用する最大の理由は動物愛護管理法や家族内のルールが発端ではなく、飼い主自身が熱中症の危険性を認識し、ペットの健康を守りたいという意識に基づくものであることがうかがえる。電気代への負担よりも、ペットの安全を優先する考え方が広く浸透している実態が明らかになった。
「夏場、ペットと暮らすうえで最も心配なことは何か」と尋ねたところ、「熱中症」が42%で最も多く、次いで「留守番中の室温管理」が34%、「エアコンの故障」が10%となった。また、「停電」や「電気代の増加」という回答も見られた。
熱中症と留守番中の室温管理を合わせると76%に達しており、外出中など飼い主が直接様子を確認できないときの暑さ対策への関心が高いことがうかがえる。さらに、エアコンの故障への不安も一定数あり、夏場のペットの健康管理においてさまざまな不安を持っていることがわかった。
「夏場に留守番中のペットの熱中症が気になって、予定より早く帰宅したことはあるか」と尋ねたところ、「数回ある」が35%で最も多く、「何度もある」が17%、「一度だけある」が11%となった。これらを合わせると、63%がペットが心配で予定より早く帰宅した経験があることがわかる。一方、「ない」と回答した人は37%となった。
この結果から、多くの飼い主が留守番中のペットの熱中症リスクを身近な問題としてとらえていること、そして不安を感じた際には予定を変更してでも早めに帰宅するケースが少なくないことがわかる。外出中はエアコンを使用していても完全には安心できず、実際の行動にも影響をおよぼしているようだ。
ペットの留守番中の室温管理や停電対策については、「特に利用していない」が47%で最も多かった。一方で、「ペットカメラ」が26%、「スマートエアコン」が22%、「スマート温湿度センサー(遠隔で確認できるもの)」が19%で、見守りや遠隔管理に役立つ機器を活用している飼い主も一定数いることがわかる。
約半数は特別な機器を導入していない一方で、残りの半数はペットの安全を確保するために何らかの機器を活用している実態が明確になった。近年はスマート家電や見守り機器の普及が進んでいる。外出先から室温やペットの様子を確認できる環境を整えることで、留守番中の熱中症リスクへの不安軽減につなげている飼い主も少なくないと考えられるだろう。
ペットと暮らす家庭の電気代事情
「ペットを飼い始めてから、夏場の電気代は増えたと感じるか」と尋ねたところ、「やや増えた」が40%で最も多く、「とても増えた」が26%となり、66%が電気代の増加を実感していることがわかった。一方、「あまり変わらない」という回答が27%、「変わらない」は2%にとどまった。
多くの飼い主が、ペットの熱中症対策としてエアコンを長時間使用したことで電気代が増加したと感じている。これまでの調査でも、日中や24時間エアコンをつけっぱなしにしている家庭が多く、ペットの健康を優先して電気代の負担を受け入れている実態が明確になった。一方で、29%は電気代の変化をあまり感じておらず、住宅環境やエアコンの性能、省エネへの取り組みなどによって、負担の感じ方に違いがあると考えられる。
夏場の電気代については、「やや負担に感じる」が49%で最も多く、「とても負担に感じる」が27%となった。両者を合わせて76%が夏場の電気代を負担に感じていることがわかる。一方、「あまり負担ではない」は18%、「ほとんど負担ではない」という回答も6%見られた。
この結果から、多くの飼い主がペットの熱中症対策のために使用するエアコンによって、夏場は電気代に負担を感じていることがわかった。それでも、これまでの調査ではペットの健康を優先してエアコンを使用する家庭が多く、電気代への負担を認識しながらも、愛犬・愛猫の安全を守るために必要な出費として受け入れているといえる。
「夏場、家計への負担が増える場合、あなたはどちらを優先したい?」と尋ねたところ、「ペットの健康・医療費を優先したい」が40%、「ややペットの健康・医療費を優先したい」が30%となり、70%が家計への負担よりもペットの健康を優先したいと回答した。また、「どちらも同じくらい重要」は24%、「やや夏場の光熱費を優先したい」と「夏場の光熱費を優先したい」はそれぞれ3%となった。
飼い主にとって夏場の光熱費は大きな負担である一方、ペットの健康や命を守ることを最優先に考えている人が多いことがわかった。また、4人に1人は「どちらも同じくらい重要」と回答していて、ペットの健康を守りながら家計への負担も抑えたいという現実的な意識が見えてくる。一方で、光熱費を優先すると回答した人は少数にとどまり、飼い主の責任感の高さが表れる結果になった。
「夏場、ペットのための電気代を抑えるために工夫していることはあるか」と尋ねたところ、「エアコンの設定温度を調整している」が44%と最も多く、次いで「サーキュレーターを併用している」が39%、「遮光カーテンを利用している」が24%、「電力会社・料金プランを見直した」が17%、「省エネ性能の高い家電を利用している」が14%となった。一方で、「特に工夫していない」という人も24%見られた。
この結果から、多くの飼い主がペットの快適な室温を維持しながら節電の工夫をしていることがわかる。ただし、現代の設備で十分と考えている飼い主や、節電よりもペットの健康を優先している飼い主も少なくないといえるだろう。
ペットと暮らす家庭が電力会社に期待すること
電力会社にあるとうれしいサービスについては、「電気代を抑えられる料金プラン」が51%で最も多く、次いで「停電時のサポート」が40%、「ペット向けの暮らしに役立つ情報」が33%、「電気使用量が確認できるサービス」が29%、「省エネに関する情報提供」が24%となった。
ペットと暮らす方が電力会社に求めるサービスは、料金面だけでなく、停電対策や情報提供、日々の電力管理まで多岐にわたることがわかる。電力会社には、料金だけでなく、暮らし全体を支える幅広いサービスが期待されているといえるだろう。
<調査概要>
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象人数:300名
調査実施期間:2026年7月
出典元:株式会社エネワンでんき
構成/こじへい




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