今年の夏は太平洋高気圧の張り出しが強く、9月以降も残暑が長引くと予想されている。暑くても愛犬とのお散歩は毎日必ず行かなければならない。ペットと飼い主さんの熱中症対策の「お勧め商品」選びを獣医さんがアドバイスしてくれた。夜道でも安全なお散歩や、毎日の散歩を快適にしてくれる商品を紹介しよう。
散歩で受ける地面からの熱はヒトより高い
酷暑の今、地面は人間が気温を感じる温度以上に熱せられている。地面よりも150センチ以上の部分で気温が30度の場合、コンクリートの地面の温度は50度以上になってしまう。愛犬との散歩は地面が熱せられる前の早朝や、地面の熱が下がった夜間をお勧めしいと、ひびき動物病院院長の岡田響先生。
「一般的に愛犬との散歩は朝は5時ぐらいに、夜は8時以降に行くのが良いとされていますが、最近の酷暑ではアスファルトの熱が十分に冷えていないこともあるので、心配だったら地面を触ってみて犬が歩いても熱くないか、確認して欲しいです」。
愛犬も飼い主さんも暑い日は無理をしない
さらに散歩中でもこまめに水を飲ませて、熱中症対策も忘れずに。お勧めしたいのが冷やしたペットボトルの冷水を冷たいまま持ち歩ける便利グッズ。夏のお散歩中の給水は、愛犬だけでなく、飼い主さんにも必須である。
汗をかけない犬が口から水分を蒸発させて、身体の熱を逃がしやすくするために、水分補給はこまめに行うこと。また、熱で体内から水分が減ると血液の循環が悪くなり、酸素や栄養素が臓器に届かなくなってしまう。愛犬も人も、夏のお散歩ではこまめに水分補給をしよう。
人間の場合は水分補給と同時にミネラルや塩分が必要だが、犬の場合は水だけでも十分。カフェインの入っている緑茶やコーヒー、砂糖が多く含まれるスポーツドリンクやジュースは与えないように。
日光を遮ることができない広い場所では日傘も
最近は男性の日傘利用が進んでいるが、お散歩でも日光を遮ることができない広い場所では、飼い主さんの日傘を使って、直射日光が当たらないように工夫してみて。特に男性用の雨天兼用の傘は大きめで、リードを使っても愛犬が陰れることができる。
ネックシェードやフェイスカバーが付いた飼い主さん用の帽子もお散歩に便利。首から後ろの部分が隠れるだけで、体感温度が下がる。今年の夏は急な雨が多かったが、撥水加工されていれば雨でも安心である。いろいろな帽子があるが、むぎわら仕様の帽子は通気性が高く、髪の長い女性でも頭が蒸れない。フェイスカバーも取り外しが可能で、ファッション性が高いので、お散歩以外でも利用できそう。
暑さで帽子の中が蒸れない麦わらタイプは散歩時に快適だった。頭皮の熱を上手に発散させる上、フェイスカバーで直射日光から顔を守ってくれる。散歩の途中で小雨が降ってしまった時、麦わらの表面が雨をはじいて、髪は少しの濡れで済んだのも良かった。フェイスカバーは取り外しも可能で、被らない時はたたんでバッグに入れることもできる。
KEYUCAの商品は使っている人にだけわかるような、小さな作りこみが秀逸で、今回試した中でもリラクゼーションウエアとこの麦わら帽子は特に細かな使いやすさをきちんと具体化させている商品だった。
帽子の中に、頭のサイズに合わせてサイズ調整できる紐が入っていて、引っ張ると小さくなる仕組みになっている。微妙なサイズまで調節できるので、快適に被ることができて、ストレスなく使える。さらに帽子のつばの部分が長めで、顔に影をつくってくれる。つばの裏側は黒い布が貼られているから、手に持った時の感触も良い。この夏、愛犬とのお散歩帽子に悩んだらぜひKEYUCAの麦わらタイプをお勧めしたい。
いざという時は愛犬と共有できる冷感タオル
水にぬらして首に巻く冷感タオルも、よく見かけるようになった。散歩中に万が一、具合が悪くなった時、ペットボトルの水でぬらして体に巻くと体温が下がる。ぬらして絞ったタオルを首に巻いておくと、いつまでも涼しさを感じる。表側は布で吸水性もあるので、汗拭きタオル用にも使えて便利。
基本的に肌に触れるものは、愛犬と人が共有するのは衛生的に避けた方が良いが、急に体を冷やす必要が出た場合など、水に濡らして急冷できるタオルは便利。
お散歩に適したタイパアクティブウエア
お散歩ウエアは汗をかいてもすぐに洗えて、着心地が良く、愛犬のお散歩友達に会っても大丈夫なきれいに見えるシルエットが欲しい。KEYUCAのアクティブウエアはルームウエアとスポーツウエアの良いところを取り込んで、飼い主のニーズに応えてくれた。蛍光テープ付きで安全性が高く、マンションのカードキーも落とさず持ち歩けるデザインとなっていて、まさにお散歩用のウエアだった。
今年4月に発売したこのタイパアクティブウエアは、日常の中で自然に身体を動かすことができるデザインを採用した。着替えなくてもジムに行けるウエアとして大注目の新商品である。
飼い主さんにとっては、「お散歩に行くために着替える」という心理的な壁が解消され、そのまま散歩に行けるのは、とてもありがたいこと。基本的にスポーツウエア仕様なので、汗をかいても肌にべたつかず、身体の動きはスムーズで、愛犬と全速力で走ることができる。夏はKEYUCAの長袖フード付きパーカーと組み合わせれば、買い物にも抵抗なく行ける。
新タイプのワークマンの冷房ウエア
ワークマン(本社群馬県伊勢崎市、代表取締役社長大内康二氏)のペルチェ半導体搭載の冷房ウエア「WindCore ICE×HEATERペルチェベスト」シリーズを犬の散歩用に使ってみた。今回は7個タイプで、7か所にペルチェ半導体の冷却装置が埋め込まれ、シャツの上から身体を冷やしてくれる。バッテリーを入れてスイッチを押すと、1秒以内で瞬間冷却される仕組みである。
昨年25万点、50億円を生産して市場を席捲した冷房ウエアで、今年から女性専用モデルも発売している注目商品とあって、期待をもって着用してみた。確かに部分的に冷たい箇所を感じると、暑さがずいぶん和らぐ。着用した日は最高気温が35度だったが、冷房なしでも、かなり快適だった。
岡田先生は、「今回は愛犬のお散歩がテーマなのでちょっと逸れてしまいますが、仕事で使えないかなと思ってしまいました。手術時は五感を使って心電図や呼吸モニターの音を感じながら、麻酔と患者の状態を常に意識しています。ファンの音が少し気になる部分もありましたが、それ以上に集中した身体からの発熱と発汗は手術時には不快に感じるので、この冷房ベストが手術で役に立つアイテムになるかもしれないな、と思いました」と教えてくれた。手術を受けるペット達の役に立つかもしれない、可能性を秘めたウエアだった。
今回は獣医さんお勧めのお散歩用品だったが、外出が難しい場合は室内のドッグランを利用するのも一つの方法だと岡田先生。「特に子犬や高齢犬、暑さに弱い犬種の場合は無理をしないこと。ただし、運動不足だと肥満になりがちなので、おやつで気分転換するのではなく、室内でのボール遊びなど、身体を動かしながら一緒に遊んで、お散歩に行けないストレスを解消してあげましょう」とアドバイスしてくれた。
病院URL
https://www.hibiki-ah.com/
商品リスト
執筆、ライター
柿川鮎子、東京都動物愛護推進員
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