夏の家族時間をみんなで楽しく、そして有意義に過ごしたいと考える方は多いだろう。暑さの厳しい季節、エアコンの効いた快適な室内で子どもの学習意欲を自然に引き出しつつ、大人も子どもも関係なく全員で本気になって白熱できる注目のアナログゲームが存在する。それが、今回紹介する『ひらがじゃん』だ。自宅での時間を一気に盛り上げ、家族の対話を深める知育とコミュニケーションを兼ねたこのゲームの魅力を紹介しよう。
麻雀のゲーム性と言葉遊びが融合した新感覚ワードゲーム
『ひらがじゃん』は、ひらがなが書かれた牌やカードを並べ替え、実在する日本語の単語たちをいち早く完成させることを競うワードゲームだ。
ゲームの基本システムには、テーブルゲームの王道である麻雀の仕組みが取り入れられている。
しかし、麻雀と聞いて身構える必要はない。本家のように複雑な点数計算や、難解な役の暗記などは一切不要である。ルールは極めて直感的であり、意味の通る言葉が作れるかという、ひらめきと語彙力だけの勝負となる。そのため、ルール説明に要する時間はわずか数分。テーブルを囲めば、世代を超えて楽しむことができるゲームとなっている。手軽に持ち運んでサッと遊べるカード版も用意されているが、大人の所有欲をより満たし、本格的なゲームの雰囲気を高めてくれるのが、今回紹介する『ひらがじゃん 牌版』である。
ずっしりとした手触りと本格的な駆け引き。牌版がもたらす卓上の臨場感
『ひらがじゃん 牌版』には、合計120枚の専用牌が同梱されている。「あ」から「ん」までの清音(「を」以外)が各2枚、そして濁音、半濁音、小さい「っ」や長音の「ー」といった特殊な文字がそれぞれ各1枚ずつという構成になっている。牌のサイズは約22mmとなっており、本物の麻雀牌のようなずっしりとした心地よい重みがある。
卓上に牌を並べて対峙するだけで、本格的な麻雀の対局に臨んでいるかのような、贅沢で知的な没入感に浸ることができる。
ゲーム開始時、各プレイヤーには13個の牌が配られる。自分の手番が来たら山から牌を1枚引き、手元で言葉を吟味し、不要な牌を1枚捨てる。この基本動作を繰り返しながら、手元にある14個のひらがなを並べ替え、2文字の単語を1組、そして3文字の単語を4組、合計5組の日本語を完成させたプレイヤーが勝者となる。
この牌版が優れているのは、本家の麻雀さながらのダイナミックなアクションがそのまま楽しめる点だ。他のプレイヤーが捨てた牌を利用して自分の3文字単語を完成させる「ポン」や、あと1文字で上がれるテンパイの状態で、他人が捨てた牌を呼び込んで勝利を宣言する「ロン」といった、対戦ならではの心理戦と爽快感が綺麗に抽出されている。
特に、1枚しか存在しない濁音の「が」や半濁音の「ぱ」といった特殊牌をめぐる奪い合いは実にスリリングだ。どの文字をキープし、どれを諦めるかという戦術の選択が勝敗を左右する。つまり外来語ばかりを狙ってしまうと単語が揃えづらい、ということだ。
実際にプレイしてみて感じた魅力と注意点
筆者も実際に『ひらがじゃん 牌版』を購入し、プレイを重ねてみた。その中で、この製品の持つ魅力と注意点も見えてきた。
◆手に持つ必要がない自立するアクリル牌の魅力
実際に遊んでみて最も素晴らしいと感じたのは、牌がテーブルの上にしっかりと自立する点である。カード版のような手札形式の場合、13枚ものカードを常に手に持ち、指先の隙間から見えないように管理しなければならない。これは身体的な負担になるだけでなく、不意に手札が見えてしまって興ざめするようなリスクの元になる。
しかし、このアクリル製の牌はしっかりと自立するため、プレイヤーは両手をフリーにした状態で思考に専念することができる。
また、ゲーム開始時に牌をジャラジャラとかき混ぜる洗牌(シーパイ)の音や、牌を整列させるリー牌の動作は、麻雀の知識がない人であっても、本格的な勝負師になったかのような心地よい高揚感を与えてくれる。
◆その単語は実在するかという言葉の定義をめぐるルール作りが重要
一方で、事前に知っておくべき注意点もいくつか存在する。最も頻出する問題は、プレイヤーが作成した言葉の定義をめぐる議論だ。自分が知っている言葉でも、他のプレイヤーが聞いたことがない、あるいは名詞として認められるか怪しい単語が出た場合、有効な上がりとして認めるかで小競り合いが発生しやすいと感じた。実際に筆者がプレイする中でもそのようなモヤっとする時間があったのは確かだ。
この課題を解決するためには、プレイを始める前に、スマートフォンでの辞書検索はすべて有効にする、あるいは広辞苑に載っている言葉のみ認める、といった具体的なレギュレーションを事前に合意しておくことがスムーズに楽しむためのコツである。
◆子どもの語彙力レベルに合わせたプレイ時期の見極めが大事
また、遊ぶ対象年齢の見極めも重要だ。大前提としてひらがながスラスラと読め、かつ言葉の概念を十分に理解していなければ、このゲームの本質的な面白さは伝わらない。語彙力の成長段階にある子どもに対して難易度の設定を誤ると、ただ文字を並べ替えるだけの苦痛な作業になってしまい、ゲーム自体につまらないというネガティブな印象を植え付けてしまう可能性がある。
もし小さな子どもと一緒に遊ぶ場合は、作るべき単語を2文字×3組にするなど、ルールを簡易化する工夫が必要だろう。さらに、真剣に考えるあまり長考するプレイヤーが出ると全体のテンポが悪くなるため、スマートフォンのタイマーを用いて1手15秒などの時間制限を設けるハックも、ゲームを膠着させないために極めて有効である。
『ひらがじゃん 牌版』を購入するには
本製品の一般販売価格は、税込み4,980円(2026年8月現在)。購入場所は、主要なボードゲーム専門店やバラエティショップの店頭のほか、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手のオンラインモールから行うことができる。トランプや通常のカードゲームに比べればやや高価な部類に入るが、品質の高い120枚のアクリル製牌と、何年も繰り返し遊べる耐久性を考慮すれば、その価値は十分に価格に見合っていると言える。
文/Wataru KOUCHI
趣味は合唱、読書、語学、旅行、美術館巡り、雑貨屋探索etc…。日本、海外の雑貨やガジェット、デザインコンセプトの中から思わず「それ、いただき!」と言ってしまうモノ達を紹介!
@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!
あわせて読みたい
-

休日のサクッとランチにおすすめ!かんたんなのにおいしくて毎日食べたくなる乾麺蕎麦レシピ「ねぎそば」
-

夏バテや食欲不振を乗り切る「神座」の期間限定〝冷やしラーメン〟を食べてみた
-

シャークニンジャから空気の変化をリアルタイムで可視化する空気清浄機「Shark BreatheClear」が登場
-

工事不要で設置もかんたん!車両や物体の振動を検知して警報音で通知するKEIYOのセキュリティユニット「AN-S150H」
-

巨大地震、津波、噴火、迫りくる自然災害から身を守るマニュアルコミック『ゴルゴ13 THEサバイバル~大地震、その時!~』8月28日発売
-

〝映え〟に疲れた若者たちが夢中に!韓国発の新感覚SNSアプリ「setlog」が流行する理由
-

気づかぬうちに〝ドパガキ〟になっていませんか?脳に強い刺激を与えるスマホ中毒が集中力を奪う理由
-

スーパーの惣菜購入に対する背徳感が無くなった!?コンロキャンセル界隈が変えた家庭の食卓
-

【牧田習の昆虫博士】ハチやドクガ以外にアウトドアで注意が必要な昆虫たち
-

本場流を極めた味が異国メシブームを牽引!「アジアングルメ」が市場を席巻した理由




DIME MAGAZINE

















