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「Google Pixel 11」シリーズと「Pixel Watch 5」が実現する究極のエコシステムとは?

2026.09.03

Googleは8月12日、最新のスマートフォン「Google Pixel 11(以下Pixel 11)」シリーズとスマートウォッチ「Pixel Watch 5」を発表した。新製品群は、Gemini Intelligenceを核としたプロアクティブな支援機能と、Tensor G6チップによる大幅な性能向上を特徴としている。

グーグルは日本市場を最重要市場と位置づけ、円安の影響を可能な限り吸収した価格設定を実現した点も注目される。

洗練されたデザインと飛躍的なカメラ性能のPixel 11シリーズ

最新スマホとなるPixel 11シリーズは、今年も標準モデル、サイズ違いのProモデル2機種、折りたたみモデルの計4モデル展開となる。

■標準モデル「Pixel 11」はカメラの凸が控えめに

Pixelシリーズといえば背面の幅いっぱいに広がるカメラバー。今回はカメラのでっぱりが前モデル比で40%以上削減され、ポケットやバッグへの収納性が大幅に向上した。カラーはFrost、Hibiscus、Pistachio、Obsidianの4色展開となる。

カメラシステムは48MPの新開発メインセンサーを搭載し、光感度が56%向上。これにより低照度環境でも高品質な写真・動画撮影が可能になった。10.8MPの望遠レンズは、Tensor G6チップとの組み合わせで最大30倍の超解像ズームを実現している。

パフォーマンス面では、Tensor G6チップと12GBのRAMを搭載。ストレージは前モデルの2倍となる256GBからスタートする。バッテリー寿命は30時間を確保し、高速有線充電に加え、25%高速なワイヤレス充電を可能にする新しい20W Qi 2.2規格に対応した。

■プロモデル「Pixel 11 Pro」と「Pixel 11 Pro XL」

上位モデルのPixel 11 ProとPro XLは、高級感のあるデザインに再設計されたカメラバーが特徴である。新しい傷防止ディスプレイコーティングにより、前世代の2倍以上の耐擦傷性を実現し、Proモデル史上最も高い耐久性を誇る。

新機能「Highlight」は、カメラバーに内蔵されたカラーLEDが光り、スマホを伏せている状態でも一目で着信が把握できる。Geminiが聞いている、考えている、応答している状態を光のパターンで示すほか、重要な連絡先からの着信にカスタムカラーを割り当てることも可能だ。

カメラシステムはPixel史上最高の画質を実現する。特に48MP望遠カメラは、センサーサイズが大きくなり光感度が30%向上、5倍ズームでのポートレートモード撮影が可能になった。

Tensor G6と波形イメージングモデルの組み合わせにより、最大120倍のデジタルズームも実現している。Night Sightは画質を損なうことなく最大4.5倍高速に撮影可能となった。

ディスプレイはピーク輝度3600ニトに達し、さらに明るくなった。両モデルとも256GBのストレージと12GBのRAMからスタートし、512GBと1TBモデルには16GBのRAMが搭載される。バッテリー寿命は30時間で、Pro XLは約30分で75%まで充電できる高速有線充電に対応する。両Proモデルは25W Qi 2.2に対応し、最大29%高速なワイヤレス充電ができる。

■折りたたみモデル「Pixel 11 Pro Fold」

Pixel 11 Pro Foldは、Pixel 10 Pro Foldより約10%軽量化し、約1mm薄くなったことで、持ちやすさと携帯性が向上した。Pixel Fold史上最も細いベゼルと、Highlight機能を搭載した新しいカメラが特徴となる。本体が薄くなった一方で、カメラの出っ張りが大きくなった点はやや気になるところ。

前モデル(左)と比べるとカメラの出っ張りが増した

耐久性は3倍に向上。偶発的な落下から画面を保護する再設計されたヒンジを採用している。新しいカバースクリーンは20%明るくなり、内部のメインディスプレイもピーク輝度3600ニトで前モデルより20%明るい。

Tensor G6と16GBのRAMを搭載し、バッテリー寿命は24時間以上。カメラシステムは48MPのメインカメラと最大30倍の超解像ズームに対応する望遠カメラを搭載している。

■Tensor G6とTitan M3でパワーと安全性の両立

Pixel 11シリーズには、共通して新しいカスタムプロセッサTensor G6が搭載されている。メモリ帯域幅が向上し、TPUの演算能力が50%増加。最新のGemini Nanoモデルと組み合わせることで、最大3.5倍高速な体験を、最大3.5倍少ないエネルギーで提供するとされる。

アップグレードされたCPUにより、ブラウジングやアプリの起動が高速化。アップグレードされたISPは、ポートレートビデオの撮影とレンダリングのために設計された新しいカスタムアクセラレータを搭載し、Pixelで初めて4Kのボケ効果を実現した。

セキュリティ面では、新しいセキュリティチップTitan M3が高度な攻撃に対する保護を強化し、将来の量子コンピュータからの脅威に対する保護機能を追加している。

■カメラでは新機能の「マジックキャプチャー」に期待

カメラ機能としての新機能に「マジックキャプチャー」がある。ワンタップで動画撮影を開始するのだが、撮影している動画の中で、ベストなタイミングを自動的に判別し、静止画も合わせて残してくれるという機能だ。

途中で撮影される写真はHDR+品質になり、画質も十分。カメラを構えていれば、自動的に写真を撮ってくれるため、撮影はPixelに任せ、目の前のペットや子供は、自分の目で見ることができる。

「カメラスタイル」は、撮影時に「暗い影」や「暖かいトーン」といったフィルターを選択できる機能である。これらはイメージングパイプラインに深い調整を加えて作成されたという。

コンテンツクリエイター向けには「クリエイター スイート」が導入された。画面上のテレプロンプター、プロジェクトフォルダへの直接クリップキャプチャ、ビューファインダー内のオーディオメーターなど便利なツールが含まれる。動画機能も強化され、Proデバイスでは最大8K品質のVideo Boostが復活し、新しいPro Stable Video機能が追加されている。

Pixel Watch 5:健康管理とAIアシスタントの融合

Pixel Watch 5は、Gemini Intelligence、高度なフィットネス機能、新機能のHealth Guardian機能を搭載し、よりプロアクティブな支援と健康管理を提供する。

■パフォーマンスと精度の向上

新しいQualcomm Snapdragon W5 Gen 2 accelerated platformを搭載し、CPU処理能力が前世代比で12%向上、RAMも50%増量した。デュアルチップアーキテクチャとの組み合わせで、全体として20%高速化している。

GPS精度はGoogleマップの技術を活用し、GPS衛星信号を建物の3Dモデルを通して追跡することで干渉を補正。これにより、ルートマッピングの精度が前世代の2倍に向上し、Pixel Watch史上最も正確なGPSルート追跡を実現している。

■睡眠と回復機能の充実

睡眠関連機能も大幅に強化された。ユーザーが眠りに落ちるとオーディオブックを自動停止する新しい就寝モードオートメーション、睡眠段階の追跡精度が15%向上したトラッキング、最適なタイミングで起こしてくれるスマートウェイクアラーム、睡眠中の血中酸素レベルの分単位の変化を追跡する新しい睡眠呼吸品質メトリクスなどが導入される。

■Health Guardian機能の追加

注目すべき新機能は「Health Guardian」である。既存の心拍数アラートや心電図機能に加え、血管ストレスと代謝ストレスのトレンド追跡という2つの新しい領域が追加される。

これらを早期に把握することで、ユーザーが積極的に健康を管理するのを助ける。この機能は発売後まもなく展開され、Fitbit Airでも利用可能になる。

年末には筋力トレーニング機能も提供される予定だ。Google Healthアプリでワークアウトを計画し、運動中はエクササイズ、重量、回数、休憩時間に関するリアルタイムのガイダンスと音声キューを受け取れる。さらに、Geminiで構築されたAIコーチが、ユーザーの睡眠、フィットネス、全体的な健康状態に基づいてパーソナライズされたプランを調整する。

価格体系と販売情報

Pixel 11シリーズ、およびPixel Watch 5の価格は以下の通り。スマホシリーズはいずれも256GBモデルからとなる。

Pixel 11:13万6800円~
Pixel 11 Pro:17万4800円~
Pixel 11 Pro XL:20万7800円~
Pixel 11 Pro Fold:27万9900円~

Pixel Watch 5 41mmモデル:6万2800円~
Pixel Watch 5 45mmモデル:6万7800円~

今回、Pixel 11シリーズでは初めてSIMフリーモデルが複数の家電量販店で販売される。従来のキャリアパートナーに加え、この販路拡大により、より多くのユーザーが自由に購入方法を選択できるようになった。

日本市場を最重要市場と位置づけ、円安や部品価格高騰の影響を可能な限り吸収した価格設定も注目。他社が5万円ほどの値上げも辞さない中で、前モデルからの値上げ幅は1万円程度に抑えられている。グーグルの資金力を持ってして初めてできる荒技ではあるが、SIMフリーモデルの家電量販店展開と合わせ、より多くのユーザーがPixelエコシステムにアクセスできる環境が整っているともいえるだろう。

取材・文/佐藤文彦

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