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手が届くハイエンドモデルを実現!世界一の頑丈さを実現した最新スマホ「arrows Alpha2」の実力

2026.09.03

FCNTは、ハイエンドスマートフォン「arrows Alpha2」の新製品発表会を開催。FCNT合同会社 統合マーケティング戦略本部 本部長の外谷一磨氏は冒頭、AIの普及が社会を急速に変革する一方で、AI事業の拡大がスマートフォンの価格高騰を招いている現状を「AI新時代のニューノーマル」と定義。

AIの恩恵が一部の人々に限定される「新たなデジタルデバイド」を生んではならないという強い危機感のもと、「手が届くハイエンド」への挑戦を続けると宣言した。

前モデル「arrows Alpha」の成功が示した市場ニーズ

arrows Alpha2は、昨年FCNTのフラッグシップモデルとして新たにラインナップされた「arrows Alpha」の後続機となる。arrows Alphaは、オープン市場における販売価格8万円以上のAndroidスマートフォンカテゴリで販売台数第1位を獲得している。

購入者からは、「久しぶりにハイエンドに戻れた」「初めてハイエンドを購入した」といった声が多数寄せられ、FCNTが目指した価値が顧客に届いた手応えを感じているという。

購入者データの分析によると、arrows Alpha購入者の前機種価格は7万円以上と未満でほぼ半々であり、3割は10万円以上の高価格帯モデルからの乗り換えだった。これは、価格高騰についていけなくなった顧客の受け皿になれたことを示しているといえるだろう。さらに全体の2割はローエンドユーザーからのスペックアップであり、新たな選択肢を提供できた成果とされている。

また、購入者の61%がFCNT以外のブランドからの乗り換えであり、平均年齢も15歳ほど若返ったという。購入者の9割以上が製品に満足しており、日本のマーケットでは低くなりがちなNPS(顧客推奨度)では、過去にない高いスコアを記録したことが大きな励みになったという。これは価格と価値のバランスが総合的に評価された結果だと分析されている。

部材高騰という逆風の中で定めた5つの開発方針

arrows Alphaの成功を受け、その路線を深化させようとした矢先、AI需要の急拡大に伴う部材の暴騰という大きな課題に直面した。

市場調査では、顧客の9割以上が価格高騰を意識し、8割以上がスマホ価格の上昇を実感していることがわかっている。しかし、顧客は多少の値上げは受け入れてでも、スペックの妥協、特にCPU性能の妥協は望んでいないことも明らかになったという。

これらのアンケート結果や、SNSなどに寄せられた5000件以上のコメント分析を踏まえ、arrows Alpha2では5つの開発方針が定められた。

1つは、アンケートの結果を踏まえ、CPU(SoC)性能は下げないこと。2つ目に、新たにメモリ容量には2つの選択肢を用意することだ。結果、arrows Alpha2には8GBモデル、12GBモデルが用意されている。

3つ目もメモリについて。メモリ容量を削ったモデルをただ展開するのではなく、8GBモデルでも12GBモデルに迫る体験を実現すること、そして4つ目に前モデルで寄せられた優先度の高い市場要望を実現すること。

最後に、メモリ高騰を吸収するための徹底的なコスト削減、パートナーとの環境づくりにこだわった。これらの基本方針のもと、市場想定価格10万円前後を目指して開発されたのが、arrows Alpha2だ。

2つのモデルと専用チューニングを施したarrows Alpha2

arrows Alpha2は、デザイン、カメラ、AI、バッテリー、堅牢性、使いやすさの全てを磨き上げた自信作として紹介されている。先に触れた通り、ラインナップは2モデルとなっており、前モデル同様の12GB+512GBモデルに加え、新たに8GB+256GBモデルが追加された。

ハイエンドモデルに8GBメモリを搭載することには葛藤があったというが、体験価値を犠牲にしないため、8GBモデル専用のチューニングを実施。当初12GBのRAMが必要だったAIやカメラ機能も、8GBで快適に動作するように最適化されている。

さらに、将来的なマルチタスク環境を見据え、仮想メモリを最大16GBまで拡張可能にした。これにより、物理メモリと合わせて合計24GBのRAMブーストを実現し、アプリ切り替えにおいて仮想メモリを設定していない12GBモデルと同等以上のパフォーマンスを達成したと説明された。

■デザインの進化と「世界一の頑丈さ」

商品企画担当の高橋氏からは、デザインと堅牢性に関する詳細が説明された。今回のテーマは「強さを豊かなユーザー体験にアップデートする」とのこと。

arrows Alphaの課題であった「ベゼルの太さ」や「フィルムの貼りにくさ」を改善するため、Corning Gorilla Glass Victusの採用や設計の精緻化により、狭額縁化とディスプレイのフラット化を実現した。リアデザインもフラットにしつつ、サイドフレームに面取りを施すことで持ちやすさも追求。「頑丈だけどそうは見えないスタイリング」をミリ単位で追求したという。カラーバリエーションは、インディゴ、ホワイト、レッド、ブルーグリーンの4色に拡充された。

インディゴ
ホワイト
レッド
ブルーグリーン

堅牢性はさらに進化し、1.8mの高さからのコンクリート落下耐性を実現。第三者機関の調査により、厚さ10mm以下のスマートフォンの中で「世界一の頑丈さ」を達成したという。これは、基準が曖昧な堅牢性訴求スマホ市場において、顧客に分かりやすく安心な選択肢を提供したいという思いからこだわられた点とのことだ。

■ケースレス水中撮影と性能向上

カメラ機能としては、本体の構造を見直し、新開発の防水構造を採用することで、水中で物理キーを押しても浸水しない設計を実現。これにより、淡水での水中撮影が可能になった。

arrows Alphaのカメラ満足度85%と高かったが、この期待をさらに超えるため、メインセンサーをソニー製LYT-700からLYT-710にアップデート。これにより、暗所ノイズの低減やHDRビデオへの対応が実現している。

さらに、新たに4K 60fpsの動画撮影に対応。ストレージを大きく圧迫する懸念はあるが、前モデルから引き続き最大2TBのmicroSDカードに対応することで、容量不足を払拭している。arrows AlphaでのmicroSD対応満足度が94.4%と高く、思い出を消さずに残してほしいと語られた。

■ヘルスケア機能「F Healthcare」へのアップデート

ヘルスケア機能のプラットフォームも改善されており、従来の機能が一部ユーザーにしか使われなかった反省から、体験そのものを大きく見直されている。

ブランド名を「F Healthcare」に刷新し、より分かりやすさを追求。測定結果をアイコンと平易な文章で直感的に理解できるように改善した。自律神経計測機能の分析ロジックは、京都大学の森田名誉教授の論文を基に、AIを活用して体系化されている。

個人のデータ(年齢、性別、歩数、睡眠)と環境データ(気温、天候)を組み合わせて、一人ひとりに最適化されたアドバイスを提供するパーソナライズ機能も搭載。自律神経の状態と行動(歩数、睡眠時間)を重ねて表示することで、健康状態の理由を可視化し、具体的な生活改善に繋げやすくしている。このアップデートはarrows Alpha2の発売と同時に、既存の全対象機種にも無償で提供される。

■価格と販売戦略

全部門で工程を見直し、メモリ価格上昇分を除く原価をarrows Alpha比で10%削減した成果を価格に反映させたと強調した。

オープン市場向けモデルは、8GBモデルが9万4900円、12GBモデルが11万8800円で、2026年8月27日に同時発売される。

すでにドコモ、楽天モバイル、IIJでの取り扱いは発表されていたが、新たにKDDIとソフトバンク/ワイモバイルのオープンマーケット向けブランドでの取り扱いも発表。発売初日から過去最大規模の販路で展開される。

各社は独自の施策を用意しており、楽天モバイルは最大1万6000ポイント還元、IIJは乗り換え特価として8GBモデルを6万4980円で提供するなど、魅力的な購入機会が用意されている。

また、厳しい市場環境でもarrows Alphaやarrows Weシリーズ、らくらくシリーズといった現行モデルを継続提供することを約束し、らくらくシリーズの新商品も開発中であることを明かした。FCNTは、レノボグループの調達力を背景に、「手が届くハイエンド」という独自のポジションを確立し、デジタルデバイドを生まない製品づくりに挑戦し続ける。

文/佐藤文彦

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