9月1日は「防災の日」だ。地震や水害などの自然災害は、いつ、どこで起こるかわからないからこそ、自分の身はまず自分で守る〝もしもの備え〟をしておく必要があるだろう。
その一つとして、日本のアウトドアメーカー『mont-bell(モンベル)』が推奨するのは「0次避難ボトル」だ。
今回は、その作り方と防災のために日頃からできることを聞いた。
防災のために日頃からできること
今回お話しを伺ったのは、『モンベル』広報部の仲間さんと野﨑さんのおふたりだ。
『モンベル』では、アウトドアを通じた防災の備えを長年伝え続けている。なぜそのような活動をするのかといえば、きっかけは1995年の阪神淡路大震災だ。被災地を目の当たりにした『モンベル』辰野 勇会長は、『アウトドア義援隊』と名付けた趣意書を全国のアウトドア関連企業や団体に送り、協力を求めた。以来アウトドアで培ったノウハウや機能的な道具、独自のネットワークを活かし、国内外の被災地でテント、寝袋、衣料品、食料などの物資支給や、がれき撤去などの復旧支援を行っている。
先日起こった令和8年熊本地震でも、いち早く行動を起こし、現在も支援を呼びかけているそうだ。気になる方は、ホームページを見てほしい。

さてこのように、アウトドア用品とそれらを使いこなす力は災害時にも役立つ、と仲間さんは言う。
「屋外で安全・快適に過ごすために作られたアウトドア用品や、それを使いこなすノウハウは、ライフラインが途絶えてしまう災害時にも役立ちます。だから私たちとしては、普段からアウトドアを楽しんでいただき、楽しみながら備え、いざという時に役立つ力を自然と身につけていただけるのがいちばんと考えています」(『モンベル』広報部・仲間さん)
確かに、キャンプ好きな人や登山に親しんでいる人など、アウトドアを楽しむ人たちは、生きる力が備わっている印象がある。
しかし、日頃インドアな非アウトドア派は、まず何からすればいいのだろう?
「職場から自宅まで歩いて帰ることをシミュレーションしてみるのもおすすめです。どのルートを通ればいいのか。何時間くらいで歩けそうか。1泊する必要はあるのか。泊まる必要があるのなら、どこに泊まれそうかなど。アウトドアでは〝もしも〟を想定しておく機会が多いのですが、これも大事な備えです」(『モンベル』広報部・野﨑さん)
「どこでも眠られることや、暗闇に慣れること、防災食の作り方や味を知っておくことなども大事です。ベッドではなく床で寝袋やブランケットなどだけで寝てみる。夜はランタンや懐中電灯で過ごしてみる。備蓄している防災食を作って食べてみるなど、一度体験しておくことも〝もしも〟の備えになるはずです」(仲間さん)
なるほど! 例えば電車で30分かけて通勤しているとして、歩いて帰るならどこをどのように通ればいいのかを知らない人もいるだろう。また、ライフラインが途絶えたり避難所生活をしたりする場合は、どのような状態なのか。全く知らないより、1でも2でも知っているほうが心構えも違うはずだ。
「0次避難ボトル」を携帯しよう
では、『モンベル』が推奨する「0次避難ボトル」とは、どういったものなのか。
野崎さんによると、「0次避難ボトル」は、外出時に被災した場合に安全な場所に移動するために役立つものを入れるそうだ。また、大きめなボトルを使うこともポイントの一つ。

「今回は1Lサイズの丈夫なクリアボトルを使っています。ものをひとまとめにして携帯がしやすいだけでなく、1L程度入る大きめのボトルであれば災害時に給水車から水をもらう時にも役立ちます。
また、中に入れるものはアレンジをしていただいてOK。人により常備薬やマスクも入れるなど、自分だけの0次避難ボトルを作ってみてください」(野﨑さん)
きほんの「0次避難ボトル」
今回、「クリアボトル1.0L」(税込2400円)に入れたのは、次の4つのアイテム+食料だ。

写真左上から時計回りに、重量153gで丈夫な「クリアボトル1.0L」(税込2400円)。1回分「O.D.トイレキット」(税込330円)、重量50gのコンパクトな防寒シート「エマージェンシーシート」(税込594円)、ライトの向きを気にせず付けられる上下対照デザインの「コンパクト マルチランプ」(税込1650円)、カラビナ付きで携帯しやすい「アルミホイッスル S」(税込880円)。
1.携帯トイレ

外出先から自宅などへ避難する途中、トイレが使えなくなっている可能性もある。そこで1回分は携帯トイレがあると安心だ。
アウトドアフィールドではトイレがない場所も少なくない。そんなシーンや災害時にと開発されたのが、軽量コンパクトな携帯トイレ「O.D.トイレキット」(税込330円)。ダブルチャックの防臭袋でにおいを閉じ込めることができる。
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1150111
2.エマージェンシーシート

体を保温したり敷物にしたりと、使い勝手のよいエマージェンシーシートも備えておくと安心だ。
『モンベル』の「エマージェンシーシート」(税込594円)は、広げると213×213cmにもなるため、大人の男性でも使いやすいサイズ。
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1124306
3.ヘッドランプ

災害時に困ることの一つが夜の暗闇だ。スマホで照らすこともできるが、貴重なバッテリーを消耗してしまう。だからこそ、ヘッドランプなどライト類を備えておこう。なお、電池を入れたまま長期間使わないと故障などの原因につながるため、新品の乾電池を一本、一緒に備えておくといいだろう。
「コンパクト マルチランプ」(税込1650円)は、単四電池1本で使える、本体重量22gの超軽量ランプだ。コードの長さを調節すれば、頭だけでなく首から吊るしたり、手首に巻きつけたりと、いろいろ使える。
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1124837
4.ホイッスル

被災した時、もしかしたらがれきに埋もれてしまうかもしれない。その際、大きな声で助けを呼び続けると体力を消耗してしまう。軽く吹くだけで大きな音のするホイッスルも一つあると安心だ。
「アルミホイッスル S」(税込880円)は、重量11gと超軽量。カラビナ付きだから、財布や鍵など、毎日肌身離さず携帯するものにつけておくのもおすすめ。
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1124946
+α 食料

野崎さんは「0次避難ボトル」に、小腹を満たせる食料もプラスしているそうだ。筆者が経験した東日本大震災でも、東京のコンビニから食料が消えた。自宅に帰るくらいのパワーを賄える食料は、少し入れておくと安心だろう。


ちなみに『モンベル』では、登山向けに開発されたエナジーバーを扱っている。素朴な甘さで、日常の持ち歩きにもおすすめだ。
「デーツをはじめ、天然甘味料を使った、ゆっくりエネルギーになってくれるエナジーバーです。発汗により失われるカリウムやナトリウムなども補給してくれますよ」(野﨑さん)
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1324526
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1324518
身近に備えておこう

防災リュックとは別で、0次避難ボトルも備えよう。
備えあれば憂いなし。そして思い立ったが吉日。さっそく「0次避難ボトル」を作り、通勤カバンや会社のデスクなどに備えておこう!
取材・文/ニイミユカ




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