2026年に入り、日本国内における折りたたみ端末は、目覚ましく拡充している。OPPOでは日本国内初の展開として『OPPO FIND N6』をリリースしたほか、モトローラは同ブランド初となる横開きタイプを日本国内でもローンチしたばかり。Googleは最新の折りたたみ端末『Google Pixel 11 Pro Fold』をまもなくリリースするほか、アップルからは『iPhone』シリーズの折りたたみ端末が発売されるのではないかというウワサも絶えない。
そんな中、日本国内でいち早く折りたたみ端末を展開してきたSamsungも新作をリリース。折りたたみ端末のラインアップを2機種から3機種に拡大し、より様々なニーズに応えられるようにしている。そんな『Samsung Galaxy』の新シリーズについて、全く新しいフォルムで最も注目を集める『Samsung Galaxy Z Fold8』の話を中心に、使ってみた感想をまとめてみた。
『Galaxy Z』シリーズは新サイズ『Galaxy Z Fold8』を含めた3モデル展開に!
@DIMEの他記事でも触れているように、最新の『Galaxy Z』シリーズは、従来の『Galaxy Z Fold』と『Galaxy Z Flip』のフォルムをそれぞれ踏襲する『Galaxy Z Fold8 Ultra』と『Galaxy Z Flip8』に加え、新フォルムの『Galaxy Z Fold8』が加わった。
『Galaxy Z Fold8』(写真中央)の画面のアスペクト比は、カバー画面は10:16、メインディスプレイは4:3になっている。同じく横開きタイプ『Galaxy Z Fold8 Ultra』(写真左)や『Galaxy Z Flip8』(写真右)に比べて、画面を開いた時も折りたたんだ時も、表示領域が横方向に広い。
折りたたみ時の厚みは『Galaxy Z Fold8 Ultra』(最薄部約8.9mm)が最もスリムだが『Galaxy Z Fold8』(最薄部約9.7mm)も十分に薄く感じる。
メインディスプレイを展開した状態で、片方の手で持ったサイズ感を比べてみる。『Galaxy Z Fold8 Ultra』に比べて横方向の表示領域が広い『Galaxy Z Fold8』は、片方の手で保持するのがかなり厳しい。縦方向に開く『Galaxy Z Flip8』は折りたたんだ状態と横幅が変わらず、手のひらにしっかりと収まることが、写真からもわかるだろう。
新サイズ『Galaxy Z Fold8』は閉じても開いてもコンテンツを楽しむのにちょうどいい!
メインディスプレイとカバー画面の表示領域がいずれも横方向に広い『Galaxy Z Fold8』では、コンテンツをどのように閲覧できるのだろうか。
従来の『Galaxy Z』シリーズとの差が明確なのは、漫画を表示させた時。約7.6インチのメインディスプレイは1848×2448の解像度で、アスペクト比(3:4)は漫画の単行本を見開いた状態とほぼ同じ。画面いっぱいにピッタリと表示されるのが気持ちよく、ルビなどの細かい文字を拡大することなく判読できる。
メインディスプレイを縦長の向きにすると、Word書類やWebサイトを見るのにちょうどいい感じに。記事の途中にある写真が細部までハッキリとわかる。なお、写真からもわかるように、メインディスプレイの折り目はほとんどわからないレベルで、閲覧している時に全く気にならないのが驚きだ。
約5.5インチのカバー画面は1972×1248の解像度。アスペクト比は16:10。YouTube動画をはじめ、各種コンテンツを十分に楽しめるのもポイントだ。フルHDや4Kといったアスペクト比が16:9のコンテンツを全画面で視聴する際、黒い余白が上下にできるものの、ほとんど気にならない。
『Galaxy Z』シリーズは、2025年に登場したシリーズから、同社製スタイラス『Sペン』の手書き入力には非対応となっている。しかしながら、メインディスプレイとカバー画面は、いずれもタッチ入力には対応しており、市販されている充電不要な静電タイプのスタイラスペンを使った〝指先代わり〟の手書き入力は可能だ。カバー画面を、ちょっとしたメモ帳代わりに使えるわけだ。ただし、静電タイプのスタイラスペンは、手の小指球部分を画面につけてしまうと、反応しなくなってしまう。つまり手を浮かせた状態で書かなければならない。次世代機では『Sペン』に対応してほしいところだ。
プリインストールアプリ『Samsung Notes』に手書きしてみると、こんな感じに。
撮影機能に秀でているのが『Galaxy Z Fold8 Ultra』!唯一の約2億画素の広角カメラ&望遠カメラを搭載
『Galaxy Z Fold8 Ultra』と『Galaxy Z Flip8』についても、特徴的なポイントを紹介しておこう。
『Galaxy Z Fold8 Ultra』のスペックとして特に秀でているのは、望遠を含むカメラ構成だ。例えば『Galaxy Z Fold8 Ultra』と『Galaxy Z Fold8』と比べてみると、前者の広角カメラが約2億画素で約1000万画素の望遠カメラを備えているのに対して、後者は広角カメラが約5000万画素で望遠カメラは付いていない。ちなみに約5000万画素の超広角カメラを備えているのは両者共通だ。
『Galaxy Z Fold8 Ultra』の広角カメラで撮影した約2億万画素(=「200M」の設定)の写真。街路樹に茂る葉のディテールがハッキリと見て取れる。ズームアップしても夕暮れ時にうっすらと雲がかかった空のグラデーションも滑らかだ。
以下は、約5000万画素の望遠カメラを使い、約30倍のデジタルズームで撮影した写真。壁面のテクスチャーも屋上に茂る葉の陰影も、潰れすぎることなく記録される。
取り回しの良さなら『Galaxy Z Flip8』!ほとんどの操作がカバー画面だけで完結
『Galaxy Z Flip8』で特筆すべきは、カバー画面の進化。約4.1インチで1048×948の解像度を誇る画面上では、メインディスプレイと同様にほぼすべてのアプリを利用できるようになった。画面左下には「マルチタスク」「ホーム」「戻る」の各種ボタンが表示され、アプリ起動時の操作に手間取ることもない。かかってきた電話を受けられるし、各種通知も確かめられる。
カバー画面でマップのアプリを利用する際は、以下のような感じ。現在地だけでなく周辺の位置関係までしっかりとチェックできる。
カバー画面でインターネットをブラウジングするのはもちろん、目当てのWebサイトを探すために検索キーワードを入力するのも問題なし。
カバー画面ではYouTubeも視聴可能。ピーク輝度がメインディスプレイと同様に2600nitsなので、外出先の明るい環境下でも見やすい。
ちなみに『Galaxy Z Flip8』 は縦方向に折りたたみ構造を利用して、ビデオカメラっぽく保持しながら撮影できるのもポイント。「スーパー手振れ補正」機能や「水平ロック」機能も備えており、子どもや家族の行事をはじめ、大切なシーンをブレの少ない動画として残せる。
〝先回り〟するAI機能がさらに進化!〝推し〟だけにフォーカスする動画編集機能も新しい
全機種を通じたアップデートとしては、AI機能の進化が挙げられる。例えば、メッセージのやりとりで日程に関する記述を検出すると、キーボード表示の上部に「カレンダーを表示」というポップアップが出てくる。特に『Galaxy Z Fold8』や『Galaxy Z Fold8 Ultra』では、それをタップすることで、カレンダーのアプリが自動的に起動し、別のアプリが分割で表示される。該当する日程のスケジュールを瞬時にチェックできるというわけだ。Samsungが自社のAIについて〝先回りするAI〟と自負しているのもうなずける。
写真や動画を閲覧可能な「ギャラリー」というアプリでは、マイファンカムという〝推しだけにフォーカスする〟機能も追加。新しい『Galaxy Z』シリーズの全機種で利用可能だ。例えば、複数のダンサーが踊る動画を再生中にGalaxy AIマークをタップすると、各ダンサーを識別。「追尾したい人物」として選択したダンサーをフレームの中心に置く動画を生成してくれる。例えば、学芸会や演奏会などのイベントではステージ全体を撮影しておき、自分の子どもだけにフォーカスした動画を同機能で楽しむ……といった感じに重宝しそうだ。
『Galaxy Z』最新シリーズ3機種のおすすめユーザー像とは!?
新しい『Galaxy Z』シリーズの全3機種を使い比べる中で、それぞれに向いているユーザー像はわりとハッキリ分かれているように感じた。
『Galaxy Z Fold8 Ultra』は折りたたみの状態が3機種の中で最も薄く、一般的なスマホと同じような縦長フォルムなので「基本的には通常のスマホ感覚で使いたい」というニーズに合っているように感じる。カメラ性能がハイスペックなこともあり、写真や動画の画質にこだわる人にもおすすめだろう。
一方の『Galaxy Z Flip8』はカバー画面でほぼすべての操作ができるようになったことから「コンパクトなスマホがほしい」という人には特におすすめだ。最近は大画面なスマホが多く、片方の手で操作しにくいと感じる手のひらが小さい人は『Galaxy Z Flip8』をぜひ一度、触れてみてほしい。
新フォルムの『Galaxy Z Fold8』は、前述のように横幅が広いことから、開いた状態でも閉じた状態でも、片方の手で操作するのは、正直に言って厳しく感じた。一般的なスマホから乗り換えた時、電話やLINEをやりとりする際の操作に違和感を覚えるかもしれない。そのため、筆者としては〝折りたたみスマホ〟というよりも〝折りたためるタブレット〟という位置づけの方がしっくりくる気がする。
筆者はかつて、スマホとタブレットを2台持ちしていた頃があった。しかし、タブレットはどんなに薄くても、画面サイズがそれなりに大きいので、ポケットに入れて気軽に持ち歩くことは難しく、2台目のタブレットを持参する頻度は次第に減っていった。その点で言うと『Galaxy Z Fold8』は一般的なタブレットに比べて携帯性は高く、2台持ちも全く苦にならない。
また、2010年代にタブレット端末が出回り始めた頃、ガラケーとタブレットを2台持ちしていた人にも『Galaxy Z Fold8』はピッタリだろう。例えば、電話やLINEを主に使うスマホは低スペックで格安なものとし、各種アプリの利用は『Galaxy Z Fold8』に集約するという選択肢は、かなりアリなのではないだろうか。
そんなことから『Galaxy Z Fold8』は〝折りたたみタブレット〟という、魅力的な新しい選択肢としても検討したい一台と言えそうだ。
ここまで紹介してきた『Galaxy Z』シリーズの3機種は、8月7日から発売が開始されたばかり。筆者のレビューをふまえて店頭で実機に触れつつ、どの機種が自分の使い方に合っているのかを考えながら、購入検討を楽しんでほしい。
細かいスペックや同社オンライン価格などの詳細は以下をチェック!
『Galaxy Z Fold8 Ultra』
『Galaxy Z Fold8』
『Galaxy Z Flip8』
取材・文・撮影/田尻 健二郎




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