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知らないと損するお盆後半の渋滞回避術!Uターンラッシュ渋滞予測の正しい読み方

2026.08.14

8月11日の山の日を過ぎ、お盆はいよいよ本番へ。「これから帰省する」「Uターンのタイミングを決めかねている」「いっそ混雑を避けて8月下旬に出かけたい」——本記事は、そんな読者に向けた”今から使える”渋滞回避術です。

NEXCO東日本・中日本・西日本、JB本四高速、日本道路交通情報センターは、2026年のお盆期間(8月7日~16日の10日間)における高速道路の渋滞予測をすでに発表しています。ただし、渋滞予測は「眺める」だけでは意味がありません。重要なのは、予測データをどう読み解き、残りの休暇計画にどう落とし込むか。ここから先の山場を整理したうえで、出発時間を自分で設計するための考え方を解説します。

まず前提を確認。今年のお盆渋滞は「昨年より増える」

押さえておきたいのは、今年の渋滞は昨年より厳しくなる見込みだという点です。NEXCO各社の発表によれば、お盆期間中に予測されている10km以上の渋滞回数は上下線合計で436回。昨年実績の345回を91回上回る見通しです。

昨年(2025年)のお盆は荒天による外出控えがあり、渋滞回数が例年より少なかった経緯があります。今年はその反動で利用が増加し、渋滞も増えると予想されているのです。前半戦の8月8日(土)には、すでに下り線で予測どおりの渋滞集中が話題になりました。「去年はそれほど混まなかった」という記憶は、今年に限っては当てになりません。

これからの山場は3つ。「13日の下り」「14~15日の上り」そして「後半の連休」

すでに8月8日の第一波は過ぎました。カレンダーを見ながら、残る山場を整理しましょう。

第一の山場は、8月13日(木)の下り線です。盆入りに合わせた帰省ラッシュで、期間中最多となる29回の10km以上渋滞が予測されています。個別のポイントでは、中央自動車道・相模湖IC付近の下り線で13日に最大約45km、14日にも約40kmの渋滞が見込まれています。今年最大の下りの山は、まだこれから来るのです。

第二の山場は、8月14日(金)・15日(土)の上り線、つまりUターンラッシュです。8月15日には関越自動車道・坂戸西スマートIC付近の上り線で約40km、東北自動車道・加須IC付近でも約35km規模の渋滞が予測されています。なお、下り線でも13日には東北自動車道・矢板北PA付近で約35kmの渋滞が見込まれています。40km級の渋滞にはまれば、通過に数時間を要することも珍しくありません。

そして第三の山場が、見落とされがちな15日(土)・16日(日)の週末です。お盆明けの帰宅組と、通常の週末レジャー組が重なるためです。ここで効いてくるのが、次に述べる料金の話です。

知らないと損する料金事情。「15日・16日も休日割引なし」

渋滞の激化を避けるため、2026年のお盆期間中は休日割引が適用されません。適用除外日は8月8日(土)・9日(日)・11日(火・祝)・15日(土)・16日(日)。つまり、カレンダーでいえば、8月15日・16日も割引対象外です。

「土日に帰れば3割引」という前提で計画していた人は、ここで判断材料が変わります。15日・16日は”渋滞は最悪クラスなのに割引もない”、コストパフォーマンス最悪の移動日になりかねません。逆に、17日(月)以降の平日は、そもそも休日割引の対象外ではあるものの、渋滞リスクが劇的に下がります。有給休暇を1日足して17日以降にUターンをずらせるなら、それが最も合理的な選択肢のひとつです。

渋滞予測データの「読み方」。3つの視点で自分ごとに変換する

ここからが本題です。公開されている渋滞予測を、残りの休暇計画にどう落とし込むか。ポイントは3つあります。

視点1:「日」ではなく「日×時間帯×場所」で見る

ありがちな失敗は、「14日は混むらしいから15日に帰ろう」と日単位でしか判断しないことです。実際の渋滞予測は、路線・区間ごとに「何時頃から渋滞が始まり、何時頃ピークを迎え、何時頃解消するか」まで示されています。

Uターンの上り渋滞は、昼過ぎから夕方~夜にかけて本格化するパターンが中心で、早朝は比較的流れているケースが少なくありません。つまり「混雑日を避ける」のではなく、「混雑日の混雑時間帯に、混雑区間を通過しない」ように設計するのが正しいアプローチです。NEXCO各社の渋滞予測カレンダーでは、路線と日付を指定して詳細な予測を検索できるので、自分が通る区間の時間帯別予測を必ず確認しましょう。

視点2:「通過時刻」から逆算する

確認すべきは出発時刻ではなく、渋滞ポイントの通過時刻です。実家から渋滞予測地点までの所要時間を先に計算し、「渋滞が始まる前にそこを通過し終えている」ように出発時刻を逆算します。

たとえば、実家から渋滞ポイントまで2時間かかり、その地点の上り渋滞が昼12時頃から始まると予測されているなら、遅くとも朝10時前、余裕を見れば9時には出発する必要がある、という計算になります。「午前中に出よう」という曖昧な意識ではなく、具体的な通過目標時刻からの逆算で、出発時刻は自ずと決まります。

視点3:「解消後」を狙う選択肢も持つ

早朝出発が難しい家庭もあるでしょう。その場合は逆に、渋滞が解消した後の時間帯を狙う手もあります。Uターンのピークを過ぎた深夜の移動は、渋滞リスクが大幅に下がります。小さな子どもがいる家庭では、実家で夕食と入浴を済ませ、就寝時間に合わせて夜に出発し、車内で寝てもらうという方法が実際によく使われています。

重要なのは、「早く出る」「遅く出る」のどちらか一方に固執せず、渋滞の山を挟んだ前後どちらの谷を狙うか、家族の事情と照らして選ぶことです。

「抜け道」の正しい考え方。一般道への安易な迂回は逆効果

渋滞回避というと「抜け道」を思い浮かべる人も多いはずですが、注意が必要です。

お盆期間は、高速道路だけでなく並行する一般道も混雑します。ナビアプリの案内で高速を降りたものの、一般道の信号と観光地周辺の混雑にはまり、結果的に高速に乗り続けたほうが早かった、というのは典型的な失敗パターンです。距離あたりの信号数や交差点数を考えれば、多少の渋滞であれば高速道路上にとどまるほうが有利なケースが多いのです。

抜け道的発想が有効なのは、むしろ「ルート単位」の選択です。首都圏へ戻るなら東名・新東名・中央道、北関東方面からなら東北道・常磐道・関越道と、方面によっては複数の高速ルートが選べます。渋滞予測を路線ごとに比較し、予測渋滞の少ないルートを最初から選ぶ。これが本来の意味での「賢い抜け道」です。当日の状況次第で切り替えられるよう、代替ルートを1本用意しておくことも有効です。

混雑を避けるなら「8月下旬」という最適解

そもそも論として、まだ休暇の日程に自由が利く人には、8月下旬への「後ろ倒し」を強くすすめます。

お盆期間の渋滞予測対象は8月16日(日)までであり、17日(月)以降、高速道路の交通量は平常モードへ戻っていきます。一方で、多くの学校の夏休みは8月下旬まで続きます。つまり8月17日~下旬は、「子どもは休みなのに、道路は空いている」という、家族旅行にとって年に数回しかないボーナス期間なのです。

しかもこの時期は、お盆価格が終わった宿泊施設の料金が下がり始めるタイミングでもあります。渋滞・宿泊費・観光地の混雑という夏旅行の三大ストレスが同時に緩和される。渋滞回避術の最上級は、「渋滞のある日に走らない」ことに尽きます。カレンダーに融通が利くなら、お盆の人波と入れ替わりに出かける”ずらし旅”こそ、知らないと損する選択肢といえるでしょう。

なお、平日移動には休日割引が適用されない点は織り込んでおく必要がありますが、今年はお盆の土日も割引除外である以上、料金面での平日の不利はほぼ消えています。

当日は「予測」から「実況」へ切り替える

渋滞予測は過去のデータや直近の交通状況に基づくものであり、事故や天候次第で実際の状況は大きく変わります。特にお盆後半は台風シーズンの入り口とも重なるため、出発前と道中の休憩時には、必ず最新情報を確認しましょう。

日本道路交通情報センター(JARTIC)では道路交通情報が24時間・5分間隔で更新されているほか、NEXCO東日本の「ドラとら」、NEXCO中日本・西日本の「iHighway」でもリアルタイムの渋滞・規制情報を確認できます。事故渋滞や通行止めが発生していれば、休憩のタイミングでルートや時間配分を見直す。「予測で計画し、実況で修正する」二段構えが基本形です。

走行中のスマートフォン操作は厳禁です。情報確認は必ずサービスエリアやパーキングエリアなど、安全な場所に停車して行ってください。

渋滞を「悪化させない」運転も、立派な回避術

最後に、渋滞にはまってしまった場合の心得です。交通集中渋滞の多くは、上り坂やサグ部(下り坂から上り坂に変わる地点)での無意識な速度低下が引き金です。NEXCO各社は、(1)速度低下注意の標識がある場所では速度を維持する、(2)十分な車間距離を確保して不要なブレーキを踏まない、(3)渋滞中のむやみな車線変更を控える、といった「渋滞予防運転」を呼びかけています。

車間距離はブレーキの伝播を吸収するクッションの役割を果たし、後続への渋滞の連鎖を防ぎます。一台一台の運転が渋滞の長さを左右する以上、これもまた広い意味での渋滞回避術です。

残りの休暇は、まだ「設計」できる

2026年のお盆は、14日・15日前後の上りピーク、そして割引のない15日・16日の週末という3つの山場を残しています。渋滞予測を「日×時間帯×場所」の解像度で読み、渋滞ポイントの通過時刻から出発時刻を逆算し、当日はリアルタイム情報で修正する。可能なら、移動そのものを17日以降や8月下旬へずらす。

前半の渋滞に巻き込まれた人も、まだ挽回のチャンスは十分にあります。Uターンと残りの夏休みは、運任せではなく、自分で設計できるのです。

文/鈴木林太郎 経済ライター テックと経済の”交差点”を主戦場にやさしく解説。企業・自治体の取材とデータ検証を重ね、現場の課題を言語化する記事づくりが得意。難解な制度や技術を、比喩と事例で”今日使える知識”に翻訳します

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