霧と犯罪の街、ロンドンで殺人事件が発生。名探偵のあなたは、何人もの容疑者の中から真犯人を暴けるか?
……という、プレイ欲求にかられるゲームが、世界最大級のPCゲーム配信のSTEAMを始め、PS5など各プラットフォームから販売された。タイトルは、「Case Solved: The London Files」(事件解決:ロンドン捜査記録)という。
洗練されたビジュアルが魅力的
ゲームの開発元はMinimol Games(Minimalではない)。ブラジルを拠点とする開発スタジオで、過去作を見るとチェスやパズルをアレンジした作品が多く、いずれも数百円の価格帯。対して本作は1350円と桁が違い、フィルム・ノワール調の洗練されたビジュアルとあいまって、かなりの意欲作ではないかと見た。普段なら、こうしたゲームはスルーしてしまう筆者が、思わずポチッったのは、それが理由である。
本作は、ジャンルとしては論理(ロジック)パズルにあたる。これは、乏しいヒントや手がかりを論理的に読み解き、唯一無二の結論を導く左脳酷使系のパズル。購入した後で、筆者の苦手な世界だと気づいたが、後戻りはしない。もしかしたら、「単に食わず嫌いだった」と判明するかもしれないし。
聞き込み調査で手がかりを収集
ゲームの流れは、探偵であるあなたは、容疑者に聞き込みをして情報を収集、最終的に真犯人を特定すればあがりだ。担当する事件は3つ。それぞれ5つのステージがある。
捜査活動は、画面上の人物や物品をクリックするだけ。探偵はそこへ移動し、相手が二言三言のセリフを話したり、探偵自身がコメントを発するので、それらがヒントとなる。
一定数のヒントがたまったら、「証拠は揃いました。推理ボードで点と点を繋ぎ合わせますか」とアナウンスが表示される。「はい」とクリックしたら、いよいよ論理パズルの始まりだ。
論理パズルで真犯人へ近づけ
論理パズルは、「推理ボード」と呼ばれる画面上で解く。画面左側には手がかりの一覧があり、右側には、容疑者ごとに「誰」「動機」「場所」といった項目があって、プルダウンメニューから正解を選んでいく。
例えば、最初の事件のステージ1では、「容疑者#2はお金に動機付けられていない」「嫉妬を持っていた容疑者はドラマーだ」というふうに手がかりが並ぶ。それをもとに、プルダウンを穴埋めしていけばいい。すべて穴埋めできて、それが誤答でなければ、ステージクリアとなり、次のステージへ進む。
念のため言うと、ステージ1はプレイに慣れるためのチュートリアルみたいなものだ。簡単すぎて肩透かしを食らうかもしれないが、プルダウンが増えるなどして、だんだんと難易度は高まっていく。
論理パズルが好きかどうかが評価の分かれ目
ここからは、ひととおりプレイしてみての感想となる。続きモノの論理パズルとしては、難易度のカーブは良く調整されており、途中でプレイヤーを置いてけぼりにしない点で秀逸。ただ、終盤のステージに入ると、手がかりが変に込み入ったものが増え、ここが少々ダレるポイントかもしれない。
例えば、「通話を情報源に持つ人は部分的な状態を持ち、または記録を方言に持つ人は妥当な支援を持つ」といったフレーズは捻りすぎて、筆者は意欲を削がれてしまった。これを楽しいと感じるかどうかが、評価の分水嶺になると思う。
また、手がかりを得るプロセスが、キャラや物品をクリックするだけなのは、ちょっといただけない。「作業ゲーのそしりを免れ得ないのでは」と感じるが、このジャンル・価格帯では、もっと寛容になるのがお約束か。総合的に見て、ゼブラパズル系の論理パズルが好きな方ならおすすめ、それほど好きでないなら千円台前半でも高いとなるだろう。
・STEAMのゲームページ:
https://store.steampowered.com/app/4127360/Case_Solved_The_London_Files
文/鈴木拓也
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