人も熊も傷つかない革新的技術「熊ソニック」とは?
#熊対策 #研究 #新技術

熊出没にまつわる被害や事故が後を絶たない。駆除を含めた様々な対策が模索されるなかで、人へのリスクや負担を最小限に、かつ、熊を傷つけずに退散させる高周波音発生装置が注目されている。その名も『熊ソニック』。
開発・販売元のT.M.WORKSの轟秀明社長は「自動車のアフターパーツの開発・製造ノウハウを、野生の鹿と車の衝突を防ぐ車載装置に応用できないか、というアイデアから始まりました」と語る。
同社は2018年に、特定の周波数の音波で鹿を遠ざける『鹿ソニック』を製品化。その後、猪の忌避効果がある『いのドン』を経て、熊ソニック開発に至った。

「熊がすぐに慣れてしまう大きな音や光でなく、本能的に嫌がる音を発生させるのが特徴です。熊の出没地域で実証試験を重ねた結果、熊は〝黒板をひっかく音〟を嫌い、効果が続くことが確かめられました」と話すのは、T.M.WORKSと共に熊ソニックの検証に携わった岡山理科大学の辻維周教授。現在は白川郷などへの設置が進む。
熊ソニックは、個体に対してどの周波数の音域が有効か検証をしながら、さらなる開発が続けられている。持ち歩きができる携帯タイプのテストも進行中だ。
【DIMEの読み】
「場所を追われた熊の行き先も見極める責任がある」という辻教授の言葉をひとりひとりが受け止めつつ、携帯版熊ソニックが実用化して不幸な遭遇が避けられれば人と熊の共存の未来も見えてくる。
取材・文/丹羽 毅 編集/井田愛莉寿




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