Appleの参入見通しや各社の新モデル投入などで注目度が上がっている折りたたみスマートフォン。今後、グローバル市場でどのような盛り上がりを見せるのか?
グローバル市場調査会社のカウンターポイントリサーチは、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによる独⾃の調査を実施して、「Foldable Smartphone Market Forecast」による最新結果と予測を発表した。それによればグローバルでの折りたたみスマートフォンの平均販売価格(ASP)は、2026年に前年⽐18%上昇すると予測している。
折りたたみスマホは従来と違う価格動向
・フォームファクター別 折りたたみスマートフォン平均販売価格の推移
折りたたみ(フォルダブル)スマートフォン市場は、これまでのスマートフォン市場サイクルの⼀般的な価格動向と異なる動きをしているという。多くのスマートフォンセグメントは、通常は⽣産規模の拡⼤に伴って価格が低下する傾向はあるが、折りたたみスマートフォンは製品構成がスーパープレミアムモデルへシフトすることで、ASPが上昇すると⾒込まれている。さらに折りたたみスマートフォンの主なフォームファクターであるクラムシェル型とブック型は、違う方向性に向かっているようだ。携帯性が特徴のクラムシェル型の折りたたみスマートフォンは、参⼊ブランドの増加と⽣産規模の拡⼤で価格が低下して、プレミアムなバータイプのスマートフォンに近い選択肢になりつつあるという。大画面で電子書籍なども読みやすいブック型の折りたたみスマートフォンは、⼤型ディスプレイ、⾼性能なヒンジ、⼤容量バッテリー、改良されたカメラ、⽣産性を重視した機能を各ブランドが搭載しており、⾼価格帯に位置付けられている。現在はブック型モデルが折りたたみスマートフォン全体の出荷に占める割合が高く、それが全体のASPを押し上げているようだ。
スマートフォンAIが注目されて、求められる大画面化
・価格帯別 折りたたみスマートフォン出荷シェア
価格帯別でみると2025年は、折りたたみスマートフォンの半数以上が卸売ベースで1200ドル未満の価格帯で、3台に1台が1600ドル超の価格帯だったが、2026年は1600ドル超のモデルが出荷台数の60%を占めた。ちなみに1200ドル未満のモデルは30%を下回る⾒込みだという。⼤画⾯は動画視聴、読書、ウェブブラウジングなどの体験向上に寄与しているが、これからは⽣産性にも影響しそうだ。
スマートフォンAIは、単純な回答の提⽰からタスクの実⾏やエージェント型AIワークフローへ進化しており、AIからの情報を確認して結果を⽐較したり、複数の指⽰を管理してアプリ間を快適に移動するために広い画⾯領域を必要としている。折りたたみスマートフォンによる大画面化は、AIがこれから普及を加速させれば、さらにユーザーから求められそうだ。
Appleの参入が高価格帯への注目をさらに集める?
注目されるAppleの折りたたみスマートフォン市場への参⼊だが、Appleの製品は上昇傾向を後押しすると⾒込まれており、⾼価格帯セグメントへの注⽬を継続させることになりそうだ。折りたたみスマートフォン全体でソフトウェアの継続性、アプリ対応、⽣産性に対する関⼼が高まれば、折りたたみスマートフォンが⾼付加価値なセグメントとして確⽴されることにもつながるはずだ。
折りたたみスマートフォンセグメントにおけるASPの上昇に関しては、カウンターポイントリサーチのアソシエイトディレクターであるLiz Lee氏が次のようにコメントしている。「OEM各社が部品コスト上昇を吸収できる⼗分な利益余地を持つ⾼価格帯に位置付けている折りたたみスマートフォンは、価格感応度の低いアーリーアダプターや⽣産性、効率性、より優れたモバイル体験に対して⽀払う意欲のあるプレミアムユーザーを引き付けています。
特にブック型モデルを中⼼とする⼤画⾯の折りたたみスマートフォンは、AI⽀援型のマルチタスクに適したフォームファクターとして、スマートフォン市場において⽐較的明確な付加価値機会を提供することになることでしょう」
現在の使い方であれば平均販売価格が上昇傾向にある折りたたみスマートフォンがファーストチョイスになる人は少ないかもしれない。一方でスマートフォンAIが普及すれば、利便性を求めて大画面を選ぶ人も増えそうだ。AIの動向が折りたたみスマートフォンの今後に影響を与えそうだ。
https://counterpointresearch.com/en/reports/global-foldable-smartphone-market-forecast-q1-2026
構成/KUMU




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