この夏、五感を刺激するギミックや食感の楽しさを重視した
「体験型アイス」と呼ばれる商品が、続々登場している。その大きな特徴は、アイスを食べる行為そのものを楽しめるようなエンタメ性。例えば、韓国発の『皮むきバナナバー』や『ベロベロバー』は、皮をむくという行為や、時間の経過とともに変わっていく食感が新しい。年間1000本以上のアイスを実食するアイスクリーム評論家・アイスマン福留さん(写真)は、SNSでの発信を前提とした〝見た目の華やかさ〟や〝動画映え〟が重視されるようになったことが、「体験型アイス」の急増につながっていると分析する。
「『アイスを食べる』というより、『アイスを体験する』という目的があるので、見た目や食感、楽しさを重視して商品を選ぶ人が増えています。特に、従来なかったユニークな食感は重要で、モチッとした食感やザクッとした食感など、思わず誰かに話したくなるような、わかりやすい驚き体験が、若者を中心とした世代にウケているのでしょう」
今や、コンビニの冷凍ケースという限られた棚を巡る競争は激しい。アイスマン福留さんも、「同じカテゴリーではすでに定番の王者がいて歯が立たないため、各メーカーが新ジャンルを開拓し、バリエーションを増やしていった」と指摘する。右で紹介したバリ&ザク食感の『バリッチェ』のほか、マシュマロのようなむっちり食感のアイスなども登場し、人気を集めているとか。冷たい、おいしいだけではもはや満足できない……そんな消費者に向け、メーカー各社が食感重視の路線を打ち出し、従来の発想にとらわれない新たな挑戦を始めていることも、市場の活性化に寄与している。
物価高が続く中でも、高価格帯のアイスは「プチぜいたく」として支持され、すっかり定着した。こうした新機軸の登場は、新たな体験価値を生み出し、競争の激しいアイス市場を刺激しつづけている。
撮っても食べても楽しい体験型アイスの極み

Gold Star『皮むきバナナバー』
192円
「皮をむいて食べる」という遊び心を取り入れた、体験型バナナアイス。プルンとした皮と、とろり濃厚なバナナ部分の食感・風味がそれぞれ異なる。食べ進める楽しさを誰かと共有したくなること必至。

切り込みに沿って皮をむくと中からバナナが! 皮はゼリー状で食べることができ、プルッとやさしい食感。
〈アイスの愛〉皮の部分はゼリーのような食感。アイスを「むいて食べる」体験が新しくて面白い! 味もしっかりバナナ。

バリッ、ザクザクッ!音までおいしい

森永乳業『Variche(バリッチェ)』
324円
天面の分厚いチョコを〝バリバリッ〟と割り崩して食べる。食べ進めると薄く重なったチョコの層が現れ、〝ザクザク〟とした食感に。ひと口ごとの音と食感が楽しい新感覚アイス。

厚みの違うチョコとアイスが何層にも重なり、スプーンを入れるたびに異なる食感とおいしさが楽しめる。
〈アイスの愛〉チョコ×アイスの食感にこだわって試行錯誤を重ね、開発に約8年を要した力作。何と製品中の3分の1がチョコ!
時間が経つと食感が変化。見て、食べて、笑える!

Gold Star『ベロベロバー』
192円
ひんやりとした口当たりから、時間とともにプルンと弾むゼリー食感へ変化。時間が経っても溶けて流れにくく、もちもちとした独特の食感と形状変化がユニークなバーアイス。

食べ始めはシャリっとしたアイス、時間が経つとゼリーのように軟らかくなり、まるで舌のようにグニャリ。
〈アイスの愛〉時間差のあるブルブルとした〝食感グラデーション〟がユニーク。楽しさの要素を体現している商品です!
取材・文/大津恭子 撮影/杉原賢紀 編集/原口りう子
※本記事内に記載されている商品の価格は2026年6月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。




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