好きな音楽を聴きながら、バンドやアーティストにちなんだ酒を飲む。ファンにとって、この上なくぜいたくなひとときだが、「ロック酒」なら、それが可能だ。
「ミュージシャン自らが監修したり、蒸留所とコラボしたりして、唯一無二の存在感を表現しているお酒のことを、総称してこう呼んでいます。2013年にアイアン・メイデンが発表し話題になった『トルーパー・ビール』をきっかけに、モーターヘッド、KISS、AC/DC、メタリカなどのロックスターが次々に市場へ参入しました」と、教えてくれたのは、洋酒の輸入卸売業を営む、都商会の代表・石村德男さん。見た目のインパクトが取り沙汰されがちだが、ロック酒の品質は、一般の銘柄と比べても非常に高水準だという。
「バンドの看板を背負っていますから、開発にも力が入るわけです。スリップノットの『No.9アイオワ・ウイスキー』がベスト・セレブリティ・ウイスキーを受賞したのも納得です。日本では、ウイスキーやラム、ジンなどをストレートで飲む文化が根付いていませんが、良いお酒は、そのままでも大変においしいのです」(石村さん)
都内でロック酒を提供するロックバー『AIR BRAIN』のバーテンダー、山鼻朝樹さんも、割らずに飲むのがお気に入りだという。
「ベースを元に、個性的なアレンジを加えている点がこの手の酒の面白いところ。ハロウィンの『パンプキン・スパイスト・ジン』は、ほのかにかぼちゃの香りが広がります。一度ストレートで味わうと、発見があると思いますよ」(山鼻さん)
前述の石村さんの野望は、ロック酒を定番化することだ。「オーセンティックなバーでも、ロック酒は浸透しはじめています。棚映えするので、バーにとっても新しくて楽しい選択肢になっているんですね」と話す。
未知なる味わいを求め、ロックで高揚感のある一杯を見つけてみてはいかがだろうか。
ロック酒の起源は?

はじまりは、1990年代にアメリカで起こった「セレブリティ・スピリッツ」ブーム。ハリウッドスターなど、セレブ監修のお酒がブランド化され、約10年前からロックシーンでも開発が盛んに。今日に至る。
円熟期のオジーの音楽性を再現した47度のドライジン!

Ozzy Osbourne
オジー・オズボーン ジ・アルティメット・ジン
3850円
1986年のアルバム『The Ultimate Sin(罪と罰)』にちなんで名付けられた。「お客さんのリクエストで入荷しました。後味が爽やかになるので、割りものには生レモンを添えてお出ししています」(山鼻さん)
ウイスキーを愛したレミーが監修する伝説の1本!

Motorhead
モーターヘッド シングルモルト・ウイスキー ファイナルバッチ
7700円
メンバーが樽の選定から参加した公式シングルモルト。「フロントマン・レミーの破天荒さは有名ですが、茶色い酒は体に悪いと、晩年ウイスキーからウオッカに変えたそうです(笑)」(石村さん)
KISSの不朽の名曲を受け継いだプレミアム・ラム!

KISS
キッス ブラックダイアモンド・プレミアム・ダークラム
6380円
最大15年熟成された、甘さ控えめのダークラム。「ロックがおすすめですが、オレンジジュースで割ってもおいしいです。ストレートなら、黒糖や、かりんとう、最中なんかがつまみに合いますよ」(石村さん)
伝説のヘビメタバンドの魂が宿るワイン

Judas Priest
(左)ジューダス・プリースト
レゼルヴァ ドウロDOC 3300円
Iron Maiden
(右)アイアン・メイデン
ダーケスト・レッド ドウロDOC~エディーズ・ブレンド~ 3300円
バンドの力強さを彷彿とさせる、ポルトガル産赤ワイン。赤身肉やジビエとの相性抜群。ラベルのメタル感も秀逸なので、飲んだ後はボトルごとコレクションしておきたい。
取材・文/和田明子 撮影/森島興一 編集/井田愛莉寿
※本記事内に記載されている商品の価格は2026年6月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。




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