夏の旅行シーズンがやってきた。筆者は近年、国内の旅行は可能な限り車で行くことにしている。新幹線や飛行機の方が早く目的地に着くのは確かだが、車だと道中の自由度が高いのだ。
車での旅行の楽しみのひとつは道の駅である。道の駅にはその土地ならではの食材や名産品などが立ち並び、見ているだけでもその地域の雰囲気を味わえてとても楽しい。
そんな道の駅に近接したホテルが各地にあるのをご存じだろうか?
フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル
道の駅に近接し、道の駅を拠点にしつつ旅を楽しめるホテル。その名も「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」である。
2020年に8つのホテルがオープンし、現在は北海道から鹿児島まで29施設を展開している(2026年時点)。
「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」は、車やバイク、自転車などでの新たな旅の選択肢として、旅好きの間で話題になっている施設なのだ。
そもそも、なぜ道の駅に近接したホテルの開発に至ったのだろうか?今回は「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅プロジェクト」 マーケティング部長の中本 陽子氏に話を聞くことができた。(以下「」内、中本氏)
観光地化していない道の駅にフォーカス
「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅プロジェクト」は、「地域の魅力を渡り歩く旅」を提案する地方創生事業プロジェクトとして開発された事業だという。
「『道の駅』は、地域の拠点、情報の発信の場です。そこで買い物して1時間で去るのではなく、もっと滞在時間が長くなれば、その地域を深く知ってもらえ、地域活性化につながるのではないか、と考えました」
どのようにして、ホテルを設立する道の駅を選んでいるのだろうか?
「国内の各自治体と連携して行っているプロジェクトですので、まず最初に自治体にプロジェクトを持ちかけ、手を挙げてくれたところに説明に行きます」
地域活性化が目的であるため、すでに観光地化されている場所は除外しているという。そのため、「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」があるのは、一般的には観光地としてメジャーではない場所が多い。
「地域活性化が必要な場所であることがベースにあります。その他にも、道の駅の営業時間、食事関係や体験イベントなどを、地域の協力体制が得られるかどうかも新規のホテル設立においての重要なポイントです」
ホテルのデザインは全て共通
実は筆者、「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」のひとつに滞在したことがある。そこを拠点にローカルなスポットを散策できてとても充実した旅になり、すっかりホテルのファンになった。
次はどの「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」に滞在しようかと調べていた時に気が付いたのだが、ホテルはどうやら全てデザインが(ほぼ)同じようなのだ。
ホテルは客室もロビーも機能的かつシンプルでスタイリッシュな印象だったが、デザインを統一した理由はなんなのだろうか?
「ホテルは全て、『フェアフィールド・バイ・マリオット』のブランドデザインに沿った作りになっております。どこに泊まっても家のように感じられるように、意図的にデザインを同じにしています」
リピーターも多いこのホテル。2回目、3回目ともなると「荷物の置き場などに悩まなくて済む」「家のようにくつろげる」など、同じ仕様であることについて高評価をいただいているとのこと。
土地を楽しんでもらう工夫
筆者が滞在した際には、近所のスーパー銭湯の割引券や道の駅でのソフトクリームの無料引換券などの特典をいただいたり、オススメのレストランの紹介などをしていただいた。
そのおかげで行ったことのない場所へ足を運び、そのエリアをディープに味わうことができた。
「ホテルが窓口になり地域の紹介をしています。そのため、ホテルには地元のスタッフを多く採用しています。そうすることによって、地域に密接した情報を提供することができています」
近接している道の駅と連携し、土地を楽しんでもらうためのさまざまな工夫をしているとのこと。
「朝食ボックスの提供や周辺施設のディスカウントクーポンの案内を始め、宿泊者向けのホテルイベントなども開催しています」
この夏にもさまざまなイベントを企画しているという。こちらに関しては記事の最後にご紹介させていただきたい。
プロジェクトの苦労
2020年のコロナ禍に開業した「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」。最初はどうなるかと不安だったものの、現在はリピーターも増え、稼働率は毎年上がりつつある様子だ。地元の方からの評価も高いという。
「ホテルブランドへの信頼から、地元の方にも『勧めやすい宿』として認知されています」
しかしながら、ホテルの新設から現在に至るまでにはさまざまな苦労もあったという。
「1番大きかったのは人材問題です。ローカルな地域ですので、常に人材が少ないことが課題でした」
人材不足により、道の駅で提供していた朝食ボックスの提供を継続できなくなったりもしたんだとか。
「また、認知度がない場所であることも課題でした。そもそも検索して貰えないので、地元の人に協力して貰ってさまざまな方法でアピールをしました。知ってもらうのに時間がかかります」
取り組んださまざまなアピールのひとつとして「旅のセレンディピティ」と名付けられたポッドキャストもある。
「その土地で活動している方や、その土地のものを作っている方にインタビューをして地元の情報や土地の魅力を発信しています」
ポッドキャストなので車で流し聞きもできる。ポッドキャストを聞いて興味を持ち、訪れてきてくれる方もいるという。
ドッグフレンドリールームも
現時点では29施設を展開している「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」だが、今後はもっと増えるのだろうか?
「情報はまだ解禁できないのですが、新設の予定はございます」
その他にも、2024年より7つの施設においてドックフレンドリールームも展開。ファミリー層から一人旅、ワーケーション、ご夫婦など、客層が幅広い本施設だが、さらに広がることが予想される。
最後に、「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」ではこの夏もホテルイベントが続々と企画されている。イベントは人気が高く、終了後のアンケートでは満足度はほぼ100%という評価を得ているとのこと。
今夏のイベント一例として、2026年8月22日(土)には「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ」にて夏の日本茶体験イベント、2026年8月30日(日)には「フェアフィールド・バイ・マリオット・福岡うきは」にて旬のフルーツ収穫&創作デニッシュ作りイベントを開催予定だ。
気になる方はぜひ、「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」のHPをチェックしてみて欲しい。
取材協力:フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅プロジェクト
HP:https://fairfield-michinoeki-japan.com/
文:まなたろう
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