現在、さまざまなメーカーがリカバリーウエアを展開している。しかし、その多くが高級路線。そこへドン・キホーテが参入を果たした。プライベートブランドの情熱価格から、何と1000円代から購入できる商品『ド回復ウェア』を投入したのだ。
この価格ならば、気軽に複数買いして、毎日着用することもできそうだ。ドン・キホーテを運営するPPIHでリカバリーウエアの開発を担当する宗村裕之さんに話を聞いた。
リカバリーウエアを毎日着ることができる〝大衆品〟にしたかった
「リカバリーウエアというと、ルームウエアやスリープウエアを目的とした商品が多いですよね。リカバリーウエアで疲労回復を目的とした一般医療機器の認証を受けるには、臨床試験で120分着用して5%以上の血流促進が認められる必要があります。
であれば、ルームウエアのように自宅でくつろぐ時だけでなく、アンダーウエアとして毎日着用できる商品にした方がいいのではないかと考えたのです」(PPIH・宗村裕之さん)
つまり、着用シーンを限定しないという発想で開発を始めたのが、発売の1年半以上前だった。
こだわったのは生地の柔らかさと肌触り、そして手を伸ばしたくなる価格設定
多くのリカバリーウエアは、鉱石などを練り込んだ糸で生地を織りあげ、遠赤外線の輻射で血行促進を促している。しかし、鉱物が入った糸を生地にすると硬くなりやすくなる。そこで、宗村さんたちが一番こだわったのが〝生地の柔らかさと心地よい肌触り〟だという。
「糸の断面を異形にして空気を含ませ、生地を柔らかく織りあげてふんわりとした触り心地を実現しています。正直いって、そこに辿り着くまでは試行錯誤の繰り返しでした(笑)」
実際に商品を手にしてみると、確かに手触りが良く、非常に柔らかい。それに軽く感じる。これならば日中にインナーとして着ていてもまったくストレスに感じないはずだ。
もちろん価格面にもこだわっている。
「目指したのは、最安値ではなく、いかに買いやすい価格であるかどうかです。ドンキだけでなく、アピタやピアゴ、ロビン・フッドなどでも展開し、初年度は50万枚の売り上げを目標としています」
顧客の要望によって仕様を変更したり、春夏向けにメッシュ素材や冷感機能を搭載した商品の開発を検討したりもしているという。
このほかに、今年8月に『ド回復ウェア』シリーズからルームウエア(2199円)の発売も予定している。
いよいよ実着!リカバリーウエアで本当に疲れは取れるのか!
宗村さんが言うとおりに、日中にインナーとして着用してみることにする。
筆者は編集ライターという仕事柄、取材や打ち合わせで外出する日もあるが、トイレや食事以外はパソコンの前に一日中座りっぱなしということも多い。
つまり、同じ姿勢を長時間続けることになり、血行が悪くなるのだ。それを体が疲れとして感じ、蓄積されていく。
幸い、肩凝りになることはないが、姿勢のクセで腰、特に腰椎の左の筋肉が張ることが多い。これがストレッチをしてもなかなかほぐれないのだ。
その状態を少しでも改善してくれればと、淡い期待感を持っていた。
着用して午前10時から仕事開始。この日はリモートでの打ち合わせに原稿の執筆、そしてPDF校正が1本。ほぼ、座りっぱなしだ。午後7時頃に仕事を終え、夕食をとった。少しのんびりしてから入浴しようとした時、リカバリーウエアを着ていたことを思い出した。
これが日常使いできる〝大衆品〟ということだろう。着用していることを忘れるほど、身体になじんでいたのだ。そこで気付いたのが、あくまでも個人的な感覚だが、腰の張りがいつもよりも軽いということ。
硬さがまったくなくなったわけではないが、筋肉がいつもより柔らかいように感じる。入浴後に軽いストレッチをしてみると、いつもよりはスッキリとする。たぶん、これが日中の血行促進効果の結果なのだろう。
翌日は通常着ているインナーで同じような作業をこなしたが、夕方から夜にかけて、筋肉の張りも普段通り……。
やっぱり毎日着ることが大切!
中一日置いて再度着用したが、感想としては、夕方から夜の腰の張りが軽い感じがした。
今回の個人的な実感としては、疲れをリカバリーするのではなく、筋肉の凝りが軽くなったというものだった。
しかしこれならば、複数枚購入して毎日着ていれば、普段から疲労を感じている人に役立つかもしれない。買いやすい価格と、柔らかい肌触りの着心地でヒット商品になるだろう。
取材・文/松尾直俊
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