ホビー界の最先端を走り続ける模型メーカー・タミヤ。実物取材に基づく精密なスケールモデルにはじまり、RCカー、ミニ四駆、工作シリーズなど数々のエポックメイキングな製品と徹底したユーザーサービスにより、多くのファンに支持される同社の〝今〟に迫る。
『コロコロアニキ』や『別冊コロコロコミック』を含む〝コロコロ関連〟のコミック誌において、これまでに最も多くのミニ四駆作品を描き下ろしてきたのが、漫画家・こしたてつひろ先生だ。今なお多くのファンに愛される代表作『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』(以下『レッツ&ゴー!!』)を中心に、作品づくりの舞台裏や、自身が〝生みの親〟となったミニ四駆の中で印象に残っているマシンなどについて話を聞いた。

漫画家
こしたてつひろ先生
1965年生まれ。ミニ四駆関連の作品以外にも『炎の闘球児 ドッジ弾平』や『イナズマイレブン爆外伝集』などを手がける。2026年7月6日から『炎の闘球女 ドッジ弾子』のTVアニメの放送がスタート。
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ミニ四駆のデザインは『トライダガーX』が原点
こした先生がミニ四駆を扱った最初の作品は、兄・翔一がRCカーのアバンテ、弟・風太がミニ四駆のアバンテを使う『ミニ四駆RC伝説 燃えろ!アバンテ兄弟』だ。
「作品の主役である『アバンテJr.』は、子供たちの間ですでに大人気でした。だから〝とにかくカッコよく描かねば〟と、かなり気を遣ったのを覚えています。当時は机の上に実物を置いて、僕なりに頑張って描いていました」
そんな『アバンテ兄弟』から数年後、全3回の短期連載から『レッツ&ゴー!!』をスタートした。
「『レッツ&ゴー!!』は、初めてマシンのデザインをさせていただいた作品です。『ストレート重視か、コーナー重視か』というレースにおける永遠のテーマを、兄弟たちが激しくぶつけ合うことで、読者の子供たちが自分だけの様々なマシン改造に挑んでくれたら……。そんな思いを込めて描きました」
『レッツ&ゴー!!』では、烈と豪のマシンが何度も代替わりをする。中でも、こした先生は『ビクトリーマグナム』が印象深いそうだ。
「〝今まで見たことのないマシンをデザインしてほしい〟という要求に、脳みそが溶けそうなほど悩み抜いて生み出したからです。ちなみに、烈が使う『ソニック』は、豪が使う『マグナム』をベースにアレンジを加えてデザインしていました。だから『ビクトリーマグナム』のカタチが固まれば、自動的に『バンガードソニック』も決まるという流れだったんです」
『レッツ&ゴー!!』には烈と豪の兄弟以外にも個性豊かなキャラクターが登場し、彼らが使うミニ四駆が熾烈な競走を繰り広げる。
「〝お気に入りのマシンは何?〟と聞かれたら、僕の原点はやっぱり『トライダガーX』です! 連載開始からずっと悩みながらミニ四駆のデザインを進めてきた中で『トライダガーX』の〝三つ又〟のカタチを無理やりに作った瞬間に『自由にデザインしていいんだ!』って吹っ切れました。ちなみに、ミニ四駆のデザイン以外に関して、なぜか真っ先に頭に浮かぶエピソードと言えば、烈と豪の喧嘩からはじまって、最終的には父と母も加わり、星馬家が揃ってミニ四駆のレースをする話(よみきりスペシャル3)です」
『ミニ四駆RC伝説 燃えろ!アバンテ兄弟』(1989年~)
第7話から風太が使う『アバンテ 2001Jr.』のミニ四駆は、タミヤ『1/32 レーサーミニ四駆シリーズ No.31アバンテ2001 Jr.』として製品化され、品薄状態になるほどの人気に。「〝2001Jr.〟の派手なカラーリングに心を奪われました」(こした先生)


こした先生が派手なカラーにしびれた!?

『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』(1994年~)
第1話では、ミニ四駆設計者の土屋博士からもらった『セイバー』を、烈と豪の兄弟がそれぞれ独自にチューンナップ。豪は直線重視の『マグナムセイバー』、烈はコーナリング重視の『ソニックセイバー』に仕上げ、ライバルたちと激戦を繰り広げていく。


こした先生が「特に印象深い」と語る『ビクトリーマグナム』は、第13話から登場。空力を徹底追求した高速マシンで、豪が土屋博士から託される。そんな物語展開に合わせて、タミヤ『1/32 フルカウルミニ四駆シリーズ No.6 ビクトリーマグナム』が発売された。
こした先生が考え抜いて生まれたマシン

『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』(1994年~)
「トライダガーX」は、烈と豪のライバル・鷹羽リョウのマシンとして第4話から登場。スタート時は速度がなかなか上がらないものの、超高速ギヤによる猛スピードに乗った後は、前のマシンを蹴散らして爆走する離れ業もやってのける。そんなストーリーに合わせて、タミヤ『1/32 フルカウルミニ四駆シリーズ No.3 トライダガー X』が発売された。


「ブロッケンギガント」は第24話から近藤ゲンのマシンとして登場した。リアではなくフロントにモーターを置く斬新な設計を採用。前方を走るライバルのミニ四駆を踏みつぶす活躍ぶり(!?)を見せて、高い人気を得た。「『ブロッケンギガント』はデザイン画1枚で一発OKをもらいました」(こした先生)
こした先生お気に入りのマシン!





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