2026年6月10日に気象庁がエルニーニョ現象の発生を発表したが、エルニーニョ現象が発生する年は一般的に長雨や大雨など天候の変動に注意が必要と言われている。さらに今年は4月から例年よりも早い真夏日が観測されるなど、早期にエアコン冷房利用を始めた人も多いはずだ。
そんな不快なジメジメ対策として梅雨から夏にかけて活用したいのがエアコンの除湿機能だ。エアコンなどを発売しているパナソニックは、除湿運転や今夏のエアコンお手入れについてのアンケート調査を実施して結果を公開した。
それによれば早い段階でエアコン冷房を利用している人が約6割もいたが、久しぶりの冷房使用前に試運転をしない人も約半数もいた。また除湿の種類や違いを理解している人は、わずか13%ということがわかった。
梅雨時にはすでに約6割がエアコン冷房を利用
今年のエアコン冷房の使用開始状況は、5月ごろの時点で「すでに利用を開始している」と58%が回答。エアコン使用前の試運転は、「行った」(48%)、「行っていない」(52%)と半数以上が試運転を行っていなかった。
今年すでに冷房を使用している319人では、「試運転を行った」は69%、「行っていない」は31%で約3人にひとりが試運転を行わずに使っていた。久しぶりにエアコンを運転する場合は、中に溜まったホコリやカビが吹き出すこともあるので、事前の対応は大切だという。
除湿機能は14%が頻繁に使用していると回答
エアコンの除湿運転の使用状況では、「頻繁に使用している」(14%)、「時々使用している」(37%)を合わせた51%が使用していたが、「あまり使用していない」(25%)、「まったく使用していない」(24%)も49%とほぼ半数ずつという結果になった。
「梅雨時期、エアコン冷房で寒いと感じることがありますか?」という質問では、「頻繁にある」(14%)、「時々ある」(49%)と63%が冷房による冷えすぎを感じていた。エアコンの除湿運転を使用している人に冷房との使い分けを質問すると、「明確に使い分けている」は20%で、「なんとなく使い分けている」(53%)、「あまり使い分けていない」(24%)、「使い分けていない」(3%)を合わせた回答が80%で明確な基準はなかったという。
「冷房」と「除湿」の電気代では、「冷房の方が安い」(37%)、「除湿の方が安い」(19%)と回答が分かれたが、「同じくらい」(21%)、「わからない」(15%)も含めると認識が分散した印象だ。一般的には冷房と除湿の消費電力に大きな差は出にくく、使用状況や設定によっても違うので、コストに関する理解は十分に浸透していないようだ。
除湿機能の理解では、「冷房除湿」と「再熱除湿」の違いまで理解している人は13%で、「言葉は聞いたことがあるが違いはよく知らない」(20%)、「わからない」(45%)など大多数があまり理解していないようだ。
夏のエアコン除湿運転利用時間ランキングの1位は沖縄県
「パナソニック エオリアデータ」から除湿運転を使用しているユーザーにおける1日あたりの平均利用時間(2025年6月~8月平均)を算出すると、沖縄県(11.45時間)がもっとも長く、それに東京都(9.88時間)、神奈川県(9.80時間)、埼玉県(9.75時間)といった首都圏が続いた。全国平均は8.93時間で、除湿運転を使っているユーザーの多くが長時間の活用をしていることがわかったという。
除湿運転の利用時間は、2025年の全国平均が5月の5.18時間から6月に7.51時間へ大きく伸びており、梅雨入りで除湿需要は一気に高まる。7月(9.43時間)、8月(9.84時間)も増加しており、夏の長時間利用は定着しているようだ。
冷房と除湿の違いとは?
温度を優先的に下げるのが「冷房」で湿度を優先的に下げるのが「除湿」だ。「除湿」には、冷やされた空気がそのまま噴出される「冷房除湿」と暖め直した空気が吹き出される「再熱除湿」がある。冷房、冷房除湿、再熱除湿の主な特徴は次の通りだ。
・冷房
冷たい空気を強く吹き出し、温度を優先的に下げる。お部屋が暑く、すばやく冷却したい時に温度と湿度を両方下げる(設定温度になると湿度は大きく下がらない)。
・冷房除湿
室温を下げすぎないよう風量を抑えながらの運転のため、弱い冷房としても使える。長時間のエアコン運転でも省エネ。
・再熱除湿
冷えた空気を再び暖めてから吹き出すため室温が下がりすぎない。
「冷房」と「冷房除湿」は、消費電力に大きな差はなく、どちらを使う場合も設定温度を高くしたほうが節電になる。「再熱除湿」は、梅雨や秋の湿気の多い季節に便利だが、一般的な除湿と比較すると電気代が高くなる。「暑いのでまずは涼しくしたい」時は冷房を使って、「暑いけれどジメジメ感も気になる」時は冷房除湿を使い分けることがよさそうだ。
湿度70%を超えると爆カビ注意報!
カビが生える条件は、主に「温度」、「湿度」、「栄養」の3つで、これらの条件が揃うとカビが増殖してしまう。室内で発生するカビの発育は、温度20度から30度、湿度70%以上の環境が好条件になる。夏の冷房や除湿運転使用時は、使用直後にエアコン内部に結露が発生してカビが生えやすいので注意が必要だ。
カビが発生する要因である3要素のうち、「温度」と「栄養」は対策が難しいので「湿度」をコントロールしよう。冷房や除湿運転の後にはエアコン内部を乾燥して、内部に水分を残さないように気を付けよう。
最近は、猛暑やペットを飼っている家庭の増加などで、エアコンを24時間運転する家庭も2割以上も存在しているという。快適性の観点では有効だが、多くのエアコンは運転停止後に内部クリーン運転が作動する仕組みになっているので、連続運転中は内部が乾燥されずにカビが発生しやすい環境になりやすいという。
カビ防止を考えるなら、夕方などのタイミングで一度運転を止めて内部クリーン運転を行う習慣を取り入れることも有効かもしれない。内部クリーン機能がない場合は、普段からエアコンを使用後に3時間から4時間ぐらい送風運転を行ってエアコン内の乾燥を心掛けるとよさそうだ。
いまやエアコンは、猛暑を過ごすために必要不可欠なものだ。だが今回の調査では、エアコンの冷房・除湿機能の使い分けや電気代に関する理解があまり浸透していないことが浮き彫りになった。梅雨から夏にかけては、湿度上昇で不快感やカビの発生リスクが高まるので、エアコンの正しい知識に基づいた適切なお手入れや使い方を実践することは必要だ。トラブルなくエアコンを活用して、猛暑を乗り切りたいものだ。
「今夏のエアコン使用実態と除湿運転に関する実態調査」概要
調査地域:全国
調査期間:2026年5月26日~5月31日
調査方法:インターネット調査(協力:ジャストシステム)
調査対象:エアコンを所有している20~60代の男女
有効回答:555名(男性:297名、女性:258名)
出典:パナソニック「エオリア」調べ
構成/KUMU




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