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ホルムズ海峡再封鎖!秋に中間選挙を控えるアメリカとイランでこれから生じる市場の混乱は?

2026.07.16

イランのイスラム革命防衛隊は7月12日、ホルムズ海峡の再封鎖を宣言。一方、米中央軍も11日にイラン側140地点を攻撃しており、12日にはイランへの新たな攻撃完了を発表した。報道によれば、アメリカとイランによる攻撃は直近の7日間で4回に達しており、停戦の無効化が懸念されている。

そんな中東情勢の現状と今後の展望について、三井住友DSアセットマネジメント チーフマーケットストラテジスト・市川雅浩氏から最新の分析リポートが届いているので概要をお伝えする。

攻撃の応酬が続くなかで、イランはホルムズ海峡を再封鎖、米国は対イランの海上封鎖を再開へ

足元では、米国とイランとの間で再び緊張が高まっており、原油価格が上昇に転じる動きもみられる。そこで今回のレポートでは、中東情勢について現状を整理して、想定される金融市場への影響も含めた今後を展望してみたい。

そもそもトランプ米大統領とイランのペゼシュキアン大統領は6月17日、戦闘終結に向けた暫定合意の覚書に署名しており、両国は現在、60日間の交渉で最終合意を目指す協議の過程にある。

米国とイランが覚書に署名した6月17日以降の主な動きをまとめたものが図表1だ。

覚書への署名にもかかわらず、25日から攻撃の応酬が始まり、28日にはいったん攻撃停止で合意した。しかしながら、7月6日から再び攻撃の応酬が始まり、イラン側は12日にホルムズ海峡の再封鎖を宣言。トランプ氏は13日に、イランに対する海上封鎖を再開して、ホルムズ海峡を通航する船舶に20%の通航料を受け取ると主張している。

■攻撃停止で合意して協議を継続なら、市場は原油安や長期金利上昇圧力の緩和などで反応か

米国とイランの情勢について、今後の展望は依然見通しにくい状況にあるが、金融市場にとって最も好ましいケースは、6月28日のように両国が攻撃停止で合意して、最終合意を目指す協議を継続していくことと思われる。

この場合、WTI原油先物価格は再び1バレル=70ドル割れの方向に低下、米国や日本など主要国の長期金利上昇圧力を和らげる要因の1つになるだろう。

また、有事のドル買いの動きが後退することで、ドル円についてはドル高・円安の進行が抑制されやすくなることが予想される。

株式市場では、地政学リスクの後退による投資家心理の改善が期待されるが、このところ人工知能(AI)・半導体関連銘柄の不安定な値動きが続いていることを踏まえると、相場の地合いが一気に改善する展開までは見込み難いのではないか。

■予断を許さない状況だが、攻撃応酬が部分的で協議継続なら市場が大きく混乱する恐れは小さい

金融市場にとって最も避けたいケースは、両国の攻撃応酬が激しさを増して、戦闘終結に向けた暫定合意の覚書が破棄されることだ。この場合、WTI原油先物価格が100ドルを目指して上昇する展開となれば、日本市場では10年国債利回りは3%、ドル円は165円を視野に入れた流れとなり、日経平均株価は6万円から6万5000円のレンジに低下することも想定される。

米国とイランの動きをみる限り、協議は難航していると推測され、ホルムズ海峡の通航量も回復が遅れており(図表2)、中東情勢は予断を許さない状況だ。

ただ、米国は秋に中間選挙を控え、イランは国内経済が疲弊しているため、最も避けたいケースの実現性は低いと思われる。両国が攻撃の応酬を部分的にとどめ、協議自体は継続(場合によっては60日間の期間を延長)する限り、市場が大きく混乱する恐れは小さいとみている。

関連情報
https://www.smd-am.co.jp

構成/清水眞希

@DIMEはサイトローンチ時より編集業務に携わる。現在は雑貨や家電、オーディオなどの新製品に加え、各種の社会調査・統計、話題の新スポットからイベント情報などを担当。信条は正確さとわかりやすさ。最近の趣味は日付が変わる時刻のウオーキング。

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