今年から最高気温40度以上の日に「酷暑日」の名称が与えられたことに象徴されるように、近頃の夏はとにかく暑い。そのため、外出を控えたり、食事を作るのに負担を感じたりする人も多いのではないだろうか?
全国農業協同組合連合会はこのほど、普段食事の準備や自炊をしている全国の20代~60代男女1,111名を対象に「猛暑時の食卓実態調査」を実施し、その結果を発表した。
7割超(72.3%)が暑さを理由に外出・外食を控えた経験あり
夏場、暑さを理由に外出や外食を控えることがあるか聞いたところ、「よくある(26.7%)」「ときどきある(45.6%)」となり、合わせて7割超(72.3%)が暑さを理由に外出や外食を控えた経験があることがわかった。
年代・性別で見ると、20代男性は「よくある(29.7%)」「ときどきある(55.9%)」、20代女性は「よくある(37.5%)」「ときどきある(50.9%)」となり、男女とも8割を超えた。若い世代ほど、暑さを理由に外出・外食を控える傾向が見られる。
食事づくりを負担に感じる人も7割超(73.8%)、子育て家庭では約9割(89.1%)
他の季節と比べて、夏場の食事の準備や自炊を負担に感じるか聞いたところ、「とても負担に感じる(28.5%)」「やや負担に感じる(45.3%)」となり、合わせて7割超(73.8%)が夏場の食事づくりに負担を感じていることがわかった。
高校生までの子どもがいる家庭では、夏場の食事づくりを負担に感じる人が約9割(89.1%)となり、全体を上回った。子育て家庭では夏場の食事づくりにより高い負担感があることがうかがえる。
夏の食事づくりで悩みや負担に感じることを聞いたところ、最も多かったのは「暑い中で調理するのが負担(50.6%)」だった。以下「火を使う調理をできるだけ避けたい(39.1%)」「暑さで食欲が落ち、食べやすいメニューの選択に悩む(31.4%)」が続いた。
夏の献立では「さっぱり」「短時間」「火を使わない」を重視
夏の献立に求めることを聞いたところ、「さっぱりと食べられること(55.2%)」が最多となった。続いて「短時間で作れること(40.1%)」「火を使わずに作れること(29.9%)」となった。
食べやすさに加え、調理時間の短さや火を使わずに用意できることも、夏の献立選びで重視されていることがわかる。
夏に食べたい主食は冷たい麺類が上位。一方、“冷やしメシ”への関心も
夏場に食べたい主食や一品ものを聞いたところ、「そうめん(56.5%)」「冷やし中華(52.9%)」「そば(47.2%)」が上位となり、冷たい麺類が上位を占める結果となった。
一方、夏場に食べてみたいお米料理を聞いたところ、「冷やし茶漬け(27.2%)」が最多となった。以下「カレー・スパイスを使ったごはん料理(25.4%)」「冷や汁風ごはん(21.3%)」が続き、冷たくさっぱり食べられる“冷やしメシ”にも関心が寄せられていることがうかがえる。
年代別では、20代で「冷製スープごはん(34.5%)」「冷や汁風ごはん(31.4%)」といった冷やし汁系ごはんが上位に入り、50代・60代では「カレー・スパイスを使ったごはん料理」(50代39.2%、60代37.4%)が最多となった。
性別でみると、男性は冷やし汁系ごはんやカレー・スパイスを使ったごはん料理が上位に入った一方、女性は具だくさんおにぎりや混ぜごはん、野菜を使ったごはん料理への関心が高い傾向が見られた。手軽さや食べやすさに加え、栄養バランスや健康感を意識したお米料理へのニーズがうかがえるなど、世代や性別によって関心を持つお米料理に違いがあることもわかった。
20代の5割超(53.9%)が、冷たいご飯を温めずに食べることがあると回答、理由は「暑い日でも食べやすい」が最多
事前調査で、普段、冷たいご飯を温めずに食べることがあるか聞いたところ、「よくある(10.9%)」「ときどきある(24.7%)」となり、合わせて約4割(35.6%)が冷たいご飯を温めずに食べることがあると回答した。年代別に見ると、20代では5割超(53.9%)と、全体を大きく上回った。
冷たいご飯を温めずに食べる理由としては、「暑い日でも食べやすい」「手軽に食べられる」などが挙がっており、若い世代を中心に、冷たいご飯を夏場の食事に取り入れている人が一定数いることがわかった。
夏向けのお米レシピでお米を食べる頻度が増えそうな人は約6割(59.3%)、ニーズは「時短・火を使わない・家にある食材で」
夏場でも食べやすいお米料理や、火を使わずに用意できるごはんレシピがあれば、夏場にお米を食べる頻度は増えそうか聞いたところ、「とても増えそう(12.3%)」「やや増えそう(47.0%)」となり、合わせて約6割(59.3%)が「増えそう」と回答した。
年代・性別で見ると、20代女性では「とても増えそう(21.4%)」「やや増えそう(63.4%)」が計84.8%と8割を超え、他の年代・性別と比べても高い結果となった。また、20~40代では「増えそう」と回答した割合が比較的高く、20代から40代を中心に、夏向けのお米料理への関心がうかがえる。
また、夏場にお米を食べるために参考にしたい情報を聞いたところ、「短時間で作れるレシピ(41.8%)」が最多となった。以下「火を使わずに作れるレシピ(35.7%)」「家にある食材で作れるレシピ(33.2%)」が続き、夏向けのお米レシピには「時短」「火を使わない」「家にある食材で作れる」といった、手軽さや調理負担の少なさが求められていることがわかった。
考察
本調査では、猛暑により夏場の食卓ニーズが変化している実態が明らかになった。暑さによる外出・外食控えや、食事づくりへの負担感が高まる中、夏の献立では「さっぱり」「短時間」「火を使わない」ことが重視されており、手軽に食べられる食事へのニーズが高まっている。
夏の主食は依然としてそうめんなどの冷たい麺類が中心である一方、20代では5割超が普段から冷たいご飯を温めずに食べているほか、冷やし茶漬けや冷や汁風ごはんなど、冷たく食べるお米料理への関心も見られた。また、50代・60代では、カレー・スパイスを使ったごはん料理への関心が高く、食欲を刺激しながら手軽に食べられるメニュー提案も有効とみられる。
さらに、夏向けのお米レシピがあれば約6割がお米を食べる頻度が増えそうと回答し、特に20代女性では8割超と高い結果となった。これらの結果から、消費者のお米そのものへの関心が低いというよりも、夏場に食べやすい形で提案できていないことが、選択機会の減少につながっている可能性がうかがえる。
こうした結果を踏まえると、今後は、年代や性別ごとのニーズに合わせて、冷たく、手軽で、暑い日にも食べやすいお米の新しい食べ方を提案していくことが、夏場のお米消費を広げるうえで重要になりそうだ。
<調査概要>
調査名:猛暑時の食卓実態調査
調査期間:2026年5月27日~2026年6月1日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:普段、食事の準備や自炊をしている全国の20代~60代男女
有効回答数:1,111
回答者内訳:
20代男性111名、20代女性112名
30代男性111名、30代女性111名
40代男性111名、40代女性111名
50代男性111名、50代女性111名
60代以上男性111名、60代以上女性111名
※事前調査について
全国の男女4,395名に実施。普段、食事の準備や自炊をしていると回答した3,527名の内、1,111名に「猛暑時の食卓実態調査」を実施。
出典元:全国農業協同組合連合会
構成/こじへい




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