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新型日産キックスが別モノ級進化!e-4ORCE初搭載で何が変わった?

2026.07.11

初代が2020年6月にデビューした日産のe:POWER専用のクロスオーバーSUVがキックス。新興国向けのVプラットフォームを採用し、3気筒1.2Lエンジンとモーターを組み合わせたe:POWER専用車として、2WDと4WDを用意。ボディサイズは全長4290×全幅1760×全高1610mm、ホイールベース2620mmという日本の路上でも扱いやすいサイズの持ち主だった。

先代キックス
先代キックス

2代目・made in JAPANのキックスとは?

そして2026年6月18日、2代目となるmade in JAPANのキックスが発売された。新たにルノーと共同開発した、ノートやルノー・ルーテシアにも使われているCMF-Bプラットフォームを採用し、駆動方式は2WD、および4WDのキックスとして初採用となるe-4ORCE(ドライブモードにキックス初のスノーモードあり)を用意。

パワーユニットはHR14DDe、3気筒1.4L、98ps、11.7kg-mの発電特化型エンジンと、走行を担うフロントYM52、143ps、32.0kg-m、リヤ(e-4ORCE)MM48 68ps、14.3kg-mを発揮するモーターによる、モーター・発電機・インバーター・減速機・増速機の5つの主要構成部品を一体化した5-in-1電動ユニットを用いた最新の第3世代e:POWERとなる。WLTCモード燃費は2WDが23.4~25.7km/L、4WDのe-4ORCEが20.1~21.5km/Lへと向上。燃料タンクが初代の35Lから45Lに容量アップされたため、航続距離が大幅に延長されたのも見逃せないポイントだ。

グレードは主に法人、レンタカー向けと思われるXシンプルパッケージは別にして、一般ユーザー向けのベースグレードとなるX(2WD325.93万円/4WD359.92万円)、装備充実のX+(2WD354.97万円/4WD389.95万円)、最上級グレードのG(2WD389.84万円/4WD424.82万円)の3グレードが基本だ。

新型車らしさをアピールする先進的でダイナミックかつクリーンなデザインが与えられたエクステリアはアメリカンフットボールのヘルメットから着想を得たという水平基調のワイドグリルが新鮮なフロントフェイス、リヤの特徴的な口の字型の黒いグラフィックと個性的なリヤクォーターパネル、車幅いっぱいにコの字型に配置したテールランプが特徴的だ。最上級のGグレードのバンパー、ホイールアーチモールには黒色グロス塗装が施され、SUVらしさとともに上質感を演出している。ボディサイズは全長4365(+75mm)×全幅1800(+40mm)×全高1615(e-4ORCEは1610)mm、ホイールベース2655mm(+35mm)。ボディサイズは拡大され、堂々としたアピアランスになっているものの、全幅を1800mmに抑えたのは日本での使い勝手面で大いに褒められる点だろう。

スタイリッシュなエクステリアの足元を引き締めるタイヤはX、X+が215/60R17(ハンコック)、Gはいきなりクラス最大の225/45R19の大径サイズ(ダンロップ/他グレードのOPなし)を装着する。サスペンションはF:独立懸架ストラット、R:トーションビームを採用。扱いやすさに直結する最小回転半径はボディサイズを拡大しながら全モデルともに5.3m(19インチタイヤでも!!)と小回り性、駐車性に優れているのも大きな特徴と言っていいだろう(初代は5.1m)。

新型キックスはクラストップレベルの室内空間(ヘッドルーム、ニールーム)を備えたインテリアも見どころだ。12.3インチのデュアルディスプレイを組み合わせた統合型インターフェース= Nissan Connectインフォテインメントシステム[シンプル]をGグレードに標準装備するとともに、ナビゲーションの使い勝手にも優れるグーグル搭載の「Nissan Connectインフォテインメントシステム」もOP設定されている。

さらに、インストルメントパネル、センターコンソール、ドアトリムに合皮やファブリック素材で仕立てたソフトマテリアルを採用し、上質さと触れた時の心地よさを追求。しかも、乗員の負担を軽減するゼログラビティーシート(背もたれパットを中折れ=スパイラルサポート形状にして重い胸郭と骨盤を積極的に支え、背骨の負担を軽減する)を前席だけでなく、4.5度のリクライニング機構が付いた後席左右に採用しているのも大きな特徴だ。

後席はエアコン吹き出し口完備

先進運支援機能の充実ぶりも注目点。360度セーフティアシストを基本として、プロパイロット(1.5)を全車に標準装備。新たに採用されたフロントワイドビュー、インビジブルフードビュー、3Dビュー機能が搭載されたインテリジェントアラウンドビューモニター(Gに標準装備。X、X+にOP)によって見通しの悪い交差点や、フードで隠れた路面などの死角を可視化。さらに、インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)&BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)を新たに搭載(Gに標準装備。X、X+にOP)することで、後側方の安全支援が強化されている。なお、このクラスに、ハンズオフドライブが可能なプロパイロット2.0は採用されていない。

また、AC100V/1500WコンセントがXグレード以上にOP設定されている点も、アウトドアはもちろん、災害時に役立つ機能として注目に値する(直接的ライバルと目されるホンダ・ヴェゼルのハイブリッドモデルに設定なし)。

このように、あらゆる点で劇的進化を果たしたのが新型キックス。空前のSUV、クロスオーバーSUVブームの中、日本の路上、駐車環境での扱いやすさ、X 2WDで325.93万円からのハイブリッドモデルとして買いやすい価格を含め、ヒットが期待される。なお、日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社が手掛ける、新型キックスに専用の内外装パーツや防水シートなどを装備し、アウトドアイメージを強調した「ROCK CREEK」も今夏発表、今冬発売が予定されている。

そんな新型キックスの公道試乗記(G 2WD、X e-4ORCE)、居住性などについては、このあと、改めてお伝えしたい。

文 青山尚暉

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プロミュージシャンからいきなり自動車専門誌の編集者を経験した後、モータージャーナリストに。新車試乗記や自動車関連コラム、防災記事などを幅広い媒体で執筆。クルマのパッケージング、洗車”オタク”でもある。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動。愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿厳選紹介、ドッグフレンドリーカー選びについて多方面で情報発信中。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」(リヨン社刊)、「すごい海外旅行術」(講談社刊)、「愛犬と乗るクルマ」(交通タイムス社刊)など。輸入車の純正ペットアクセサリーの開発にも携わっている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~。現在は小学館DIME推薦)。

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