通信キャリア各社が手がける金融サービスの再編が激化している。
まず、ソフトバンクグループは2025年4月、PayPayを中心にPayPay証券やPayPay銀行を子会社化し、連携を深めた。
さらに、ドコモが金融事業を統括する持ち株会社体制を2026年7月に開始し、また、楽天グループは、楽天銀行、クレジットカード、証券事業を10月をめどに集約する予定だ。
KDDIグループも負けてはいない。2026年7月1日にauフィナンシャルサービスとauペイメントが合併し、新生「auフィナンシャルサービス」として再出発を果たした。
通信キャリア各社はなぜ、金融事業の強化を競い合っているのか、その中でauフィナンシャルサービスはau PAYとau PAYカードを同一会社で運営する意味は何か? 今後のキャリア経済圏の進展についてまとめてみた。
au PAYとau PAYカードの歴史を振り返る
2026年7月1日のauフィナンシャルサービスとauペイメントの合併で、KDDIグループはau PAYとau PAYカードのサービスが新生auフィナンシャルサービスの下で行われることになった。
従来はコード決済やアカウント管理、カード決済が別々の会社で運営されていたものが、1つにつながるのだ。
では、au PAYとau PAYカードの違いとは何か? 簡単に歴史を振り返ってみよう。
au PAYの事業会社、auペイメントは1988年に設立された。そして、2014年に現在のauプリペイドカードを発行した。
また、2019年にスマホ決済au PAYの提供を開始し、現在に至っている。
一方、au PAYカードは2014年にauフィナンシャルサービスが設立され、事業を開始した。
当時はau WALLETカードと呼ばれ、当初より国際ブランド付きのカードとして登場し話題をさらった。
両者は現在、通信をベースとする顧客基盤と国内最大級の決済ネットワークを確立し、2026年3月末現在、au PAYの会員数は4042万会員、au PAYカードの会員数は1082万会員に上る。
新たにau PAYアプリに機能を統合してリニューアル
今回、KDDIグループは、auフィナンシャルサービスの再編により、2027年度以降、順次au PAYアプリを刷新していく。
決済ではカード決済・タッチ決済・コード決済をまとめる。さらに、銀行・資産運用・次世代金融などの金融サービスを統合、プリペイド・デビット・クレジットといった決済手段に左右されない形とし、ポイントやヘルスケア・保険・エンターテインメントまでを一括してサポートするもくろみだ。
UIなど具体的な形が決まるのは今後の開発によるが、AIエージェントにより最適な提案・サポートを実現していくという。
スマホを入口に中小事業者や個人事業主の決済サービスも「NESTA」でサポート
さらに、個人ユーザーのサポートに加え、auフィナンシャルサービスが提供している次世代決済プラットフォーム「NESTA」を中小店舗や個人事業主向けに新サービス「NESTA mobile(仮称)」として2027年春にリリースすることも発表された。
毎日手にするスマホを入り口に、キャッシュレスだけでなく、中小事業者や個人事業主への資金繰りや業務効率化などの事業支援が提供される予定だ。
新生auフィナンシャルサービスはどうなるの?長野社長に法林氏が直撃
さて、新生auフィナンシャルサービスの誕生によりau PAY、au PAYカードはどのように変革していくのだろうか。スマホ業界のご意見番、携帯ジャーナリストの法林岳之氏が長野社長を直撃した。
法林氏:7月1日の合併により新生auフィナンシャルサービスがスタートします。最初の1年間で、長野社長が重要視しているテーマなどあれば、お伺いできますか?
長野社長:まずはau PAYとau PAYカードをセットでご利用いただけるお客様を、ひとりでも多く増やしたいと願っています。
au PAYのようなコード決済は少額で高頻度に利用されることが多いです。一方で、クレジットカードはどちらかといえば高額なお買い物や、公共料金の支払いなどに利用されるユーザーが多いと思っています。
もし両方を使っていただくお客様が増えると、我々はお客様の使い方をより深く知ることができるようになり、それはウォレットやデータを活用した、AIによる利便性の向上につながっていくと思っていますので、まずはこの2つのサービスを両方セットで使っていただくお客様を増やしていくことを、念頭に置きたいと思います。
法林氏:御社はau PAYとau PAYカードそれぞれ、決済サービスを提供する会社となります。そして、決済には原資というかお金が必要ですよね。『@DIME』の読者は30~40代のビジネスパーソンが多いのですが、教育費や住宅ローンなど、支払い負担が大きい世代でもあります。
KDDIグループの金融部門の持ち株会社であるau フィナンシャルホールディングスを核とするau フィナンシャルグループには、auじぶん銀行やau損保など様々な金融サービスを提供する会社があり、各社とうまく連携を取って、スムーズな決済をサポートしていただけそうですか?
長野社長:オートチャージ特典(次章で説明)の条件にau PAYカードの引き落とし口座をauじぶん銀行とするという項目が組み込まれていたり、あるいはじぶん銀行側でも普通預金の金利優遇プログラムにau PAYカードの引き落としという条件を設定するなど、お互いのサービスを特典に組み込んでいます。
そして、今後は「ウォレット新構想」を実現していく中で、資産形成やローン、保険などお金にまつわるサポートの統合を目指していくことで、ユーザーの利便性向上につなげていきたいと思っています。
法林氏:au フィナンシャルグループはauじぶん銀行をはじめ、au PAYカード(旧au WALLETカード)などの金融サービスを各種手がけてきた。他キャリアに先んじて金融サービスの環境を整えてきたことは、やはり他社にはない強みですよね。
長野社長:そう思います。金融の世界には、業種や企業によって異なるカラーがあり、密に連携することの難しさを身にしみて感じています。先行者メリットをしっかり発揮していけるよう、今まで以上にau フィナンシャルグループの一角として頑張っていきたいと思っています。
au PAYゴールドカードが今ならオートチャージで最大5%のPontaポイント還元のチャンス
auフィナンシャルサービスの合併にともない、2026年7月1日より、「ポイントアップリワード(オートチャージ特典)」の対象が、年会費無料のau PAY カードへと拡大される。
au PAY カードからau PAY 残高にオートチャージすると、条件達成状況により、au PAY ゴールドカードなら最大5%、au PAY カードなら最大1.5%のPontaポイントが還元される。
au PAY利用時に貯まるポイントと合わせると、au PAY ゴールドカードでは最大5.5%、au PAY カードなら、最大2.0%のPontaポイント還元が可能になるのだ。
なお、本特典は、au、UQ mobile、povo1.0を契約のau PAY ゴールドカード、au PAY カード会員が対象となる。
さらに、au PAY カードまたはau PAY ゴールドカードからau PAY 残高へオートチャージを1回以上利用すると、合計1億Pontaポイントを山分け還元するキャンペーンも2026年10月末まで開催される。
au PAYカード即時発行がau PAYアプリなら可能。最大2万2000ポイントがもらえる!
そして、2026年7月1日より、au PAY アプリからau PAY カードの申し込みが可能となり、最短数分で即時審査が行われ、カード本体の到着を待たずにau PAY 残高へのチャージができるようになる。
また、au PAY アプリ経由でau PAY カードかau PAY ゴールドカードに新規入会し、au PAY 残高へのオートチャージを利用すると、新規入会&ご利用特典とau PAY アプリ即時発行特典を合計して、最大2万2000Pontaポイントが進呈されるチャンスもある。
取材・文/中馬幹弘




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