「最も美しい新幹線」とも呼ばれ、近未来的な外観で人気の「新幹線500系電車」が、ついに鉄路を去る。
以前よりJR西日本は2027年中に500系を引退させるとしていたが、2027年1月13日で定期運行を終了することを改めて発表した。定期列車での運転を終えた後は、臨時列車などで運用し、2027年7月に営業運転を終了、引退する。
鉄道ファン歴40年以上、折に触れて500系を様々な撮影スポットから撮ってきた筆者のコレクションと共にその歴史と引退までに乗ることの出来る時間や場所について開設する。
500系新幹線の登場から運用、衰退まで
新幹線500系は、新幹線のさらなる高速化を目指して、ドイツの工業デザイナーが外観をデザインし、JR西日本が開発。1996年から2年にわたって16両編成9本が製造された。

トンネルが多い山陽新幹線を走り、トンネル突入時と脱出時の圧力波に対応するため、これまでの新幹線よりも車両先頭が長く鋭くなっている。15mもの長いノーズは時速320kmの走行を可能にし、まるでジェット戦闘機のような外観も高く評価された。
1997年3月22日に山陽新幹線で運用を開始し、11月29日からは東海道新幹線でも運転が始まった。この時代には、500系新幹線と富士山の写真を撮影する鉄道ファンも少なくなかった。
当時日本一、ひいては世界一だった300km/hの営業速度と日本一の山のコントラストに胸をうたれた人も多かっただろう。
しかし、2010年に東海道新幹線での運用から離れ、山陽新幹線のみで活躍してきた。
東海道新幹線での活躍が短くなったのは、300km/hでの営業運転を可能にしたN700系が登場したこと、東海道新幹線を走る他の新幹線と定員が異なるため運用が難しかったことが挙げられる。
また、高速走行のために採用された円柱形のボディによって、乗客席の頭上に圧迫感があると不満の声が上がったことも理由の1つだった。
500系新幹線に乗れるダイヤは意外と少ない

こうして早い時期に東海道新幹線から去ったため、存在は知っているものの乗車したことがない人も多いのでは。来年の定期運用終了を迎える前に乗っておきたい方は、ダイヤのチェックが必要だ。
今も現役の500系新幹線は4編成のみと少ないため、500系が割り当てられる便をしっかり狙う必要がある。現在500系はこだまで運用されているが、
下りは、
こだま933号(6:31岡山発)
こだま939号(6:59新大阪発)
こだま941号(7:40新大阪発)
こだま947号(10:37新大阪発)
こだま949号(11:37新大阪発)
こだま951号(13:50岡山発)
こだま957号(16:50岡山発)
こだま961号(17:37新大阪発)
上りは、
こだま940号(6:21博多発)
こだま942号(7:4博多発)
こだま944号(7:49博多発)
こだま948号(9:49博多発)
こだま954号(12:51博多発)
こだま964号(17:30博多発)
こだま968号(21:47岡山発)
こだま970号(19:25博多発)
こだま972号(21:42広島発)
こだま974号(20:32博多発)
上記のように、9月30日まではこれらのこだまで運用される。
ただ、日によってはN700系で運転されることもあるため、JR西日本の「おでかけネット」上で公開されている新幹線時刻表で確認することも忘れずに。「500系(8両編成グリーン車なし)で運転」と表記されていれば、500系で運転される。
たったの330円で500系に乗れる区間も?
実は、500系は「こだま」以外にも、博多駅と博多南駅を結ぶ「博多南線」でも運用されている。
元々新幹線の車庫への回送列車を送る路線だったものが旅客営業をするようになった路線で、在来線扱いで新幹線車両に乗れるユニークな路線となっている。しかしこちらは時刻表を見ても500系かN700系かわからないので、狙って乗車するのは難しい。
ただ、乗車時間は8分と短いが料金も330円と非常に気軽に乗車できるため、博多に用があればついでに行ってみて「500系に当たればラッキー」ぐらいの感覚でチャレンジしてみるのがいいかもしれない。

写真・文/金子長武




DIME MAGAZINE















