最近、タコスやメキシコ料理のレストランを以前より見かけるようになった。
筆者は前々から、日本人でもメキシカンは流行るだろうと思っていたのだが、なかなかメキシコ料理店が増えないのでヤキモキしていたのだ。
昔、10年ほど住んでいたアメリカではいわゆるテクス・メクス(アメリカ風にアレンジされたメキシコ料理)のレストランが多く、外食する際の選択肢のひとつであった。
メキシコ料理は日本ではまだそこまでメジャーなチョイスではないものの、和洋中に続く選択肢として定着するポテンシャルがあるとずっと期待しているのだ。
なぜなら日本料理もメキシコ料理も豆やお米を調理するし、どちらにも焼きとうもろこしのようなものもある。そしてメキシコ料理で多用されるアボカドは日本でも人気の食材だ。
さらに、アメリカで広がったものはいずれ日本にもやって来ることが多い。メキシコ料理もそのうち定着するだろうと期待していたのだが、なかなか広がる気配がない。
しかし…、最近ようやくその兆しが見えてきたようなのだ。
※本記事の内容には、筆者個人の見解および感想が含まれます。
品川にオープンしたWIRED TACOS CLUB TOKYO
品川駅から徒歩3分の場所にある「WIRED TACOS CLUB TOKYO」は2025年2月にオープンしたばかりのテクス・メクスを味わえるレストランだ。
「WIRED TACOS CLUB TOKYO」は、「WIRED CAFE」や「伊左衛門カフェ」をはじめとする約80店舗のカフェや飲食店を展開しているカフェ・カンパニー株式会社が運営するレストランである。
さまざまな企画・運営をする中、今回が初のメキシカンレストランの出店だ。やはり、メキシカンブームが来そうな波を感じての出店なのだろうか?
「WIRED TACOS CLUB TOKYO」の出店に至った経緯について、店長の佐々木大輔氏に話を聞いた。
タコライスに感じた手応え
関東および関西に11店舗展開している「WIRED CAFE」では多国籍なメニューを提供している。その中にはメキシコ料理の「タコス」の具材をご飯にアレンジした「タコライス」もあるという。
「WIRED CAFEのメニューはガパオライスやパスタ、ネギトロ、フライドチキンといったさまざまなラインナップです。その中でもタコライスは1番の人気メニューのひとつでした」(以下「」内、佐々木氏)
提供しているタコライスの反響に手応えを感じ、そこからメキシカンに特化したレストランもいけるのでは?と考え、「WIRED TACOS CLUB TOKYO」の開発に至ったのだという。
人気メニューの「オリジナルミートタコス」にはWIRED CAFEのタコライスと同じソースを使用しているとのこと。
トルティーヤにこだわったメニュー
“つながる”という意味を持つ“Wired”から、色々なカルチャーがつながる場になれば良いという想いを持って展開しているWIRED TACOS CLUB TOKYO。
「メキシカンの陽気なイメージと共に、右手にタコス、左手にビールを持って交流して欲しいと考えています」
店内はメキシコの乾いた明るさをイメージしたグリーンやピンクを基調としたデザイン。タイルを使用したカウンターはカジュアルな交流が生まれやすいように配置したとのこと。
タコスを始めとするトルティーヤを使用したさまざまな料理がメニューに並ぶ。ビールにも力を入れており、日本のクラフトビールを始め、メキシコのものなど常時16種類以上のビールが提供されている。
オリジナルモヒートには国産の3種のミントを使用。モヒートはモクテルもあるのでお酒を飲めない方も楽しめる。
「3種ハーブのバージンモヒート」ミントの香りがとてもフレッシュだ。
「トルティーヤは自家製で、メニューによって小麦粉とコーンとの分量を変えています」
例えば肉料理のファヒータは汁気が多いため、タコスよりも生地がしっかりするように分量を調整しているんだとか。
メキシコ料理で定番の前菜「ワカモレ・フレスコ」もメニューに並ぶ。アボカドを潰してスパイスやオイルと混ぜたものだ。同店では自家製のチミチョリソースと混ぜている。
「トルティーヤやフライドポテト、ナチョスなど何につけても美味しいため、とりあえず注文して欲しい一品です」
デザートにはトルティーヤを使用したガレットという珍しいメニューも。
タコスはメキシコの手巻き寿司
メキシコ料理(テクス・メクス)はこれから日本でももっと流行るのでは?と筆者は期待しているのだが、その可能性について見解を聞いた。
「タコスはメキシコの手巻き寿司のようなものだと思っています。ルールはなく、何を包んでもいいので、可能性は広がっていく一方だと思います。タコスで色々なカルチャーを包んだメニューを展開していきたいです」
同店では穴子の天ぷらを包んだタコスを提供していたこともあるという。トルティーヤは遊びやすい素材だと佐々木氏は話す。
「メキシコ料理というよりは『タコス』のブームは定期的に来てるように感じます」
インバウンド需要を受けて展開を検討
開店して1年ほどになるWIRED TACOS CLUB TOKYOだが、現在の反響はいかがだろうか?
「ありがたいことに前年を超える好調な売上を記録しています」
常に予約でいっぱいだという同店。交通の弁がよく観光の拠点になりやすい品川に立地していることもあり、顧客の半分はインバウンドだという。多国籍なムードが店内に漂う。
今後の展開についてはどのように考えているのだろうか?
「2、3店舗目の展開を目指したいです。特に関西や福岡などインバウンド需要のある地域を検討しています」
また、WIRED CAFEにて、WIRED TACOS CLUB TOKYOの人気メニューの採用も検討していると話す。
地球の反対側ではあるが、日本に似た部分のある食文化があるメキシコ。WIRED TACOS CLUB TOKYOを始めとするタコスやメキシコ料理店から、メキシコ料理がじわじわと日本にも浸透していくのではと期待している。
取材協力:カフェ・カンパニー株式会社
文:まなたろう
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