夏になると、冷感タオルをバッグに入れて出かけることがある。水に濡らして振るとひんやりするので、首筋を冷やすにはちょうどいい。
ただ、真夏の屋外だと、思ったより早く生ぬるくなるのが難点だ。濡らし直そうにも近くに水道があるとは限らないし、使ったあとの濡れたタオルをバッグへ戻すのも、正直あまり気持ちのいいものではない。
そんな冷感タオルの弱点を解決してくれそうなのが、キッチン家電やインテリア雑貨などを幅広く手がけるメーカー・Life on Products(ライフオンプロダクツ)の「ヒヤシーナ」だ。
冷却芯にタオルを巻いてボトルへ
見た目はハンドル付きのステンレスボトル。けれど中に入れるのは、凍らせた冷却芯と冷感タオルである。
冷たいタオルを真空ボトルに入れて持ち歩き、ぬるくなったら再び冷やす。最初は「そこまでしてタオルを冷やすのか」と感じてしまったが、実際に使うと、この仕組みがなかなか理にかなっていた。
使い方はとてもシンプルだ
まず、本体内部の冷却芯に水を入れて冷凍庫で凍らせる。
続いて、付属の冷感マフラータオルを水で濡らして絞り、冷却芯に巻き付けたら、そのまま真空ステンレスボトルへ収納すればOKだ。
準備だけを見ると少し面倒そうだが、一度やってみれば難しくない。タオルを雑に巻くとボトルの口に引っかかりやすいものの、幅を整えながらくるくると巻けば、きれいに収まった。数回も使えば手が覚える。
メーカーによると、冷却芯に巻いたタオルは約4℃の状態を約10時間キープするという。一般的な冷感タオルというより、「氷タオルを持ち歩くための容器」と考えたほうがイメージに近い。
首に当てると、思わず「冷たっ!」と声が出そうに
ボトルからタオルを取り出してみると、かなりしっかり冷えていた。
一般的な冷感タオルは、濡らして振ったときに心地よいひんやり感が生まれる。一方、「ヒヤシーナ」から取り出した直後のタオルは、それより一段階強い冷たさだ。
首筋に当てた瞬間は、思わず「冷たっ!」と声が出そうになるほど。暑い屋外を歩いたあとなら、この冷たさがかなり気持ちいい。
タオルのサイズは約200×1000mm。首の後ろだけでなく、額や頬、腕なども広く覆える。小さな保冷剤を一点に当てるより、火照った場所をまとめて冷やしやすかった。
取り出した直後は、人によって冷たすぎると感じるかもしれない。その場合は、軽く広げて冷気を逃がしてから使うとちょうどいい。
ぬるくなったタオルが“復活”する
使っていて一番面白かったのが、タオルがぬるくなったあとだ。
首に巻いて温まったタオルを、再び冷却芯に巻き直してボトルへ戻す。しばらく入れておけば、また冷たい状態で使えるようになる。
冷蔵庫も水道もない屋外で、冷たいタオルを“復活”させられるのは新鮮だった。一度使って終わりではなく、「使う、戻す、また使う」というサイクルを繰り返せる。
もちろん、時間がたてば冷却芯の冷たさも弱くなる。それでも、普通の冷感タオルをそのまま持ち歩くより、冷たい状態をずっと長く楽しめるのがうれしい。
さらに便利なのが、使用後の濡れたタオルをそのままボトルへ収納できることだ。ビニール袋を別に用意する必要がなく、バッグの中でほかの荷物を濡らしにくい。
氷のうにもなるが、荷物は少し増える
さらに強く冷やしたいときは、冷却芯を単体で使うこともできる。
ボトルから取り出して首筋や腕に当てれば、細長い氷のうのような感覚。タオル越しよりも冷たさが直接伝わるため、歩いたあとなどに短時間でクールダウンしたいときに使いやすかった。
ただし、凍らせた直後はかなり冷たい。長時間同じ場所に当て続けず、冷たすぎる場合はタオルを巻いて調整するといい。
ボトルの本体サイズは約68×68×192mm。冷感タオルだけを持ち歩く場合と比べれば、当然ながら荷物は増える。
近所への買い物や短時間の散歩には、少し大げさかもしれない。一方、リュックやトートバッグで長時間出かける日なら、それほど負担には感じなかった。感覚としては、小さな水筒を1本追加するくらいだ。
また、冷却芯を取り外せば、本当に実容量0.36Lの水筒としても利用できる。ただし、氷タオルと飲み物を同時に入れられるわけではない。容量もやや控えめなので、短時間の外出やサブボトル向きだろう。
長時間外にいる人ほど恩恵を感じやすい
価格は3,300円(税込)。冷感タオルとして考えると高めだが、真空ステンレスボトル、冷却芯、冷感タオルがセットになっていると考えれば、納得感がある。
特に相性がいいのは、スポーツ観戦やアウトドア、野外イベント、ガーデニング、子どもの部活動の付き添いなど、暑い屋外で長時間過ごす人だろう。
反対に、数十分程度の外出なら、一般的な冷感タオルや小型の保冷剤でも十分かもしれない。「ヒヤシーナ」の強みは、冷たいタオルを何度も使い直せる点にあるからだ。
最初は「冷感タオルをボトルに入れるなんて大げさだ」と感じた。けれど、暑いなかを長く歩く日には、その大げささがそのまま心強さに変わる。
冷感タオルを外で使うときの小さな不満を、まとめて引き受けてくれる一本だった。本格的な夏に備えて、バッグへ忍ばせておく価値はある。
取材・文/山科拓郎







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