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「返済額の軽減」から「住居費の固定・安定化」へマインドが転換、住宅ローンの借換トレンドを分析

2026.06.29

日銀の追加利上げ決定に伴い、変動金利住宅ローンの先行きをはじめ、市場全体の金利動向に大きな注目が集まっている。そこで日本最大手の住宅ローン専門金融機関(モーゲージバンク)であるSBIアルヒは、同社の全期間固定金利住宅ローン「フラット35」への借換申込データを分析。2026年4月~5月の申込件数は前年同期比約2.0倍と、借換需要は依然として堅調に推移していることがわかった。

本稿では同社リリースをベースに、そんな分析結果の概要と直近の借換トレンドをお伝えする。

「フラット35」への借り換えが約2.0倍、「固定金利期間選択型」からの借り換えは約2.8倍に

・固定金利期間選択型(5年・10年固定等 ※1)から「フラット35」へ:前年同期比 約2.8倍
・変動金利型から「フラット35」へ:前年同期比 約1.8倍

内訳をみると、2025年は変動金利型または固定金利期間選択型(※1)からの借り換えが約9割を占めていたが、2026年(4月~5月)にはほぼすべてを占める形となった。この結果から「将来の金利上昇・変動リスクを回避したい層」の動きがさらに加速。「全期間固定金利型の安心感」へのニーズが依然として高いことが推察できる。

※1 借入当初から3年、5年、7年、10年など選択した一定期間のみ固定金利となり、固定金利期間が終わったら、その時点の市場の金利に合わせた変動金利または固定金利を選択することができる商品。商品によっては、固定金利期間終了後は自動的に変動金利に移行する場合もある。

■借り入れから11~15年で約8割が金利借入期間20年以内の「フラット20」を選択

・借り入れから11年以上15年以内の借換申込:前年同期比 約3.5倍
・借り入れから10年以内の借換申込:前年同期比 約1.7倍

特に10年固定金利住宅ローン等の固定金利期間終了や、変動金利型の5年ルール(※2)による金利見直しなど、「金利上昇が家計に直結するタイミング」を迎えた層が実際の行動に移していると考えられる。

また、借り入れから11年以上15年以内と、残りの返済期間がある程度短くなっている利用者の約8割が、金利面でメリットのある借入期間20年以内の「フラット20」を選択する傾向がある。

※2 変動金利住宅ローンの金利が上昇した場合も5年間は毎月の返済額が変わらない措置。

■借り換え層の平均年収が「約850万円」へ上昇(前年同期:約750万円)

このデータから、資金力に比較的余裕のある層が、将来の金利上昇リスクへの懸念に敏感に反応していることが考えられる。目先の低金利よりも、将来にわたる「計画的な家計管理」を重視する意向から、全期間固定金利志向へシフトしているのではないか。

「返済額の軽減」から「住居費の固定・安定化」へ

これまで、住宅ローンの借り換えは一般的に「返済額の軽減」が主目的だった。しかし、金利が上昇局面に入った2025年以降は、「毎月の返済額が増えたとしても家計を安定化させたい」という防衛意識による借り換えが増加した。

このトレンドが直近のデータにおいても根強く継続していることが明らかになった。

これは、金利上昇への不安という〝目に見えないリスク〟を軽減することで、住居費を〝固定・安定化〟したいという心理がさらに高まった表れとも推測できる。

住宅ローンはライフステージや金利動向に合わせて機動的に借り換えるものへ。そんな消費者のマインド変化が加速しつつあると言えそうだ。

関連情報
https://www.sbiaruhi-group.jp

構成/清水眞希

@DIMEはサイトローンチ時より編集業務に携わる。現在は雑貨や家電、オーディオなどの新製品に加え、各種の社会調査・統計、話題の新スポットからイベント情報などを担当。信条は正確さとわかりやすさ。最近の趣味は日付が変わる時刻のウオーキング。

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