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ル・マン24時間レースでトヨタが4年ぶりに大逆転優勝を果たす

2026.06.17

TOYOTA RACINGは、2026年FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦となる第94回ル・マン24時間レースにおいて、昼夜を問わず続いた激しい戦いと数々の困難を乗り越え、勝利を飾った。

トヨタが4年ぶり6度目の総合優勝

350,105人の観衆が見守る中、今年のル・マンは、近年でも屈指の接戦、さらには先の読めない展開となり、ハイパーカークラスによる熱戦が繰り広げられた。その中でTOYOTA RACINGは、伝統あるフランスでの1戦で通算6勝目を挙げた。

そしてマイク・コンウェイ選手、小林可夢偉選手、ニック・デ・フリース選手がドライブする7号車 TR010 HYBRIDは、24時間にわたる一瞬の気も抜けない戦いの末、381周を走りきり、2位に10.913秒差で勝利を手にした。コンウェイ選手と小林選手にとっては、2021年以来2度目の優勝となり、デ・フリース選手にとっては初めての総合優勝となった。

一方、セバスチャン・ブエミ選手、ブレンドン・ハートレー選手、平川亮選手がドライブする8号車TR010 HYBRIDも健闘し、首位と20.417秒差の3位で表彰台を獲得。TOYOTA RACINGにとって記憶に残るレースを締めくくった。

実は、ハイパーポールで期待どおりの結果を得られず、後方グリッドからのスタートとなった両車だったが、レース開始直後から積極的な戦略を採用。トラフィックを避けるために早めのピットインを行い、クリアなコースを活かして順位を挽回していった。レース序盤の戦いを経て、両車は早くもトップ6争いに加わる。卓越したペースを発揮してファステストラップを更新し合う一方で、いくつかのアクシデントがその快進撃を妨げた。

7号車 TR010 HYBRIDは、序盤にスローパンクチャー(徐々にタイヤの空気が抜ける不具合)に見舞われ、厳しい戦いを強いられる。しかし、特に朝方にかけての安定したハイペースな追い上げにより、残り6時間の時点で表彰台圏内へと浮上した。

一方の8号車は、給油戦略の違いを活かしてレース序盤をリード。しかし9時間経過時のコースオフ、中盤でのドライブスルーペナルティ、その後のブレーキドラムの修復作業と不運が重なり、厳しい戦いを強いられた。

それでも、レース残り6時間を切ったタイミングでセーフティカー導入により、レースは仕切り直しに。この再スタート後、トップ争いは4台による接戦となり、両車は更に力強さを発揮する。残り3時間、ハートレー選手とデ・フリース選手の果敢なオーバーテイクにより、TOYOTA RACINGはワン・ツー体制を築いた。

レース終盤、7号車は首位でギャップを築いたものの、各チームの燃料およびタイヤ戦略の違いにより順位は変動。8号車は、2位争いを粘り強く戦ったが、最終スティントでタイヤ交換を余儀なくされ3位へ。小林選手は、午後の暑さの中でも冷静な走りを続け、7号車をチェッカーフラッグへと導き、その直後に8号車のブエミ選手が続いた。

ル・マンでの2台による表彰台により、TOYOTA RACINGは、マニュファクチャラーズランキングで36ポイントのリードへ拡大。また、7号車のドライバーはドライバーズランキングの首位に立った。次戦は、4週間後、7月12日(日)にブラジル・インテルラゴスで開催されるサンパウロ6時間レースとなる。

【ル・マン24hレース結果】

1位 7号車 トヨタ・レーシング 381 周
2位 20号車 BMW・M・チーム・WRT +10.913
3位 8号車 トヨタ・レーシング +20.417
4位 12号車 キャデラック・ハーツ・チーム JOTA +32.381
5位 51号車 フェラーリAFコルセ +2:22.423
6位 35号車 アルピーヌ・エンデュランス・チーム +2:30.205

■7号車/チーム代表兼ドライバー 小林可夢偉選手のコメント

「とても厳しいレースでしたが、最後まで決して諦めませんでした。7号車はこれまでル・マンで2位が続いていましたが、ようやく2度目の優勝を手にすることができました。この勝利を長く待ち続けてきただけに、本当に特別な気持ちです。レースウィーク全体を通して決して楽ではなく、決勝でも苦しい展開が続きました。序盤のスローパンクチャーもあり厳しい状況でしたが、マイク、ニック、そしてエンジニアやピットクルーが素晴らしい仕事をしてくれました。忘れられない一日になりましたし、この特別な舞台を支えてくださったすべてのファンの皆さんに感謝しています」

■7号車/ドライバー マイク・コンウェイ選手のコメント

「非常に激しいレースでした。予選順位から巻き返せる手応えはありましたが、どこまで順位を上げられるか、そしてどれほど接戦になるかは予想できませんでした。順位が目まぐるしく入れ替わる展開で、勝機を感じられたのは終盤に入ってからでした。チーム全員が素晴らしい仕事を成し遂げてくれたと思います。可夢偉とニックは本当に速く、勝負どころでトップ争いに押し上げてくれましたし、ピットクルーもミスのない完璧な対応でした。ケルン、東富士、そしてトヨタ全体で支えてくれたすべての方々に感謝しています。この勝利は私にとって本当に特別なものです」

■7号車/ドライバー ニック・デ・フリース選手のコメント

「ル・マン24時間レースで優勝できたことを、心からうれしく思っていますし、大きな安堵とともに感謝の気持ちでいっぱいです。ル・マンでの優勝は初めてなので、なおさら特別です。レースウィーク、そして決勝を通して長く厳しい戦いが続きました。さまざまな課題やトラブルがあり、正直なところ勝利争いから遠ざかったと感じる場面もありました。それでも最後まで諦めなかったことが結果につながりました。チームがこの大きな成果を成し遂げるために積み重ねてきた努力に、心から感謝しています」

■8号車/ドライバー セバスチャン・ブエミ選手のコメント

「信じられないようなレースでしたし、チームのために本当にうれしく思います。昨年からTR010 HYBRIDを仕上げるために全員が懸命に取り組んできました。その中で7号車が優勝したことは、チーム全体にとって素晴らしい結果ですし、自分たちも表彰台に並べたことを誇りに思います。特別な瞬間である一方で、もう少し上を目指せたのではないかという悔しさもあります。それでも、このクルマで今季2勝目を挙げられたことはチームとして大きな成果です。厳しい戦いの中で勝ち切ることができたこの一日は、長く記憶に残ると思います」

■8号車/ドライバー ブレンドン・ハートレー選手のコメント

「ル・マンらしい、浮き沈みの激しいレースでした。一時は大きなリードを築き、長い時間トップを走る場面もありましたが、セーフティカーなどの影響もあって流れが大きく変わりました。運もあれば不運もあり、最終的には自分たちの思い通りの結果とはなりませんでしたが、最後まで全力で戦い抜きました。チームメイトも素晴らしい走りを見せてくれましたし、チーム全体の勝利を心からうれしく思っています。7号車クルーとドライバーのみんなにおめでとうと言いたいです。感情が込み上げる瞬間でした」

■8号車/ドライバー 平川亮選手のコメント

「24時間を通して接戦が続いたレースでした。私たちはベストを尽くしましたし、戦略も良かったと思います。完璧なレースではありませんでしたが、それでも最後まで優勝争いを続けることができました。7号車が優勝したことは本当にうれしい一方で、自分たちは長い時間トップを走りながら勝ち切れなかった悔しさもあり、複雑な心境です。ただ、7号車は素晴らしいレースをしましたし、チーム全員がこの勝利のために努力を続けてきました。まずはこの勝利をしっかり受け止め、喜びたいと思います」

関連情報:https://toyota-racing.com/

構成/土屋嘉久

「CanCam」「Oggi」「Domani」などのファッション誌やサイトの編集に長年にわたり携わりながら、編集プロダクション「ADVOX株式会社」を設立。同時に、広告のクリエイティブディレクター&ライターとしても活動。近年は、DIMEをはじめとする情報誌やサイト、ラジオ番組などで、クルマや家電、美容、健康、グルメ、ファッション情報を発信。さらに現在では、クルマ好きが高じてWワークで超高級スーパーカーブランドにて車両移動する業務に携わり、毎日、フェラーリやランボルギーニ、ポルシェ、マクラーレン、アストンマーチン、マセラティ、ロータス、ベントレー、ロールスロイスなど、様々なクルマの運転を満喫中。

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