日本アニメのグローバルな人気拡大に伴って、海外で入手困難な公式グッズを越境ECで購入する海外ファンが増加している。日本のコンテンツホルダーやメーカーにとっては、そういった追い風を受けて、海外市場はかつてないほど商機が拡大している。15年以上もグローバルコマース事業を運営しているBEENOSは、越境ECサービス『Buyee(バイイー)』の10代から70代までの50の国と地域に居住する海外利用者に『アニメグッズ購入に関する意識調査』を実施して結果を公開した。
海外市場は拡大しているが、各地の具体的な購買インサイトの把握は容易ではなく、積極的な海外展開や売上拡大に向けた戦略立案に課題を抱える事業者が少なくないという。この調査では、日本から越境ECでアニメグッズを購入する海外ファンの購入意向を可視化することで、海外市場を検討する日本企業の意思決定の一助となることを目指しているという。
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87.0%が「越境ECでアニメグッズを購入したことがある」と回答
越境ECでアニメグッズを購入したことがあるかでは、全体の87.0%が「はい」と回答しており、「はい」の割合がもっとも高かったのは繁体字ユーザーで97.6%だった。日本アニメ以外のアニメグッズを越境ECで購入したことがあるかでは、「はい」は約3割で、海外アニメファンのグッズ需要が「日本アニメ」に集中していた。日本アニメ以外のアニメグッズを越境ECで購入したことがある人は、アメリカ、中国、韓国が上位だったが、この3か国は「日本以外に視聴するアニメの制作国」としても支持されていた。
購入したアニメグッズは「フィギュア」が突出
もっとも購入しているアニメグッズを単一回答で質問すると、1位は39.6%で「フィギュア」が突出する結果になった。2位は「書籍」だった。3位の「アクリルスタンド」と4 位の「ぬいぐるみ」は、フィギュア同様にキャラクターグッズで飾り映えする点や柔らかな手触りが人気の要因と言えそうだ。英語・繁体字・韓国語の3言語で回答に大きな差はないが、韓国語ユーザーは「アクリルスタンド」の回答率が20.8%で高く、英語ユーザーは5.6%と低い傾向もあった。
アニメグッズの購入頻度では、「3か月に1回程度」が24.9%で最多だった。ヘビーユーザーといえる週1回以上購入する割合は6.7%、週2回以上の割合は5.5%だった。1か月に一回以上越境ECでアニメグッズを購入する人を合算すると3人にひとりという結果になり、多くの海外アニメファンが国際送料など越境ECの壁を乗り越えて、日本のサイトで継続的にグッズを購入していた。
アニメグッズの累計購入金額は「10万円以上」が過半数
アニメグッズの累計購入金額では、最多回答は「10万円以上」で50.8%が少なくない金額を使っていたが、もっとも高い割合は韓国語ユーザーで58.9%だった。累計購入金額が10万円未満のほうが少数派だったのは、海外アニメファンの熱量と購入意欲の強さを反映した結果といえそうだ。1回当たりの購入金額は、「5000円以上1万円未満」(39.9%)が最多で、それに「1万円以上3万円未満」(34.0%)が続き、それを合算すると73.9%と大きな割合になっている。言語別には、英語ユーザーと韓国語ユーザーに高額な購入傾向があり、「5万円以上」と回答した割合がそれぞれ5.6%と5.5%だった。繁体字ユーザーは、安価な「5000円未満」と「5000円以上1万円未満」が3言語の中では最多の割合だった。台湾や香港に多い繁体字ユーザーは、地理的に日本が近いため国際配送料金を抑えやすく、気軽に越境ECを利用していると推察できる。
9割がアニメコラボのファッショングッズの日常使用に肯定的
アニメとコラボしたファッショングッズを日常で使用したいかについては、「はい」が34.0%で「デザインによっては使用したい」が56.9%で、肯定的な回答は90.9%と前向きな人が多数派だった。言語別で「はい」の割合がもっとも高いのは繁体字ユーザー(37.6%)で、「デザインによっては使用したい」の割合がもっとも高いのは韓国語ユーザー(61.1%)だった。日本への関心が高いアジア圏のファンは、アニメコラボのファッショングッズは受け入れられやすいようだ。具体的に欲しいアニメコラボファッショングッズでは、「Tシャツ」が67.4%でもっとも支持を集めた。2位以下も日常に取り入れやすい「アクセサリー」、「フーディ」、「カバン」などで、比較的商品単価の高い傾向のある「ジャケット・コート」も約4割が支持している。言語別に商品ジャンルをランキング化すると、英語ユーザーは1位「Tシャツ」(72.3%)、2位「アクセサリー」(56.7%)、3位「フーディ」55.6%、繁体字ユーザーは1位「Tシャツ」(66.0%)、2位「アクセサリー」(48.1%)、3位「帽子」(37.7%)、韓国語ユーザーは1位「カバン」(51.3%)、2位「Tシャツ」(45.8%)、3位「アクセサリー」(44.4%)という結果になった。
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アニメコラボファッショングッズのデザインは「控えめが好み」が過半数
アニメコラボファッショングッズのデザインは、63.3%が「アニメコラボであることが控えめなデザイン」と答えている。言語別の控えめなデザインを支持している割合は、英語ユーザーで63.8%、繁体字ユーザーで50.5%、韓国語ユーザーで80.5%だった。同じアジア圏でも繁体字ユーザーは、デザインの主張に関して寛容だが、韓国語ユーザーは控え目を好む傾向が強かった。4割が支持した「アニメコラボであることを主張したデザイン」を年代別にみると、もっとも支持したのは50代(50.0%)で、10代が45.7%、40代が39.5%だった。20代、30代、60代以上は平均よりも低い値になった。
具体的な商品デザインは、53.0%で「ロゴやキャラクターを小さく配置」が最多の支持を集めたが、「キャラクターの着用デザインを忠実に再現」も半数近い回答だった。言語別では、英語ユーザーは1位「小さく配置」(60.4%)、2位「定番品のアレンジ」(52.3%)、3位「忠実に再現」(50.6%)、繁体字ユーザーは同率1 位で「小さく配置」と「忠実に再現」(47.7%)、3位は「カラーリングや模様で表現」(43.0%)、韓国語ユーザーは、1位「カラーリングや模様で表現」(52.1%)、2位「忠実に再現」(45.2%)、3位「付属物でコラボ」(31.5%)だった。いずれの言語も「明るい色合い」や「ロゴやキャラクターのランダム配置」は支持率が高くなかった。
欲しいアニメコラボの日用品は「財布・ポーチ・パスケース」「スマホ雑貨」
好きなアニメとコラボしたら欲しいと思う日用品は、1位は「財布・ポーチ・パスケース」で2位は「スマホ雑貨」だった。日用品をコラボグッズに置き換えたいという需要はみられたが、日本で人気のある「コスメグッズ」の回答率は13.9%に留まった。これは回答者の属性(男性62.1%)が、順位に影響している可能性もありそうだ。言語別では、1 位は3言語とも「財布・ポーチ・パスケース」だった。
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アニメとコラボしたら欲しいと思う玩具の共通点はIPの立体造形
好きなアニメとコラボしたら欲しいと思う玩具は、1位「フィギュア」(85.5%)、2位「ぬいぐるみ」(55.0%)、3位「プラモデル」(36.5%)がトップ3だった。いずれもIP の立体物であることが共通点で、特にフィギュアは2025年の越境ECランキングで人気カテゴリ6位にランクインしており、ぬいぐるみは同じランキングの伸長率ランキングで1位の「おもちゃ・ホビー・グッズ」カテゴリを牽引しているという。言語別では、フィギュアとぬいぐるみは3言語とも1位と2位で、商品ジャンルとして強さが際立っている。3位は、英語ユーザーと繁体字ユーザーでは「プラモデル」だが、韓国語ユーザーは「カードゲーム」がランクインしているのも特徴的といえそうだ。
利用するSNSは『YouTube』『Instagram』『X』が上位
普段利用するSNSの上位は『YouTube』、『Instagram』、『X』という結果だった。日本でも広く利用されているSNSが並んだが、『Discord』や『Reddit』などのコミュニティツールの利用も一定数存在していた。言語別では、英語ユーザーでは1位『YouTube』(75.6%)、2位『Instagram』(51.1%)、3位『Discord』(45.3%)だった。繁体字ユーザーは1位『YouTube』(86.2%)、2位『FACEBOOK』(75.2%)、3位『LINE』(65.1%)、韓国語ユーザーは1位『YouTube』(82.2%)、2位『KakaoTalk』(57.5%)、3位『X』(56.1%)だった。SNSの利用は、これまで見てきた傾向以上に各言語で差が発生しており、海外向けの情報発信は、ターゲットとする層がどのSNSの利用率が高いか確認して進めることが重要だ。
この調査では、アニメとコラボした玩具で欲しいと思っているものは各言語ともに「フィギュア」が1位だった。ランキングの傾向を見てもIPの立体造形やコレクション性の高いものが人気のようだ。ファッショングッズに関しては、Tシャツやアクセサリーが人気だったが、日常使用に肯定的な人は多いが、デザインとしては控えめなものが好まれているようだ。日本人のアニメファンとも通ずる傾向ともいえそうだ。
『海外アニメファンのグッズ購入意向調査』概要
回答対象者:アンケート開始日より1年以内に『Buyee』で商品をご購入した人のうち、表示言語が「英語」、「繁体字」、「韓国語」の利用者
実施時期:2026年3月19日~2026年3月26日
回答者数:554名(設定言語:英語371、繁体字109、韓国語74)
調査方法:オンラインアンケート
調査主体:BEENOS グループ
https://beenos-solutions.com/news_20260525_2/
構成/KUMU
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