夏のボーナスの使い道を考える季節。資産形成といえばNISAや投資信託が定番だが、株価が高値圏にある今、「できるだけリスクを抑えながらお金を増やしたい」と考える人も少なくない。
そんな中、20年ぶりの金利上昇を追い風に存在感を高めているのが「社債」だ。年2~5%程度の利回りも期待できる社債の仕組みや選び方、購入方法を解説する。
利回りが急上昇!投資初心者がチェックすべき「国債」の魅力とは?
長期国債の金利が上昇している今、チェックすべきは国債投資、かもしれない。本記事では国債の魅力を紹介したい。 そもそも債券とは国や地方公共団体、企業が発行し、投資…
社債とは? 「企業にお金を貸す」シンプルな投資
社債は、企業が発行した債券のことで、企業が投資家に借金をするイメージだ。企業は投資家から借りている間、利息を投資家に渡し、満期に元本を返還する。つまり、投資家は、社債を購入して満期まで保有していれば、その間予め決められた利息を受け取ることができ、満期には元本が償還される。例えば、金利2%の5年満期の社債を100万円で購入したとき、毎年2万円、5年間で10万円の利息を受け取ることができ、5年後の満期に100万円が償還される。
社債は、非常に低リスクで投資できる商品であるが、最大のリスクは途中売却することだ。途中売却すれば、時価で売却することになるため、元本割れする可能性がある。また、発行した企業が倒産した場合には、元本が棄損する恐れがあるが、個人が購入できる日本企業の債券は基本的には、投資適格債といって一定以上の格付けの社債であるため、余程のことがない限り、発行体が倒産して、元本が償還されなかったということはあまりない。なお、途中売却は確かに元本割れする可能性があるものの、株式のような大きな損失となることはない。
社債選びで最も大切なのは「格付け」より「満期」
上のチャートは、社債の指標ともなる日本国債10年の金利の推移であるが、6月13日時点で2.62%と、今、20年ぶりに高くなってきている。
日本の社債はこれまでの10年、金利が非常に低く、投資魅力があまりなかったが、最近の長期金利の上昇で、日本の社債に投資魅力が高まっている。例えば、ここ最近発行された社債は以下の通りの金利であった。
満期が5年程度であれば、年利が2%~3%、5年超なら5%程度のソフトバンクの債券が発行されている。今後も続々と高い利回りの債券が発行されるだろう。
日本の社債で、個人が購入できるものは、格付けがBBB(トリプルB)の投資適格以上となっていることが多く、社債を購入するときに、「この会社は倒産しないかな?」と不安になって購入する必要はないが、もし心配であれば、格付がAのものを選ぶとよいだろう。
社債の選び方で最も重要なことは、満期である。途中売却は可能であるものの、社債は基本的に、満期まで保有して、利息を受け取る商品であるから、投資予定の資金がいつ必要で、満期まで置いておける資金であるかを考えなければならない。5年満期の商品であれば、5年間は使用予定のない資金で投資する必要がある。資金が必要な時期、満期をよく確認して投資しよう。
人気銘柄は即完売も! 社債の購入方法
購入方法は、社債の発行が決まったら、その社債を取り扱う証券会社で、1週間程度しかない募集期間中に資金を預けて、発行体の目論見書やリスクをネット等で確認し、購入申込みをすれば完了だ。社債の新規募集で強いのは、老舗の大手証券である野村證券、大和証券、みずほ証券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ネット証券ではSBI証券だ。金利が高い傾向にあるのは、ソフトバンク、オリックス、銀行系の劣後債(三井住友、三菱UFJ)※である。社債は、募集開始すぐに売り切れてしまうことが多いため、証券会社のホームページ等で募集前にこまめにチェックして、募集開始すぐに申込みしよう。
※劣後債とは、倒産したときに、返済が他の債権者に劣後する債券である。その代わり、一定期間、銀行は資本金に組み入れることができる。期限前償還条項が付されていることも多く、ほとんどが期限前償還される。
最近はNISAの人気が高く、株式や投資信託で投資して、資産形成していくことも確かによいが、ここ最近の史上最高値圏の株価が続く状況では、大きく値下がりして大きく資産が傷つく可能性もある。そのため、NISAは使う予定の資金には、あまり適していない。社債は、株式のように大きく値上がりする可能性はないが、発行体が倒産しない限り、満期まで保有すれば元本が償還され、使う予定の資金でも投資してよい商品だ。今回のボーナス、是非債券投資してみてはどうだろうか。
文/大堀貴子







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