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史上最大の改良で大きな進化を遂げたメルセデス・ベンツの新型フラッグシップ「Sクラス」

2026.06.18

2026年6月11日、メルセデス・ベンツ日本合同会社はフラッグシップモデルの新型「Sクラス」を発表した。今回発表されたのは車両本体価格1598万円のS450d 4MATIC(ISG)で、新開発のV8エンジンを搭載した車両本体価格S580 4MATIC long(ISG)は9月以降を予定している。

フルモデルチェンジに匹敵するレベルの改良

W223型と呼ばれる現行型のメルセデス・ベンツ「Sクラス」は、2021年1月に日本市場に導入された。今回発表された新型「Sクラス」は、1886年に自動車の特許取得から140周年というメルセデス・ベンツ革新の集大成として、過去最大規模となる大幅な改良を受けているのがポイントだ。新型「Sクラス」は、車両全体の50%以上、約2700点の部品が新規開発または再設計されており、フルモデルチェンジに匹敵するレベルの改良が施されている。まず外観デザインでは、従来比約20%拡大された大型のラジエターグリルを採用したフロントマスクに目を奪われる。

さらに「Sクラス」の歴史上初めてイルミネーテッドラジエターグリルを採用し、スターデザインをあしらったDIGITALライトとともにその存在感をいっそう引き立てている。サイドでは「メルセデス・ベンツ」のレタリングが浮き出る新デザインのブラインドロゴプロジェクターライトを採用。夜間乗降時に足元を照らすだけでなく、乗員の目も楽しませてくれる。またリアエンドでは、クロームフレームで縁取られた片側3つのスターデザインを採用したリアコンビネーションランプにより、ブランドのアイデンティティを強調している。

新型「Sクラス」のインテリアは、新設計のインストルメントパネル、ドアトリム、センターコンソールにより、デジタルとアナログのラグジュアリーを最高水準で融合させている。メディアディスプレイ14.4インチ、助手席用ディスプレイ12.3インチを採用したMBUXスーパースクリーンを標準装備し、ディスプレイユニットがトリム上に浮かんでいるように見えるのが特徴だ。

「S450d 4 MATIC」には「リアコンフォートパッケージ」を200万円でオプション設定。これはディスプレイサイズを13.1インチに拡大したMBUXリアエンターテインメントシステムをはじめ、後席左右それぞれに用意されたMBUXリアリモートコントローラーが大切な人が乗るリアシートの機能を高めている。

快適で安全なドライビングへのこだわり

新型「Sクラス」に搭載されているパワートレインは、3L直6ディーゼルターボをはじめ、3L直6ガソリンターボ。そしてフラットプレーンクランクを採用した4LV8ターボエンジンの3種類。すべてのエンジンに17kWのインテグレーテッド・スターター・ジェネレーター(ISG)が搭載され、低回転域において、インテリジェントなサポートを提供する。

また、新型「Sクラス」は快適なドライビングを実現するため、インテリジェントダンパーを備えたAIRMATICサスペンションを搭載。このシステムは、道路の凹みのような短く鋭い路面の不規則な部分と垂直方向の車体移動を引き起こす長いスピードバンプを区別し、後者では積極的なダンピング調整によって快適性を向上させる。さらにスピードバンプは専用の車両センサーで検出され、メルセデス・ベンツ・インテリジェントクラウドに最大14日保存され、情報共有される。これにより、同じ場所に接近するほかの車両のサスペンションが事前に調整される。

新型「Sクラス」には、メルセデス・ベンツが自社開発したオペレーションシステムの「MB.OS」。そして第4世代となるMBUXを搭載している。これによりインフォテインメントの枠を超え、車両全体のインテリジェンスの向上を実現している。第4世代MBUXの特徴の一つである生成AIを活用したMBUXバーチャルアシスタントは、Chat GPTやMicrosoft BingそしてGoogle Geminiを統合し、友人と会話するような複数ターンの事前奈会話を可能にする機能だ。

すでに新型「Sクラス」の試乗をドイツで行ったモータージャーナリストの清水和夫氏は「まるでコンシェルジュがいるようだった」と高く評価している。そして新型「Sクラス」は、高度な処理能力を誇る高性能コンピューターに加え、10台の外部カメラ、5台のレーダーセンサーそして12台の超音波センサーを搭載し、最先端の運転支援・駐車支援を行う「MB.DRIVE」を標準装備。膨大なデータを用いて学習ひたAIアルゴリズムがセンサーデータを処理し、周囲の交通状況を高精度に把握する。

さらに安全性で常に最先端を走ってきた「Sクラス」は今回の大幅改良でさらに安全性を向上させている。フロントシートにはPRE-SAFEインパルス(前面衝突被害軽減機能)を全車標準装備化。また後席乗員のための追加エアバッグもオプションで用意され、最大で15個のエアバッグを搭載可能となっている。

コネクテッド機能では、メルセデス・ベンツ・インテリジェントクラウドとの連携によりOTA(Over-the-Air)によるソフトウェアのアップデートが可能となるなど、見た目が煌びやかに進化した新型「Sクラス」だが、走行性能や安全性能そしてユーザーインターフェイスはこれまでの大幅改良のレベルをはるかに超えたアップデートが行われ、フラッグシップモデルに相応しい商品力の向上を果たしている。

■関連情報
https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/saloon/s-class/overview.html?abtest-new_extint=control

取材・文/萩原文博

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