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アンダー10万円でこの性能!「Xiaomi 17T」光学5倍ズームと6500mAh大容量バッテリーが強すぎる

2026.06.13

 コストパフォーマンスの高さに定評のあるシャオミのスマホだが、社名である「Xiaomi」を冠するシリーズは、その性能の高さやライカと共同開発したカメラ性能への評価も高い。中でも、型番の最後に「T」のつくモデルは、性能が担保されたハイエンドモデルの廉価版として人気がある。カメラに振り切った「Ultra」モデルに対し、スマホとしてのバランスの良さを備えているのも特徴だ。

 そんなシャオミのXiaomi Tシリーズに、新たなラインナップが加わった。「Xiaomi 17T」と「Xiaomi 17T Pro」がそれだ。2機種は、ともにライカと共同開発したカメラが搭載されており、望遠カメラは光学5倍に倍率がアップ。2機種とも、メディアテックのチップセットを搭載しており、処理能力も高い。

Xiaomi Tシリーズの最新モデルとなるXiaomi 17Tをレビューしていく

 一方で、Xiaomi 17Tは最小構成の12GB(メモリ)/256GB(ストレージ)版で、8万9880円と10万円を大きく下回る。ハイエンドモデルが軒並み10万台半ば以上になり、高いものだと20万円を超えるなか、異例の安さと言えるだろう。ただ、Xiaomi 17Tはおサイフケータイ非対応など、気になる点があるのも事実だ。そこで、この機種を実際に使ってカメラ性能や処理能力などを評価した。

アンダー10万円ながらも高い性能、トレードオフがメリットになることも

 Xiaomi 17Tは、廉価モデルながらコストパフォーマンスに優れた端末だ。価格は8万9880円からだが、7月21日までは早割が適用されており、8万4980円で購入することが可能だ。また、Xiaomiの公式オンラインストアでは、「アトカラ」を使った分割払いで1万円のキャッシュバックを受けられるキャンペーンも実施している(6月14日まで)。これを加味した実質価格は、7万4980円になる。

価格は8万9880円。早割適用だと、5000円安くなる

 メモリ不足などで端末価格が軒並み値上がりしている中、ミッドレンジモデル並みの金額でXiaomiを冠した端末が入手できるのは破格と言っていいだろう。Xiaomi 17Tは、チップセットにメディアテックの「Dimensity 8500-Ultra」を搭載しており、メモリも12GB。トップクラスの性能には及ばないが、処理能力は高めと言える。

メモリは12GB搭載。標準では、仮想メモリで6GB追加した状態になっている

 ベンチマークアプリの『Geekbench 6』で測ったスコアは以下のとおり。CPUスコアはシングルコアで1720、マルチコアで6458となっている。最上位モデルの採用が多い「Snapdragon 8 Elite Gen 5」などには及ばないが、負荷のかかる作業をするにも十分な数値だ。実際、使っていてもアプリの立ち上がりは速く、動作に引っかかりを感じることはほとんどなかった。

 ただし、上位モデルのXiaomi 17 Proはより上位の「Dimensity 9500」を搭載しており、こちらは上位のハイエンドモデル並みのパフォーマンスが出る。ノーマルモデルあるXiaomi 17Tは、そのぶん価格が抑えられているというわけだ。とは言え、日常使いでは大きな差は出ない。性能をなるべく追い求めるというのでなければ、Xiaomi 17Tでも十分と言えるだろう。

Geekbench 6のスコアも高めだ。最上位モデルには及ばないが、十分な処理能力と言える

 チップセット以外でも、Xiaomi 17TはXiaomi 17T Proからうまくコストダウンしていることが分かる。デザインも、その1つだ。Xiaomi 17Tはフレームに樹脂を採用しており、アルミフレームのXiaomi 17T Proと比べると、質感はやや劣る。それでも剛性は高く、塗装で淡い色合いもしっかり表現されているため、使っていても気になるわけではない。

フレームは樹脂製ながら、質感は高い
デザインは上位モデルと共通化されており、10万円を下回っているとは思えないクオリティだ

 ディスプレイのサイズやリフレッシュレートも6.59インチ、120Hzで、6.83インチ、144HzのXiaomi 17T Proより小さく、やや書き換え頻度は低いが、コンパクトなのは同機のメリットにもなっている。リフレッシュレートについては、わずか24Hzの差で並べて比較しても違いは分からない。Xiaomi 17Tも残像感はなく、高速なスクロールでも滑らかに動く。過剰になっている部分を、上手にそぎ落とし、それを価格に反映させている点は評価できる。

ディスプレイのリフレッシュレートは120Hz。上位モデルより数値は低いが、残像感は感じさせず、滑らかに動く

 ボディに樹脂を採用していることもあり、重さは200gとまずまずの軽さだ。ハイエンドモデルでは200gを超えるモデルも多いため、相対的に軽く感じる。参考値として挙げておくと、上位モデルのXiaomi 17T Proは219g、最上位モデルのXiaomi 17 Ultraは218.4gと、1割近く重い。見た目が上位モデルのXiaomi 17 Proとそっくりなこともあり、手に取ったときに軽いと感じるはずだ。

200g(実測値は203g)と軽く、持ちやすい

上位モデルに並ぶ望遠カメラ性能、メインカメラは一歩及ばず

 逆に、上位モデルのXiaomi 17T Proと同等の機能もある。115mmの5倍望遠カメラだ。この点は、先代の「Xiaomi 16」から大きくアップデートされており、遠くの被写体をしっかり捉えることが可能だ。しかも、画素数は5000万。通常時は画素を束ねるピクセルビニングで取り込める光量を上げているが、これを解除して切り出しを行うことで、10倍まで劣化がほぼないズームとしても利用できる。

超広角、標準、望遠のトリプルカメラ。中でも望遠カメラは光学5倍、切り出しで10倍まで寄ることができ、性能が高い

 実際に、1倍と5倍、10倍で撮った写真は以下のとおり。23mmの標準カメラで撮った写真では、中央やや右寄りに小さく写っていたクレーンにしっかりズームアップできており、ワイヤーやクレーンの骨格なども、正確に描画されている。引き伸ばしを行うデジタルズームを使っていないため、ここまでしっかり表現できる。

1倍と10倍の写真。1倍では風景のいち要素だったクレーンにしっかり寄れている

 また、この10倍ズームにデジタルズームとAIによる画質向上処理を組み合わせることで、最大120倍まで拡大可能。さすがに120倍だとデジタル処理特有のボケた写真になってしまうものの、何を写しているかはしっかり分かる。上記のクレーンの一部に寄ったところ、数字が書かれていることまで判別できた。AI処理を入れると文字が大きく化けてしまうケースがあるが、数字は比較的、キレイに処理されたようだ。

デジタルズームで120倍まで拡大すると、肉眼では見えなかったディテールまではっきり分かる

 難点があるとすると、ワンタッチで切り替えられる倍率が1倍、2倍から急に5倍まで上がってしまうところかもしれない。2倍超、5倍未満までのズームは、メインカメラのデジタルズームが使われる形になる。手元の少し遠くにあるものに寄って撮りたいときや、少し離れた場所にいる人をポートレートモードで撮りたいときなどに、やや不便。2倍の次が3倍から4.3倍で可変するXiaomi 17 Ultraは使い勝手がよく、こちらに慣れているとやや操作に戸惑うことがある。

 メインカメラは、センサーにシャオミのカスタム設計を取り入れた「Light Fusion 800」を採用しており、こちらも画素数は5000万。センサーサイズは、1/1.55インチになる。色合いなどは、ライカのチューニングがしっかり反映されており、よりスマホ風の写真に仕上げる「Leicaバイブラント」モードでは、はっきりした色合いも楽しめる。

室内で撮った料理写真。色もしっかり表現されているが、やや暗いのが気になった
夜景写真は、白飛びもなくきれいだ

 ただ、上位モデルのXiaomi 17T Proや、1インチセンサーの「Light Fusion 1050L」を採用したXiaomi 17 Ultraと比べると、やや仕上がりが暗めな印象も受けた。特に室内での料理では、その差が出やすい。夜景撮影の白飛びの少なさは、ダイナミックレンジが広いシャオミ製スマホの特徴と言えるが、定評のある機種の中では、仕上がりが一段落ちる点は念頭に置いておきたい。

 とは言え、Xiaomi 17Tのカメラもライカと共同開発。先に挙げた「Leicaバイブラント」のような画質設定はもちろん、ライカのカメラを再現したフィルターも搭載されている。コントラストの高いモノクロ撮影などを楽しめるのは、ライカ共同開発モデルならでは。ライカロゴを入れたフレームを付与することも可能で、撮った写真に雰囲気が出る。

ライカのモノクロHCフィルターを使って撮影した写真。透かしの赤いロゴが映える

 ベストなカメラというわけではないものの、この価格帯で一定程度の画質を実現しており、望遠カメラで劣化のない10倍撮影までできる機種はあまりない。その意味では、価格を超えた価値のある機種と言えるだろう。10万円以下でカメラに優れたスマホを求めている人には、いい選択肢と言える。

 カメラ以外で注目したいのは、バッテリー容量の大きさだ。上位モデルのXiaomi 17T Proが搭載した7000mAhバッテリーには一歩及ばないが、このサイズ感で6500mAhと十分な容量を内蔵している。一般的なハイエンドモデルでも5000mAh程度のものはまだまだあるため、優位性がある部分と言えるだろう。

バッテリーは6500mAhと超大容量で持ちがいい

 背景には、よりエネルギー密度の高いシリコンカーボンバッテリーを採用していることがある。撮影などでアクティブに使うことが多い端末なだけに、容量が大きいのはうれしい。6500mAhを確保していながら、先に挙げたように重量は200gに収まっており、バランスの良さも光る。実際に使っていると、バッテリーの減り方が緩やか。最上位モデルのXiaomi 17T Ultra以上に、持ちはいいと感じた。

 残念なのは、おサイフケータイが上位モデルのXiaomi 17T Proにしか搭載されていないこと。NFCによるクレジットカードのタッチ決済などは利用できるが、SuicaやiD、QUICPayといったFeliCaに依存している決済には非対応だ。シャオミがFeliCa搭載モデルを、各レンジ1機種に絞っているためで、ハイエンドはXiaomi T Proに一本化されている。普段使いのメイン端末にするには、躊躇する部分だ。

おサイフケータイには非対応だ

 また、Androidで採用が進むAirDropと互換性のあるQuick Shareにも対応していない。こちらも、上位モデルのXiaomi 17T Proでは利用が可能。サムスンのGalaxyやグーグルのPixelなどでは採用端末が広がっているだけに、残念なところと言える。FeliCaのようなローカライズとも関係がない機能なだけに、アップデートでの対応に期待したいところだ。

 このようにやや足りないところはある一方で、処理能力やカメラ性能と価格を天秤にかけたときのバランスはいい。また、Xiaomi 17 Ultraのように、カメラに特化しすぎていないため、スマホとしての使い勝手もいい端末だ。FeliCaが不要、AirDrop対応もなくていいというのであれば、検討する価値が高い1台と言えるだろう。

文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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