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ポケモンバトルの〝奥の深さ〟とは?大人も女流棋士もハマる「読み」「定跡」「運」の魅力

2026.06.19

6月6日・7日、パシフィコ横浜で「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2026(PJCS2026)」が開催されました。

「PJCS2026」は、ゲーム部門、カードゲーム部門、『Pokémon GO』部門、『Pokémon UNITE』部門の日本一を決める、国内最高峰のポケモン公式大会。今年は過去最大規模での開催となりました。

ポケモンにはさまざまな魅力や楽しみ方がありますが、私、女流棋士・香川愛生が特に好きなのはゲーム部門のポケモンバトルです。「PJCS2026」ゲーム部門は、今年4月にリリースされたばかりのポケモンバトルに特化したNintendo Switch向けのダウンロード専用ソフト『Pokémon Champions』を用いて行われました。「PJCS2026」ゲーム部門の予選も同ソフトのオンライン大会で行われ、48万人超のプレイヤーが参加したそうです。『Pokémon Champions』は6月17日にはスマホ版がリリースされたことでも話題の本作ですが、すでにこれだけの注目を集めているのは驚きですよね……!

本記事では、これほど多くのトレーナーたちを熱狂させる「ポケモンバトル」の魅力を、ポケモン大好き女流棋士の視点も交えながらお話ししたいと思います。

将棋と共通するポケモンバトルの「読み」「定跡」

これはどの部門にも共通することですが、ポケモンバトルの魅力のひとつは、自分で戦略を組み立てる奥深さにあります。

現在、ポケモン図鑑には1000種類以上のポケモンが登録されていますが、バトルチームは、その中から6匹のポケモンたちを選んで戦います。ポケモンバトルは、お互いのバトルチームからシングルバトルなら3体ずつ、ダブルバトルなら4体ずつを選んでバトルします。

好きなポケモンたちで少しずつチームがまとまってくる時間は、勝負が始まる前ですがすでにわくわくしてしまいます。将棋でも「中飛車」「角換わり腰掛け銀」など様々な戦術を選ぶことになりますが、ポケモンバトルではチームを作る段階がそれに近く、ある種の「駒組み」と言えそうです。

どのポケモンを選んで、どう育てて、どんな展開を目指すのか。勝負が始まる前の準備は、どちらも同じくらい大切と言えますよね!

現在、『Pokémon Champions』では使用できるポケモンや道具に一部制限はあるもののトレーナーの数だけ戦い方があると言ってもいいと思います。

ポケモンバトルと将棋は「似ているな」と感じる部分がたくさんあります。一番感じるのは、やっぱり対戦中!

準備が大切とはいうものの、将棋もポケモンも膨大な可能性があるので、戦い方や読みなどを網羅するのは難しいゲームです。

事前に覚えさせた4つの技のうちどれを使うのか。それとも、別のポケモンに交代するか。自分のことばかりではなく、「相手はどの技で攻撃してくるだろうか」「いや、ここは交代してくるかもしれない」と、相手の手も想像することにもなります。

そんな読みをぐるぐると駆け巡らせながらの選択の連続。目の前の一手だけではなく、お互いの2手先、3手先を思い描きながら最善手を探していく時間は、将棋を指しているときと同じような気持ちになります。普段の癖もあってか?私自身ポケモンバトルを楽しむ中で、持ち時間ぎりぎりまで悩んでしまうことも少なくありません。

盤面をどう評価するか、不確かな状況でどの選択を取るか。そこには実力だけでなく、「この一手で勝負する」という決断力も必要です。

だからこそ、読みがぴったり噛み合ったり、自分が最善だと信じた一手で勝利を掴めた瞬間は何より気持ちがいいんですよね!自分の対戦でそうした経験もあるからこそ、観戦をしていても、選手の覚悟が感じられる選択をみると感動してしまいます……!

さらに面白いのが、ポケモン対戦には、技が外れたり急所に当たったりと、将棋とは違って運の要素もある点です。ときには有利な状況から大逆転劇が生まれることもあり、最後の最後まで勝負の行方がわかりません。

「PJCS2026」で見られた名勝負の数々

「PJCS2026」の会場では、選手たちが真剣な表情で対戦に向かう一方で、観客席からは歓声、どよめき、大きな拍手が何度も起こっていました!

ポケモンバトルは、プレイする人だけでなく、観戦する人も一緒に盛り上がれるのも大きな魅力です。私自身、実は「観る将」ならぬ「観るポケ」を名乗っていた時期も長かったくらいです。

自分には思いつかないような鮮やかなプレイングに驚かされることもありますし、勝負どころでの思い切った決断に唸ることだって、何度も…!

さらに、今大会では、戦況をAIが表してくれる「Pokémon Battle Scope(PBS)」が導入されました。これは、将棋ウォーズでおなじみのHEROZ株式会社も開発に携わったツールなんですよね。将棋中継でもAIの形勢判断はすっかりおなじみになりましたが、PBSもまた、ポケモン観戦で試合の流れを理解する助けになっているように思います。

本大会では、メガユキメノコのあまごい、いわなだれの両怯み(両外しもありましたね…)、勝負所での2連続「まもる」など、印象的な場面がたくさんありすぎて数えきれないくらいです。

大舞台でのトレーナー同士、ポケモン同士の対戦には、観ているだけで心が揺さぶられる瞬間がたくさんあって、思わず観戦に力が入ってしまうんですよね!

スマホ版もリリース予定の『Pokémon Champions』の魅力

そしてこれは私自身の実体験でもありますが、アツいポケモンバトルを観ると「自分でも遊んでみたい!」という気持ちになるはずです。

実は私の周りでも、『Pokémon Champions』をきっかけに何年ぶりかでポケモンに復帰したという友人や知人がたくさんいます。今回の大会をみてそうした影響を受けるトレーナーさんはますます増えるのではないでしょうか!

『Pokémon Champions』には、気軽にポケモンバトルを始められるよう、さまざまな工夫が盛り込まれています。

なかでもポケモンの「トレーニング」機能は非常に充実していて、今までのどの作品よりもスムーズに育成できるようになりました。パワー系アイテムをもたせたり、野生ポケモンを何匹も倒したり、お薬やハネやきのみをあげたりしてきた世代としては感慨深いものがあります(もちろんこの作業の数々も、ある種の醍醐味でしたが!)

それだけではなく、ゲーム内から直接、公式のバトルデータを確認することもできるようになりました。さらに「お手本にする」機能では、よく採用されている型にポケモンをトレーニングすることも可能です。将棋でいう「定跡」のようなものが学べるとも言えますよね。

将棋でも、まずは定跡や手筋を学び、そのうえで工夫を考えるというのは強くなるための王道ルートです。ポケモン対戦も同じような組み立てをゲーム内でできるようになり、上達への道がぐっと見えやすくなりました!

なんといっても、基本無料で遊べるのが嬉しすぎる……。挙げきれないほどですが、たくさんの工夫で、ポケモンバトルの敷居がぐっと下がり、誰でもバトルを楽しみやすくなった作品とも言えると思います。

ポケモン30周年という節目の年に開催された「PJCS2026」。会場では、たくさんの熱いバトルが繰り広げられていました。

17日には『Pokémon Champions』のスマホ版もリリースされましたし、これを機に対戦の楽しさに気づいてくれる方がひとりでも増えたら、同じポケモン好きとしてとてもうれしいです。

皆さんもぜひ、お気に入りのポケモンたちと一緒に、自分らしいバトルを楽しんでみてくださいね!

取材・文/香川愛生

©Pokémon/Nintendo/Creatures/GAME FREAK

©Niantic, Inc.

©2021 Tencent.ポケットモンスター・ポケモン・ Pokémonは、任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの商標です。

Nintendo Switchのロゴ・Nintendo Switchは任天堂の商標です。

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