6月12日に、米NASDAQ市場へ新規株式公開(IPO)する予定の、米国の民間宇宙企業、「スペースX」。イーロン・マスク氏が2002年に設立した企業で、革新的な技術とビジネスモデル、宇宙開発への期待を高める壮大な未来構想で、多くの人の注目を集めている。
「スペースX」の株が欲しい! そう思ったらどうしたらいいのか、IPO投資を軸に2億円超の資産を築き、「超インフレ時代でもお金に困らない株投資術」などの著書もある兼業投資家のJACK氏に話を聞いた。
そもそもIPO投資とは?

イーロン・マスクの存在感も大きく、半導体やAIと同じように、宇宙関連というテーマ自体が注目されているなかでの「スペースX」のIPO。規模や話題性の面で非常に大きなイベントと言えるだろう。株を一番早く手に入れるにはIPOへ応募して、抽選に当選する必要がある。
「IPOとは、まだ市場で売買されていない会社の株式が初めて上場し、一般の投資家が売買できるようになることです。その初めて上場する株に応募して、上場前の価格で株を購入し、上場直後につく初値で売却して利益を狙う投資手法を一般的に〝IPO投資〟といいます」
人気度や需給を見て判断しやすいため、非常にシンプルな投資法だそう。
「ただ、IPO投資には注意点もあり、募集価格を初値が下回る〝公募割れ〟のリスクがあります。企業や証券会社としてはIPOを成功させたいので、一般的には募集価格より高い初値がつくことが多いものの、募集価格が高すぎたり、企業が赤字だったり、相場全体の地合いが悪かったりすると、初値が募集価格を下回り、損失につながることがあります。
個人的には、イーロン・マスク氏への期待感もあり、うまくいけば1割くらいの上昇、少なくとも公募価格は維持するのではないかと見ています。ただし株数が多いため、どんどん上がっていくかという点については懐疑的です」
スペースXの株を買う方法

IPO抽選に参加したい場合は、どうすればいいのだろうか。
「〝スペースX〟のIPOは、SBI証券、楽天証券、みずほ証券の3社で申し込めます。申し込みたい証券会社に口座をもっていることは必須。日本株の場合は100株単位が基本ですが、米国株の場合は1株単位で申し込めるため、1株で申し込んでもよいですし、余力の範囲で複数株を申し込んでもよいです。同時に複数の証券会社の抽選に申し込むこともできます。公開価格は1株当たり135ドル(2万1600円)となっています」
抽選である以上、外れる可能性もある。また、抽選には参加しなかったものの、やはり「スペースXの株がほしい!」と思う人もいるだろう。
「上場後は、通常の米国株を購入する流れと同様です。ここで狙うのがセカンダリー投資という投資法。大きく2つのスタンスがあります。1つは上場後、初値がついた後、株価が軟調になり、ずるずると下がってきたところを拾う方法です。将来性に期待し、安くなったタイミングで買っておいて、回復を狙う手法です。もう1つは、市場コンセンサス等と比較して、低い初値が付いた場合によく見られますが、初値がついた後もどんどん株価が上がっていく場合に、勢いに乗じる、あるいは、高値を更新したところで順張りする方法です」
PayPay証券で少額から購入するのも手

米国株は1株から買えるとはいえ、金額が大きいと感じる人もいるだろう。そういう人には円ベースで少額から買えるPayPay証券での購入がおすすめだ。
「PayPay証券だと、投資信託の積立のようなイメージで、100円から買えます。株式では通常あまり見かけない形ですが、金額ベースで株を買える仕組みは、初心者にとって参加しやすいもの。1株単位ではなく、0.1株、0.01株のような単位で保有する形になりますが、リスクをあまり負いたくない人にとって、かなりハードルが低く、買いやすいのではないでしょうか」
投資は経験のひとつ
ただし、話題性があるからといって必ず株価が上がるわけではない。株式投資である以上、損をする可能性はある。
「投資は余剰資金で行うことがなによりも大切なポイントです。株式市場は人気投票のような面があります。買う人より売る人が多ければ下がります。自然災害や戦争など暴落が起こり、損失を避けられないことも時にはありますから、損失を被っても致し方ないと思える範囲で参加しましょう」
「儲けたい!」という気持ちだけでなく、歴史的な上場イベントに関わる経験として捉える視点も大切だ。
「10年、20年、30年という投資経験の中で、結果はどうであれ、〝スペースXのIPOに応募してみた〟という経験は記憶に残りますし、話題のひとつにもなる。もしも、IPO抽選に参加せず、公募を獲得できなくても、上場後は、普通に市場でスペースXの株は1株から買えますし、PayPay証券を使うという選択肢もあります。宇宙関連企業は国策にも関わる注目のセクターです。ワクワクする気持ちは十分にわかるので、お祭り気分でこの上場に関わり、株式投資を行うきっかけにするにはといいと思います」
JACK氏公式X
https://twitter.com/jackjack2010?
取材・文/田村菜津季
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