小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

男性向けサービスがスタート!ファッションのみならず家電領域まで広がるエアークローゼットの経営戦略

2026.06.12

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

株式会社エアークローゼットが、5月28日より男性向け月額制ファッションレンタルサービス「airCloset Men’s(エアクロメンズ)」の提供をスタートした。

レディース領域では2015年から月額制ファッションレンタルサービス「airCloset(エアークローゼット)」を展開してきたが、11年を経てなぜこのタイミングでメンズに拡大したのか、同社が事業を通じて構築してきたデータ活用、物流・運用基盤などについて、株式会社エアークローゼット代表取締役社長 兼 CEOの天沼 聰氏に話を伺った。

ファッションレンタル事業だけでなく物流基盤も強化して事業を拡大

「airCloset」はスタイリストが選んだ服が届く、月額制のファッションレンタルサービスで、気に入った服は購入も可能。忙しい中でもおしゃれが楽しめる、今まで試したことのなかった新しいファッションと出合えるなど、パーソナルスタイリングが人気となり、子どもがいるユーザーは55.8%、仕事をしているユーザーは92.8%と、ワーキングマザーやビジネスパーソンに広く利用されている。

総会員数約150万人、月額会員数は約4万人で、利用期間が6か月を超えるロイヤルユーザーは94%超と、日常に定着したサービスとなっている。

「airClosetの事業は、結婚、子育て、家庭と仕事の両立など、ライフステージが変化する女性の時間の価値を高めるためのサービスという発想から始まりました。

自由にできる時間が限られており、ファッションを楽しむ時間を増やすことが難しい女性に対して、今の生活リズムを変えなくても、新しいファッションに出合える場を創出したいと始めたのがサブスク・レンタルのサービスairClosetです。

スタイリストが選んだ様々な服を試していただき、気に入ったアイテムは手元に残すこともできる。着なくなった服がタンスの肥やしになることもなく自宅のクローゼットをすっきりさせることができ、衣服の廃棄も少なくなります。

当初はレンタルで期限までにクリーニングして返却するサービスを考えていましたが、忙しい女性に、返却日までにクリーニングに出したり、延滞料金を気にさせたりするのは心苦しく、時間の価値を高めることにならないと、負担を少なくすることに注力したサービスを目指しました。

日常的なサービスとして成立させるために、我々が構築したのが『循環型プラットフォーム』です。これは商品の撮影、採寸、検品、クリーニング、メンテナンス、個品管理、保管を一括して自社で行うシステムです。返却の際にはクリーニングも必要なく、あて名書き不要でコンビニに出すだけのシステムもいち早く導入し、お客様の負担を極力減らして日常で使いやすいサービスとして進化させてきました」(以下「」内、天沼代表)

あて名書き不要でQRコードをかざすだけで簡単に発送できる、ヤマト運輸のEC事業者向けAPIを2017年に国内で最初に導入。2019年にはRFID(電波や磁界を用いてICチップ内のデータを非接触で読み書きする自動認識技術)を活用したアイテムの個品管理を導入し、2021年には自社開発したWMS(倉庫管理システム)の運用を開始。

現在のエアークローゼットの主力事業は、ファッションレンタル「airCloset」、ファッション以外のレンタル「airCloset Mall」、循環型プラットフォームを法人向けに提供する「AC-PORT」があるが、2025年には「AC-PORT」を含む事業規模の拡大に伴い、物流拠点となる「GLP ALFALINK流山」へ拡張移転した。

「AC-PORT」は、同社の物流チームとエンジニアを中心としたテックチームが一から作り上げたプラットフォームで、改善をスピーディーに実行するため、倉庫管理システムを独自に運用。レンタル事業で必ず発生する「商品の返却」を前提としたシステムであり、さらに他社への横展開にも対応可能な設計となっている。

「GLP ALFALINK流山」は、倉庫、クリーニング、メンテナンス(修繕・染み抜き)、個品管理の機能が一体となった物流拠点で、オペレーションコストの改善を目指し、エアークローゼット独自の循環型物流プラットフォーム「AC-PORT」のアップデートを図る。

さらに、パーソナライズ体験を進化させるため自社で構築した「AIスタイリストアシスタント」も導入。

「airClosetはコーディネートがすでにセットされているのではなく、毎回リクエストに応じて、スタイリストが一点ずつ選んでコーディネートを組み立てています。お客様が登録する際に行うヒアリングでは、表現の解釈には個人差があったり、矛盾点が生まれることもあります。情報取得の量にも限界があることから、それを補う役割を担うのがAIスタイリストアシスタントです。

コ―ディネートのすり合わせの精度を向上させ、チャットシステムでの対話プロセスも高精度自動化し、即時、かつ高度な情報収集で初回の満足度を向上させることに寄与しています」

現在は月額レンタルのほか、オケージョンなどスポット利用できる都度レンタル「airCloset Spot Rental」、骨格やパーソナルカラー診断を用いた体験型店舗「airCloset Salon」、さらに今年1月には、ファッションサブスク連動型オンラインストア「airCloset Store(エアクロストア)」を立ち上げ、スタイリスト推奨の靴やアクセサリーを販売し、顧客のライフスタイルを豊かにする提案を行う。

創業11年で初のメンズサービスを開始した理由とは

創業から11年を経て初めて登場したのが、男性向けの月額制ファッションレンタルサービス「airCloset Men’s」。実は2014年のairClosetサービス構想時から、すでにメンズの展開も視野に入れていたと天沼代表は話す。

「メンズ展開の要望は各ブランドさんからもいただいていましたが、レディースで基盤を確立することを優先しており、基盤が整った段階での展開の方が、学びが多く拡張もしやすいという戦略的判断がありました。

今回のメンズサービスのローンチは、2022年に東証グロース市場へ上場したことと、会計前期(2024年7月1日~2025年6月30日)で独立系ファッションレンタルとして世界初の黒字化を達成し、事業が安定したことが契機となりました」

ローンチを前に同社が行った男性ファッションに関する調査では、約9割が「いつも同じ服になる」と回答。新しいスタイルに触れる機会がなく、似合う服が分からない、選ぶ時間がないといった課題が浮き彫りになった。

プロの提案で似合う服がわかり、短時間でコーディネートが決まる体験が望まれていると明らかになったことから、「airCloset Men’s」では、「スタイリストにお任せ」「自分で選ぶ」「お任せ+自分で選ぶ」の3形態を用意。

利用プランも「1か月で5着」(単月コース:19,800円/年間コース:15,800円)と、「2か月で5着」(単月コース:11,800円/年間コース:9,800円)の2種類を設定した。

利用方法は、最初に自身の情報、写真、好みのファッションスタイルなど情報を登録してカルテを作成。選択したプランに沿って届けるアイテムを決定する。

1回の配送で5着が届き、アイテムが届いてから1か月もしくは2か月で1回交換。すべて家庭で洗濯できるアイテムなので、期間中は洗濯をしながら何度でも着回しできる。

返却の際は、同梱されている返送バッグに入れコンビニで返却。気に入ったアイテムは購入も可能だ。

オン・オフと日常のシーンに対応できる、5つのテイストからスタイルを提供。取り扱うサイズはS~2Lで、離島を含む全国で対応可能。

【AJの読み】ファッションレンタルのみならず家電レンタル、買取サービスと事業の領域を拡大

「airCloset Men’s」のサービス開始から1週間ほど経過した時期に取材を行ったが、この時点では申し込みの大半が「スタイリストにお任せ」を選択していたという。プロがコーデの提案してくれることで服選びに時間を取られず、自身に合ったスタイルを見つけることができると、調査の結果から浮かび上がったニーズに合致したサービスとして受け止められているようだ。

エアークローゼット社は“服のサブスクサービス”の印象が強いが、近年ではレンタルの対象を服だけでなく、家電にも拡大している。気になる家電をお試しできる「airCloset Mall」では、今年3月から「ビックカメラ池袋西口IT tower 店」にて、店頭でレンタル申し込みを行い、その日から商品を持ち帰り自宅で試すことができる“持ち帰りレンタル”のサービスを開始した。

従来からビックカメラの店舗を起点としたオンライン経由でのレンタル申込などを通じて、購入前に自宅で試すと選択肢の提供を進めてきたが、今回の取り組みでは、そうした連携をさらに発展させ、店頭でレンタル申込を行い、その場で商品を持ち帰り自宅で試してから買う選択肢を売場に拡張した。

さらに今年4月から「airCloset」で、買取サービス「エアクロ買取」の提供を開始。トレジャー・ファクトリー、マーケットエンタープライズと連携し、衣類に加え、家電や雑貨など幅広い品目の買取に対応する。

従来の「ファッションレンタル」に「買取」の選択肢が加わることで、ユーザーが循環型消費へ参加できる仕組みを整えて、家庭からの廃棄物削減にも寄与していきたいと同社は話す。

ファッションレンタルを軸に家電にも領域を広げ、物流基盤を強化し循環型プラットフォームを外販するなど、“服のサブスク”の枠を超え進化を続けるエアークローゼットに今後も注目していきたい。

取材・文/阿部純子

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2026年5月15日(金) 発売

映画『正直不動産』と大コラボ!不動産の買い時を徹底検証、住宅価格高騰の今知るべき不動産の「ウソ・ホント」を専門家と解き明かす!最新メンズ美容アイテム特集では頭皮・UV・汗などこれからの時期へ徹底対策!さらにunoオールインワンシャンプーも付録についた充実号!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。