次のバイクに乗り換えたい……そんな時に多くの持ち主が行うリセールだが、特に再販時に高値が付きやすい車両とはいったい何だろうか?
バイク未来総研はこのほど、2025年12月~2026年2月の期間を対象に、「再び売却した際、高値の付くバイク」=「“リセール・プライス”の高いバイク」の上位10車種を発表した。
当指標は、中古バイクの年間取扱台数約10万台の中古バイク買取・販売店「バイク王」が取り扱うデータを基に算出している。
ホンダ・X-ADVが5回連続で首位獲得!
総合ランキング(順位/メーカー・車種/リセール・プライス)
1位/ホンダ・X-ADV/127.0 Pt
2位/ホンダ・CB1000F/105.9 Pt
3位/ホンダ・CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT/92.7 Pt
4位/ホンダ・NC750X DCT/91.7 Pt
5位/ホンダ・Gold Wing Tour/91.5 Pt
6位/ホンダ・スーパーカブ C125/90.9 Pt
7位/ヤマハ・MT-09 SP ABS/87.3 Pt
8位/ホンダ・ADV160/87.1 Pt
9位/ヤマハ・MT-09 Y-AMT/83.0 Pt
9位/ホンダ・PCX125/83.0 Pt
56回目となる『リセール・プライス』ランキングは、『ホンダ・X-ADV』が首位に輝いた。第52回から連続5回目の首位を維持したX-ADVは、ビッグスクーターとアドベンチャーの要素を掛け合わせたデザインが特徴の車両だ。
街乗り・ツーリング・アウトドアレジャーと、オールラウンドな性能を持つことから、国内に留まらず海外からの需要も非常に高く、前回の第55回から約14ポイント上がって、引き続き需要の高さがうかがえる結果となった。また、2位の『ホンダ・CB1000F』とは約21ポイントの差をつけた。
2位にはホンダ・CB1000Fがランクイン
2位にはホンダ・CB1000Fがランクイン。同バイクは、CBブランドのフラッグシップとして登場した大型ロードスポーツバイクだ。2025年のモーターサイクルショーにて「CB1000F Concept」が展示されてから、市販化を期待するライダーの声が多かった車両になる。
外観は往年のホンダ・CB750F/CB900Fをモチーフにしたデザイン。カラーリングは3種類を展開しているが、中でもブルーストライプのウルフシルバーメタリックは1980年代にフレディ・スペンサーが駆ったCB750Fレーサーのグラフィックを彷彿とさせることからも大きな注目を集めた。
エンジンには直列4気筒を搭載し、市街地でも扱いやすい出力特性と、安定感のある走りを実現している。
大型ロードスポーツ市場においてカワサキ・Z900RSが高い人気を誇り、これまでのリセールプライスランキングでも上位の常連として存在感を示してきた。そこへ、CBブランドの高い知名度と魅力を備えた復刻ネイキッドとしてCB1000Fが加わることで、大型ロードスポーツ市場に影響を与える可能性がある。
今後は、CB1000Fの人気や中古市場での立ち位置、そしてリセールプライスランキングの動向にも大きな注目が集まりそうだ。
4位にホンダ・NC750X DCTがランクイン
4位にランクインしたホンダ・NC750X DCTは、水冷直列2気筒エンジンを搭載するクロスオーバーモデルだ。トランスミッションはDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を採用。マニュアルトランスミッションの構造をベースに、クラッチ操作とシフト操作を自動化して変速を行うことが可能だ。
また、燃料タンクをシート下に配置することで一般的なバイクの燃料タンク位置に収納スペースを備えており、フルフェイスヘルメットも収納できる(形状・大きさによって入らない場合がある)。
2025年モデル以降ではヘッドライトをはじめとするフロント周りの外観変更に加え、5インチフルカラーTFTメーターとマルチファンクションスイッチの採用、Honda RoadSyncを標準装備することにより、表示・操作系および連携機能を拡充している。
足回りではフロントブレーキのダブルディスク化により制動力が強化されたことに加え、新設計ホイールを採用することで、ダブルディスク化に伴う重量増を軽減する設計となっている。
NC750Xになって12年、NC700Xから数えると14年。その間に実施された改良でライダーの要望に応え続け、モデル誕生から長い歳月が経った今もなお中古市場での高い人気を維持していることから、NC750X DCTに対するライダーの信頼と高い評価を感じさせる。
「リセール・プライス」とは
バイクを再び売却(=リセール)するときの価格(=プライス)を指す。
2026年5月現在、新車で購入が可能なバイクを対象とし、業者間オークションで売却した際の落札金額の平均値と新車販売価格をもとに「リセール・プライス」をポイント化。ポイント数が高いほど「リセール・プライス」が高いと想定できる。
本指標は、中古バイクの年間取扱台数約10万台の「バイク王」が取り扱うデータをもとに、バイク未来総研が独自に集計したものであり、バイクユーザーが新車あるいは中古バイクを購入する際の参考情報として活用されることを目的としている。
●算定基準
・国内主要4メーカーが、国内で販売しているバイク(2026年5月末現在・逆輸入車を除く)
・新車販売価格は2026年5月末現在の価格を基準。カラー等により価格が複数ある場合は、最安値を基準に算定
・モデルチェンジが実施された場合は、最新モデルのみを対象とする
・期間内に、バイク未来総研独自の規定台数に達する流通があるバイクを対象とする
■バイク未来総研所長 宮城光氏のココがポイント
今、求められているものは単に速く走れるバイクというわけではなく、「“高額でも手放したくない・中古でも欲しい”バイクが勝っている」のではないか。
X-ADVが5回連続首位を獲得して依然とした強さをみせる中、CB1000Fが2位にランクインしたのはブランドへのロイヤリティーが大きく影響しているだろう。何と言っても、ホンダ大型ネイキッドへの期待感、CBブランドの安心感、CB系ユーザーの支持が幅広い年齢層に広がったことも影響しているだろう。
最近は「過激なSS」より、楽・速い・扱いやすい大型が支持される傾向があり、今回のデザインとサイズ感は、現在高い人気を誇るカワサキZ900RSのライバル車種としてユーザーからの注目度も高まったと考えられる。
そしてなぜAfrica Twin DCTが安定して上位なのか?
その理由はDCTや電子制御による長距離快適性、つまりアドベンチャーバイクとしての完成度にあるだろう。大型なのに中古で値落ちしにくいのは、「旅目的」のユーザーが多いからだと考えられる。
アフリカツインは距離が伸びても、「使われた=旅した」という見方があり、スポーツバイクほど過走行が嫌われないだろうし、DCT需要もかなり強いためだ。このマシンでオーナー自身のストーリーが作れると思わせる魅力があることも人気の理由だろう。
日本のバイク市場の今の傾向としては、バイクに対して、「速い」「馬力」「SS」といったものが強く求められていた時代もあったが、今は、「疲れない」「使える」「旅できる」「自動化」といった要素が求められてきており、二輪も四輪同様に、SUV化が進んでいる傾向がある。
このランキングを見る限り、日本のライダーは速さを卒業したというより、“乗る回数が増えるバイク”を選び始めた傾向が読み取れるであろう。
出典元:バイク未来総研調べ
構成/こじへい







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