NVIDIAが最大1ペタフロップスのAI 演算能力と128 GBの統合メモリを備えたWindows PC向けチップ「RTX Spark」を開発
2026.06.11
NVIDIA は、パーソナルAIエージェントの時代に向けてWindows PCを再定義する新しいスーパーチップ「NVIDIA RTX Spark」を発表した。
搭載デバイスは今秋発売予定!
AI、クリエイティブ、そしてゲーミング向けに設計されたRTX Sparkは、NVIDIA CUDA、NVIDIA RTX、DLSS、FP4、NVIDIA TensorRT、NVIDIA OptiX、Reflex、G-SYNCなど、NVIDIAの30年にわたるイノベーションを結集し、終日バッテリー駆動の薄型Windows ノート PCと、小型で超高効率なデスクトップ PCを実現する。
RTX Sparkスーパーチップは、6,144 個の CUDA コアと FP4 精度を持つ第5世代Tensorコアを搭載したNVIDIA Blackwell RTX GPUを備え、NVIDIA NVLink-C2C チップ間インターコネクトを介して高性能な20コアのNVIDIA Grace CPUと接続されている。
Armベースのシステムオンチップ設計における市場リーダーであるMediaTekは、NVIDIAと共同でカスタムCPUの設計を行ない、クラス最高の電力効率、パフォーマンス、接続性を実現した。
■パーソナルエージェント専用設計
AIエージェントは転換期を迎えており、OpenClawやHermes Agentといったオープンソースプロジェクトは、GitHubやOpenRouterなどの開発者ネットワークで記録的な数字を達成している。しかし、ユーザーのメインPC上でエージェントを安全かつプライベートに実行できないことが、普及を阻む要因となっている。
NVIDIAとMicrosoftはこの課題に対処するために提携し、デバイス上で動作するエージェント向けに堅牢で安全なWindowsプラットフォームを提供する。
このコラボレーションは、エージェントが安全かつユーザーの完全な制御下で動作することを保証する強固な基盤、すなわち新しいWindowsセキュリティプリミティブと NVIDIA OpenShellランタイムから始まる。
新しいWindowsプリミティブは、エージェントをネイティブに構築および実行するためのID管理、コンテナ化、ポリシー、エンドツーエンドのセキュリティ機能を提供。NVIDIA OpenShellは、ユーザーがエージェントの実行可能な操作と不可能な操作を定義できるポリシー機能、ユーザーのプライバシーポリシーに基づいてローカルモデルへのクエリをインテリジェントにルーティングする機能、クラウドモデルに送信されるクエリ内の個人情報を隠蔽する機能など、追加の機能を提供する。
この堅牢なセキュリティおよびプライバシー レイヤーは、Hermes AgentやOpenClawといった主要なエージェント開発者によって、新しいWindowsアプリに採用されている。これらの新しいアプリにより、ユーザーはWindowsアプリケーションでタスクを実行したり、アプリケーション間のワークフローをリーズニングしたり、画像や動画の生成、プラグインやアプリのコーディング、ローカルファイルのセマンティック検索などを行う強力なオンデバイスエージェントに簡単かつ安全にアクセス可能となる。
ローカルデバイス上でエージェントを動作させるには、堅牢なセキュリティと高性能なハードウェアの両方が必要だが、RTX Sparkは、最大1ペタフロップスのAI 演算能力と128 GBの統合メモリを備え、オンデバイス エージェントの処理要件を満たす。
この基盤を土台として、NVIDIAとMicrosoftの協業は、Windowsタスクバーのユーザー インターフェースからアクセスできる、RTX Sparkを搭載した新たなWindowsエージェント体験へと拡大する。
■フルスタックのRTXクリエイティングとゲーミング
RTX Sparkは、クリエイター、AI開発者、ゲーマーに、NVIDIAのAI よびグラフィックス技術スタック全体を提供する。
ユーザーは、OptiXとDLSSを使用して90GBの超大型3Dシーンをレンダリングしたり、NVIDIA Blackwellデコーダーを使用して12K 4:2:2ビデオを編集したり、100万トークンのコンテキストで1,200億パラメータの大規模言語モデルを実行したり、レイトレーシング、DLSS、Reflexを使用して1,440p解像度、100fps以上のフレームレートでAAAゲームをプレイしたりすることができる。
既存技術のサポートに加え、RTX Sparkは新たなRTX機能を実現する。これには、第2世代Transformerモデルを採用したDLSS 4.5レイ再構成 (Blender 5.3および多数のゲームに搭載予定) や、4倍フレーム生成機能を備えた RTX Video (ComfyUIに搭載予定) などが含まれる。
RTXテクノロジは、1,000以上のゲームやアプリケーションにおいて、パフォーマンスの向上、画質の強化、そして強力なAI機能の追加を実現する。Adobe、Blackmagic Design、Blender、Capcut、ComfyUI、OTOYといった100以上のWindowsソフトウェアプロバイダー、そしてKRAFTON、NetEase、Remedy Entertainment、Riot Games、XBOXといったゲーム開発会社が、この新しいRTX Sparkプラットフォームを支持している。
■強力なクリエイティブ体験を提供
NVIDIAはAdobeと提携し、RTX Spark向けにAdobe PremiereとPhotoshopを再設計している。Photoshopの生成塗りつぶしやPremiereの生成拡張などのFirefly搭載機能は、クリエイティブなパワー、精度、そしてコントロールを提供する数百もの高速化されたツールの一部だ。RTX Sparkはこれらの機能をさらに進化させ、クリエイティブワークフロー全体でAI、編集、カラー グレーディング、エフェクト処理を最大2倍に高速化する。
Adobe Premiereは、RTX Sparkの統合メモリ、Blackwell GPU、TensorRTソフトウェアを活用した新しいビデオパイプラインを搭載し、編集やカラーコレクションのリアルタイム パフォーマンス、GPUアクセラレーションによるAIパフォーマンス、複雑なタイムラインのより効率的なレンダリングを実現する。さらに、AdobeのSubstance 3D PainterとStagerはRTX Spark上でネイティブに動作し、よりスムーズで応答性の高い3Dテクスチャリングとシーン作成ワークフローを実現する。
Adobeの次世代Photoshopエンジンは、GPUアクセラレーションによる合成処理に最適化され、ライブフィルター、ハイダイナミックレンジ、そして現代的なナチュラルブラシ機能を実現する。AIネイティブなパイプラインは、TensorRTを含むRTX Sparkの性能を最大限に引き出すように構築されている。
Adobeは、PremiereとPhotoshopの機能をさらに拡張し、ユーザーがWindowsエージェントを使って制作、編集、デザインを行えるようにする。これにより、クリエイターはワークフローを加速させるためのコラボレーションパートナーを得ることができる。
なお、Premiere、Photoshop、SubstanceといったAdobeのクリエイティブアプリのアップデートは、RTX Spark の提供開始に合わせて順次展開される予定だ。
■あらゆるサイズで展開するプレミアムデザイン
厚さわずか14mm、重さわずか1.4kgという超薄型設計のRTX SparkノートPCは、14インチから16インチまでのサイズ展開で、耐久性と洗練されたモダンなデザインを両立させた精密加工アルミニウムシャーシを採用している。NVIDIA G-SYNCテクノロジを搭載した色再現性に優れたタンデムOLEDディスプレイは、クリエイティブワークや没入感のあるゲーム体験に、息を呑むような美しい映像を提供する、
小型で超高効率なRTX Sparkデスクトップは、エージェント業務、クリエイティブワークロード、ゲーミング、そして日常的な生産性向上に最適。主要ハードウェアメーカー各社が RTX Sparkに注目し、既に多くの製品が開発段階に入っている。
なお、RTX SparkノートPCおよびコンパクトデスクトップPC は、ASUS、Dell、HP、Lenovo、Microsoft Surface、MSIといった主要メーカーから今秋発売予定。その後、Acer とGIGABYTEからもモデルが登場する予定だ。
関連情報
https://www.nvidia.com/ja-jp/
構成/立原尚子







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