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OpenAIがサイバー攻撃からの防御を強化する「日本サイバー・アクションプラン」を発表

2026.06.08

AIがセキュリティの脆弱性を発見して攻撃するリスクやサイバー攻撃に利用される懸念が広がっている。そんな状況のなかでOpenAIは、日本のサイバーセキュリティ協力を対話から実装へ進める取り組みとして「日本サイバー・アクションプラン(Japan Cyber Action Plan)」を発表した。

内閣府がAIの安全性の評価手法などの検討を行うために設立した「日本AIセーフティ・インスティテュート(AISI)」と協力して、OpenAIが開発した「 Trusted Access for Cyber(TAC)」を通じて日本のサイバーレジリエンス強化を支援していくという。

「日本サイバー・アクションプラン」では、OpenAIの防御側を重視したサイバーセキュリティのアプローチである「Daybreak」に基づき、日本の政府、関係機関、企業および信頼できる防御側の関係者が高度なAIを責任ある形で活用して、サイバー防御力と重要分野のレジリエンスを強化できるように支援することが目的としている。初期の実装は金融分野から開始して、必要な承認、安全策、実装準備の状況を踏まえながら将来的にはより広い重要インフラ分野への展開を目指すという。

「日本サイバー・アクションプラン」の3つの柱

OpenAIは、今回のプランについて次の3つを大きな柱としている。

1:準備体制の強化
政府、関係機関、産業界のステークホルダーに対する政策ブリーフィング、技術デモンストレーション、対話を通じて高度なサイバー能力の責任ある活用に向けた準備を支援。

2:責任あるアクセスの拡大
適切な検証、ガバナンス、リスク管理と安全策の枠組みの下で、信頼できる防御側の関係者に対して高度なサイバー対応能力を備えたAIへのアクセスを提供。

3:重要分野への段階的な展開
金融分野を起点として、必要な承認、安全策、実装準備の状況を踏まえながら「TAC」を通じた取り組みを日本のより広範な重要インフラ分野へ段階的に展開することを目指す。

OpenAIは、初期実装として金融機関にサイバーセキュリティに特化した最新AIモデル「GPT-5.5-Cyber」へのアクセスを提供することも発表した。これは脆弱性の特定、対応と修復の迅速化、運用準備の向上など正当な防御目的のサイバーセキュリティ業務を支援することが目的だ。提供には、適切な安全策、ガバナンス、人間による監督と説明責任を重視するという。さらに金融分野での初期実装を踏まえて、今後は重要インフラ分野なども必要な承認、安全策、実装準備を前提に責任あるアクセス拡大に向けた準備を関係当局と産業界と行っていくという。日本の金融分野におけるサイバーセキュリティとレジリエンスの強化については、OpenAIのCSOであるJason Kwon氏は、高度なAI能力を責任ある形で活用する意義について次のようにコメントしている。「日本は、高度なAIを責任ある形で導入し、サイバーセキュリティと国家レジリエンスの強化につなげていく上で重要なパートナーです。今回、金融分野で開始する取り組みは、その第一歩です。「Daybreak」に基づく規律ある防御アプローチと、「TAC」を通じた責任あるアクセスの枠組みにより、信頼できる防御側の関係者が、強固な安全策と人間による監督の下で、高度なAIを実践的な防御に活用できるよう支援していきます」

OpenAIが「AISI」と3カ国目の協力覚書を締結

「日本サイバー・アクションプラン」の発表とあわせて、OpenAIと日本AIセーフティ・インスティテュート(AISI)は、AI安全性評価とベンチマークに関するハイレベルな協力の可能性を検討するために協力覚書(Memorandum of Cooperation:MoC)も締結した。OpenAIが研究機関や標準化団体と覚書をするのは、米国 (CAISI)、英国 (UK AISI) に続いて日本が3か国目になる。ちなみに次のような分野で協力の可能性を検討していくという。

・特定の産業分野に固有のAI安全性上の考慮事項に関する意見交換
・評価手法やベンチマークに関する知見の共有
・国際的に適用可能な安全性ベンチマークをめぐる機会と課題の整理
・別途の明示的な合意を前提とした、「AISI」の評価枠組みによるOpenAI製品の評価に関する検討
・非機密情報に基づく、AI安全性評価およびサイバーセキュリティに関するベストプラクティスや最新動向についての継続的な対話

今後、AIに関連したサイバーセキュリティ―の重要性は増していくので、高度なAI能力へのアクセス拡大や安全策、システムについての監督・説明責任は、強化される必要はあると思われる。今回の取り組みが日本の経済と社会を支えるための長期的な信頼を勝ち取れるかによって、国内のAI普及にも大きな影響力を持ちそうだ。

内閣府:米国OpenAI社と日本AISIのMOC締結について

構成/KUMU

30年以上暮らした東京から実家に戻った地方在住フリーライター。得意分野は、ゲーム、アニメ、マンガやIT&デジタル関連など。自宅でリモート取材や自宅作業が増えたので、20年以上ぶりにフル自作PCを作成して活用中。最近の取り組みは、実家で発掘したセガマークⅢ以降の昭和から平成のゲーム機が動くか点検すること。

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