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iPhoneユーザーが揺らぐコスパ怪物の登場か?Xiaomiの最新スマホ「Xiaomi 17T」が〝乗り換え先〟になる理由

2026.06.08

Xiaomiは、ハイエンドスマホの「Xiaomi 17T Pro」「Xiaomi 17T」を6月4日から発売した。

高い機能を備えながら、Proモデルでも12万円以下からと、手の届きやすい価格設定になっているのが大きな魅力だ。本稿では、発売に先駆けて開催された発表会の模様から、本機の注目ポイントに迫っていく。

17T Proは総合力が高いハイエンド機

Xiaomi 17T Pro 、Xiaomi 17Tは、同社のスマホのフラグシップであるXiaomi 17 Ultraに次ぐ、ハイエンド機の位置付けだ。まずはProモデルを例に、そのスペックを見ていこう。

Xiaomi 17T Pro

SoCには、MediaTek製のDimensity 9500を搭載。ハイエンドスマホにおなじみのSoCで、負荷の高いゲームでも快適に遊べるだけの性能を持つ。特にNPUの性能は全世代から約2倍に進化した。

冷却システムであるXiaomi 3D IceLoopによる高効率な放熱で、その性能を大いに引き出す設計になっている。発表によると、全体の処理速度は従来機の15T Proと比べて、24%アップしているとのことだ。

Xiaomiの発表による、従来機との性能比較

ディスプレイはAMOLEDで、サイズは6.83インチ。ベゼルも非常に細く、スタイリッシュなデザインだ。その最大輝度は3500nitと明るく、眩しい野外でも十分な視認性を確保する。リフレッシュレートは144Hzだ。

このディスプレイ開発にあたっては、ブルーライトなどによる目への負担を抑えることにも注力した。この点について本機は、ドイツの世界的認証企業であるテュフ・ラインランド社による認証を、4つの項目で取得している。

Xiaomiが一貫して注力している要素がカメラだ。同社はこれまでもライカと共同して高品質なカメラを開発してきたが、本機のものもその例に漏れない。

リアカメラとして、5000万画素のメインカメラのほかに、同じく5000万画素で5倍ズームが可能な超望遠カメラ、1200万画素の超広角カメラの3つを装備。AIの力によって高画質化する20倍のAIウルトラズームや30cmのテレマクロ撮影にも対応している。ライブステージなどの暗いシーンをくっきりと映すステージモードなどの機能も搭載。動画では、4K60fps、HDR10+での撮影が可能だ。また、フロントカメラも3200万画素と高精細である。

Xiaomi 17T Proのリアカメラ

そのほかに注目すべきポイントが、バッテリー容量の大きさだ。本機のバッテリー容量は7000mAhであり、Xiaomiがグローバルで発売しているスマホ史上最大である。Xiaomiによるテストでは、最大1.88日間の駆動が可能だという。なお、有線100Wでの急速充電にも対応している。

バッテリーは大きくなったが、本体は薄く軽い。厚みは約8.25mm、重さは約219gだ

またFelicaに対応しており、おサイフケータイとしての使用が可能。防塵防水規格はIP68で、タフに使っても安心だ。カラーリングはブラック、ディープブルー、ディープバイオレットの3色展開となっている。

左から、ディープブルー、ディープバイオレット、ブラック

コスパの良さが光る17T

17T Proと17Tの違いとしては、17TはSoCが一段スペックの落ちるDimensity 8500-Ultraである点、画面サイズが少し小さい6.59インチである点、バッテリー容量が6500mAhである点、Felicaに対応していない点が挙げられる。また、カラーバリエーションも異なる。17Tのカラー展開はブラック、ブルー、バイオレットの3色で、17T Proに近い色味だが、ややライトなカラーリングだ。

Xiaomi 17T。左からバイオレット、ブラック、ブルー

双方の違いを列挙したが、その他の点はほぼ同じであり、両モデルの共通点はかなり多い。価格はメモリ12GB+ストレージ256GBの構成で、17T Proが11万9800円、17Tが8万9980円。価格差は約3万円だが、こう見ると17Tのコスパが特に際立って見える。

左が17Tバイオレット、右が17T Proディープバイオレット。カラーリングはかなり近い。よく見ると、微妙にサイズが異なっている。17Tは、手が大きい筆者が、片手操作ができる限界の大きさに感じた

この価格は従来モデルの15Tシリーズより高くなっているものの、1万円アップにとどまっている。一方で、欧州では約1万8500円相当の値上げをしたといい、日本市場での値上がりは限定的だ。発表会に登壇したXiaomi Japanの代表取締役社長の呂氏は「非常に頑張った価格設定をした」と語っていた。

メモリの価格高騰が続く昨今、今後発売されるスマホは大きな値上がりが予測される。そのなかにおいて、比較的小さな値上げ幅にとどめたXiaomi 17Tシリーズは、消費者にとって有効な選択肢として機能するのではないだろうか。

iPhoneユーザーの受け皿になりうる?

本機が消費者にとって有効な選択肢になる、と書いたのは、iPhoneからの乗り換え需要が多少なりとも発生するのではと感じているからだ。それを支えているのが、Xiaomi HyperOS 3の存在。AndroidをベースにしたこのOSだが、実はUIがiOSにかなり近いのだ。

Xiaomi HyperOSのトップ画面は、いかにもiPhoneを意識したデザイン。操作性もほぼかわらなかった

上の写真を見れば一目瞭然なのだが、特にトップ画面はiOSと見紛うようなデザインであり、ほとんど同じ感覚で操作できる。しかも直近のアップデートで、iOS端末とのAirDropによる通信(Android側の名称ではQuick Share)に対応したのだ。

これもiPhoneと同じく、トップ画面を下から上にスワイプすると、ライト点灯などのメニューが表示される。このうち、左下にある円に矢印のボタンがQuick Shareの起動ボタンだ

これは筆者の推測だが、iOS端末ユーザーの多くは、そのUIや操作感を気に入って、iPhoneを使っているケースが多いように感じている。また、Macユーザーの方には、AirDropの利便性を理由に、スマホもiPhoneに揃えている人が一定数いるだろう。

一方で、iPhoneはどうしても価格が高い。ここまでiPhoneに近く、かつコスパがいい、そしてAirDropにも対応するとなると、乗り換え需要が起きてもおかしくない。今秋に発表されるであろう新たなiPhoneの完成度や価格設定にも左右されるだろうが、Xiaomi 17Tシリーズはその乗り換え先になりうる端末に思える。

その他の製品も多数発表。卓上サーキュレーターが猛暑に活躍しそう

Xiaomi 17Tシリーズの発表会では、その他のライフスタイル製品も同時に発表された。まずはXiaomi Watch S5。フェイスサイズ46mmのスマートウォッチだが、2万4800円からと、ウォッチタイプのウェアラブルデバイスとしては廉価な部類に入る。

バッテリー容量が従来より増え、最大21日間の駆動が可能になったほか、GNSSのアンテナがグレードアップされ、位置精度が33%向上している。スマートウォッチとしては珍しいカーボン素材のベゼルを装備したモデルもラインナップされている。

Xiaomi Watch S5。左からセラミックブルー、ジャングルグリーン、ブラック、シルバー。ジャングルグリーンは、ベゼルにカーボン素材を使用

ウェアラブルでは、Xiaomi Smart Band 10 Proも発表された。スマートバンドとしてはかなり長い、最大21日間のバッテリー駆動が可能である点が特徴だ。価格は1万800円からで、ウォッチに比べればかなり手が届きやすい。

Xiaomi Smart Band 10 Pro。スマートバンドとしては、比較的正方形に近いフェイスを採用している

筆者が個人的に気に入ったのが、卓上型スマートサーキュレーター。その最大の特徴は、USB Type-Cでの給電が可能なことだ。USB充電器から電源がとれるから、設置の幅が広いのは嬉しい。自然の風を思わせるような最弱の風量で駆動させると、10000mAhのモバイルバッテリーでも最大40時間稼働できるという。この夏に活躍が期待できるアイテムで、価格は9280円となっている。

卓上サーキュレーター(左)と、同時に発表されたスタンド型スマートサーキュレーター(右)。スタンド型は、AC電源が必要

発表会のメインはスマホだったが、その最後には今後に期待させるような発言がなされた。今秋以降、エアコン、冷蔵庫、ドラム式洗濯機といった家電を日本市場に向けて投入する意向が示されたのだ。スマホメーカーによる家電発売の例は、日本では少ない。その内容によっては大きな注目を集めそうだ。

文/畑野壮太

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