アドビはAdobe Illustratorの新機能として、プロンプトと組み合わせてベクターアートを生成できる「コンセプトからベクター生成」の一般提供を開始した。この機能を使えば、ユーザーは手描きラフや画像をもとに、プロンプトと組み合わせてベクターアートの生成が可能になる。本機能の主な特徴は以下のとおり。
スケッチにプロンプトや指示を追加して新しいベクター表現を生成
「コンセプトからベクター生成」は、手描きスケッチや画像から、ベクターアートを生成できる機能だ。例えば、手描きのキャラクターラフ、ロゴの方向性メモ、アイコンの構図案、参考写真やイメージ素材などをIllustratorに配置。続いてプロンプトや指示を追加することで、その意図をもとに新しいベクター表現を生成する。
さらに単なる画像変換ではなく、「もっとポップに」「フラットデザイン風に」 「ミニマルなアイコン調に」といった方向性も反映できるため、アイデア探索や初期検討の段階でも活用できる。
■手描きスケッチからベクターアートを生成


(デザイン制作:タマケン )
制作フローに合わせて柔軟に対応
「コンセプトからベクター生成」は、単に画像から生成するだけではない。制作スタイルや目的に合わせて、生成結果をコントロールできる機能が用意されている。
UIにはサンプルプリセットが用意されており、ラインアート、描画、幾何学、テクスチャ……といったスタイルが選択可能。ゼロからプロンプトを考えなくても、方向性を試しながら生成できる。
ラフの形状をできるだけ活かしたいのか。参考にしながら、より自由な表現へ展開したいのか。
制作意図に応じて、生成結果を細かくコントロールできるのも、この機能の特徴だ。
さらに、出力形式も用途に応じて選択できる。Illustratorならではの編集可能なベクターアートはもちろん、必要に応じて スター画像 を生成することも可能だ。
生成に使用するAIモデルは、複数のパートナーモデルから選択することができる。求める表現やワークフローに応じて、モデルごとの特徴を活かした使い分けにも対応する。
◎生成AI機能を利用する際に使用する生成クレジットの概要、自身が保有するクレジット数の確認方法などはこちらから。
https://helpx.adobe.com/jp/creative-cloud/apps/generative-ai/generative-credits-faq.html


■「画像トレース」と何が違う?アイデアを広げる新しいベクター生成体験
Illustratorには以前から 「画像トレース」 がある。画像トレースは、既存画像の形状や色を解析してベクター化する機能だ。
一方、「コンセプトからベクター生成」は、画像やラフスケッチを参考にしながら、プロンプトや生成AIを活用してベクター表現を生成する。それぞれ、得意とする使い方が異なっている。
例えば、
<画像トレース>
元画像の特徴を活かしながらベクター化したい場合
<コンセプトからベクター生成>
ラフや参考画像を起点に、方向性を探りながら表現を検討したい場合
といった使い分けが考えられる。制作内容や目的に応じて選択することで、Illustratorの制作フローはさらに柔軟になっていくはずだ。


アイデア探索の新しい出発点に
「コンセプトからベクター生成」は、完成したアートワークを作るためだけの機能ではない。手描きラフからロゴの方向性を探ったり、参考画像をもとにアイコンやイラストの表現を検討するなど、まだ形になっていないアイデアを、編集可能なアートワークへ素早く展開できるのが特徴だ。
そして今回のIllustratorのアップデートでは、新機能の搭載に加え、日本のユーザーから寄せられたフィードバックをもとに、Illustratorのリンクパネルの修正などの改善が行なわれ安定性も向上した。
◎改善に関する詳細はこちらから
https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/desktop/new-features/release-notes.html
関連情報
https://www.adobe.com/jp/
https://blog.adobe.com/jp/publish/2026/06/02/cc-design-illustrator-concept-to-vector
構成/清水眞希







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