
テスタさん
2005年、300万円を元手にデイトレを中心に株式投資を開始、6年目で億トレーダーに。2015年からは中長期投資も始める。収支は19年連続プラスで、生涯獲得利益は100億円を超える。監修本『マンガでわかるテスタの株式』(大和書房)が発売中。
将来なりたい職業で「投資家」が9位に入ったので、10年後を考えてみました
第一生命保険が発表した「大人になったらなりたいもの」アンケートにおいて、高校生男子で「投資家」が9位に入ったのが話題となりましたね。長年相場と向き合ってきた僕ら投資家からすると、「いよいよ時代が変わってきたな」と感じます。以前だと「将来は投資家になりたい」なんて言う子供はいなかったでしょうから。
なぜ今、「投資家」が職業として認められ、若者たちの憧れの対象になったのか。それは、’22年度から高校の授業で「金融教育」が必修化されたことが要因にあると思います。10代の子供たちにとって、「教科書に載っていること」の影響力は絶大です。学校で教わることは、そのまま世の中の「正解」や「真実」になります。
また、これまで日本ではお金の話はタブー視されてきましたが、新NISAのスタートで、親世代が投資の話を日常的にするようになったことも大きいでしょう。上の世代が「知らないから教えない」のではなく、「自分たちが苦労したからこそ、新しい教育を」という流れがこのランキングに反映されている気がして、僕はすごくいい傾向だと思っています。
この「投資家人気」の背景には、かつて「ユーチューバー」が初めてランキングに入った時と同じように、「働かなくてもお金が入ってきそう」「ラクして大金を稼げそう」といった、幻想や憧れは間違いなくあるでしょう。でも、今はそれでいいと思うんです。ユーチューバーだって、最初は「遊んでるだけでいいな」と言われていましたが、今では企画、撮影、編集という血の滲むような努力が必要な仕事だと誰もが知っています。投資家も同じです。実際に投資の世界に足を踏み入れれば、いかに地味で、孤独で、勉強し続けなければ生き残れない厳しい世界であるかは嫌というほどわかります。だから、投資家になりたいという子供たちには「今は大いに夢を見るべきだ」と言いたいですね。
「投資」が日常になって市民権を得るということ
今、若い世代を中心に「オルカン」などのインデックス投資が広がっています。面白いのは、そういった積立投資をしている人たちの多くが、自分のことを「投資家」だとはあまり思っていなことです。「投資をしている」というよりは、「将来のために貯金(積み立て)をしている」という感覚に近い。僕は、これこそが「投資が市民権を得ること」だと思っています。
かつてYouTubeが一部のネットユーザーの遊び場だったのが、今や生活に欠かせないインフラになったように、投資も「特別な才能がある人がやるもの」から「誰もが当たり前にやっていること」になっていく。月1万円をオルカンに積み立てることは、銀行に預金するのと変わらないくらい「普通のこと」になっていくでしょう。
5年後、10年後には「投資家」がランキングの常連になり、もはやそれがニュースにすらならない時代になり、そして銀行にお金を預けるのと同じ感覚で「円だけでなく、お金はどこに置いておくのが最適か」を全員がフラットに考える社会がくるかもしれない。今回のランキングを見て、そんなことを考えました。

【出所】第一生命保険 第37回「大人になったらなりたいもの」
金融教育の必修化、新NISA、著名個人投資家の活躍などで、「なりたい職業」で「投資家」が9位にランクイン。
流行を斬る!
【1】融教育の必修化で「投資家」が憧れの的に。お金の話がタブーではない時代が到来
【2】成功の裏には血の滲む努力がある。投資は「ラクな稼ぎ」ではなく、地味で孤独な職業
【3】投資は特別な才能ではなく、預金と同じ感覚で誰もが行なう「生活インフラ」になる
文/テスタ 構成/向井翔太 編集/千葉康永







DIME MAGAZINE











