国連の世界気象機関の最新レポートによれば、2026年の地球の平均気温は、過去最高値になる可能性が高いという。
そんな温暖化の進行を反映して、暑さ対策グッズも進歩している。例えば、ポータブルハンディファンは、よりパワフルに、より涼しいモデルが続々登場。大手の家電各社も、1万円以上の高価格帯のラインナップを揃え出している。
なかでも個人的に注目したのが、ダイソンが先日発売した「Dyson HushJet™ Mini Coolファン」(以下「Mini Coolファン」、公式オンラインショップ価格 17,600円)。意外にも、ダイソンとしては初めてのポータブルハンディファンの市場投入。どのようなものか、興味が先立って入手した。
スマートでスタイリッシュな外観
まず、外観からチェック。本体はほっそり長い円筒形で、シャワーヘッドを一瞬連想した。高さは18cmあり、直径は3.8cmと手持ちしやすいサイズ感。自重も212gと、スマホ並みの軽さ。カラーは、写真のピンク調の「ストーン/ブラッシュ」のほか、「インク/コバルト」「カーネリアン/スカイ」がある。
付属品は、本体カラーと合わせたネックストラップに充電スタンド、充電用のUSB‑Cケーブル、そしてブラックの収納袋となっている(別売品としてユニバーサルマウントやグリップクリップあり)。
購入したらまず充電。バッテリー容量は5000mAhあり、ゼロから満充電まで約3時間、満充電からの運転時間は最長6時間だが、これは風量がミニマムの場合だ。なお、バッテリー残量が5%未満に減ると、USBポートそばのLEDが赤く点滅する。
他社製品との差異が際立つダイソンらしさは、なんといっても送風口だろう。この形状は、静音設計がセールスポイントの同社の空気清浄機「Dyson HushJet™ 空気清浄機」とよく似ている。後ほど確認するが、「Mini Coolファン」でもその性能は継承されていると見るべきだろう。また、本体にはブラシレスDCモーターが内蔵されており、1分間に最大65,000回転するというから風量も期待できそうだ。
気温30度でも快適な涼風体験
さっそく使ってみよう。5月末ながら屋外は30度に達し、風もなくて汗ばむ陽気。ネックストラップは、男としていささか恥ずかしさを覚えたので、手持ちで街歩きをした。
「Mini Coolファン」の使い方はシンプルだ。スイッチのオン/オフと、風量切り替えのための+/-のボタンがあるだけで、風量は5段階+α。風量5の状態で+ボタンを長押しすると、ブーストモードに切り替わるが、これを「+α」と筆者は呼んでいる。このブーストモードだと風速25m/sとなるが、十数m/s程度の大概のハンディファンよりも、はるかにパワフルだ。
風量1から始め、2、3と徐々に上げていきながら、10cmほど離して顔・首に風を当てる。扇風機を小さくしたような普通のハンディファンと違い、吹出口が小さいため、当たる風はかなりピンポイントだが、不快ではない。
湿度の高低や個人差も当然あるが、暑がりの筆者の場合、この気温だと3~4の風量で十分な涼しさを感じた。風量5やブーストモードが欲しくなるのは、33度あたりか。それを超えると、冷水で濡らしたタオルを首に当て、その上から風を当てるといった工夫が必要になるかと思う。いずれにせよ、かなりのポテンシャルを体感した。
もう1つの使用シーンは室内。デスクに立て、デスクファンとして使うことで、エアコン代を多少節約できる。ただ、この場合、屋外の雑踏では意識しなかった作動音が少々気になるかもしれない。筆者の場合、風量1~2での作動音は許容範囲。3以上だと、デスクワーク時の集中力が削がれてしまう。
なお、HushJet™ノズルをひねるだけで送風方向を簡単に変えられるため、デスクでなく床に置いて、半ズボンの脚に当てるのも涼しさを感じられていい。耳から離れるぶん、音もいくぶん低減されるし。いずれにせよ、ノイズの質感は、うるさいとか耳障りと表現するタイプではなくマイルド。
ダイソンによれば、HushJet™ノズルで周波数を低減し、耳につく高音やモーターのうなる音も解消しつつ、パワフルさを両立しているとのこと。なるほど、このあたりはダイソンのテクノロジーの面目躍如と言えるだろう。
総じて、「Mini Coolファン」は、温暖化が厳しい夏でも重宝できる逸品と評価できる。公式オンラインショップで17,600円という価格が購入のボトルネックとなりそうだが、それに見合う涼風体験は得られるはずだ。
・Dyson公式サイト(製品ページ)
・Dyson楽天市場店(製品ページ)
・Dyson Amazon店(製品ページ)
文/鈴木拓也
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