インターネットで見かけた画像や動画の真偽を明らかに
インターネットやSNSの発達に伴い、デマやニセ情報、いわゆるフェイクニュースが社会問題化している。特に最近では、AIによって真偽が判別しにくいレベルの動画が生成できるため、Web上のコンテンツがどのように作成&編集されたかを明らかにすることが、これまで以上に重要となっている。
そこでGoogleも先日開催されたGoogle I/O 2026(※)において、Google検索、Gemini、Chrome、Pixel、およびGoogle Cloudにおけるコンテンツの透明性と検証のためのツールを拡張、併せて業界全体とのパートナーシップを深める新たな取り組みを発表している。
※2026年5月19日~20日 米カリフォルニア州マウンテンビュー ショアライン・アンフィシアターにて開催
本稿では、そんなGoogleの取り組みについて、同社発表ブログをベースにお伝えする。

■最先端テクノロジーの規模を拡大
3年前 、GoogleはAI生成コンテンツに人間の目や耳には感知できない信号を埋め込む、業界を推進するデジタルウォーターマーク(電子透かし)技術である SynthIDを導入した。
それ以来 、同社ではSynthIDをジェネレーティブ メディア モデルや製品に統合して、これまでに1000億以上の画像や動画、そして6万年分に相当する音声にウォーターマークを埋め込み、コンテンツの保護を行なってきたという。
また、拡大するジェネレーティブ メディア ツールの多くで、 AIの使用の有無にかかわらず、メディアがどのように作成・変更されたかを示す業界標準規格である C2PA Content Credentialsを採用している。
Pixel 10は、標準のカメラアプリで画像に対してこのコンテント クレデンシャルを提供した最初のスマートフォンだが、 今後数週間以内にこの技術はPixel 8 、Pixel 9 、および Pixel 10のスマートフォンでの動画撮影に拡張される予定だ。
撮影の瞬間にこの技術を適用することで、 Pixelはコンテンツがいつカメラによって撮影されたかを記録する。
同社では「ジェネレーティブ メディアの時代において、ファイルがいつ AIを使って作成・編集されたかを知るのと同じくらい、編集されていないオリジナルのコンテンツ(本物の写真や動画)を識別することは非常に大切であると、私たちは考えています」と説明している。
■コンテンツを検証するための多様なアプローチ
Googleでは、「ユーザーがオンラインで目にするコンテンツについて、より手軽に背景情報を確認できる」ことを目標として掲げている、
そのため先日 、画像、動画、音声のSynthID検証機能がGeminiアプリに追加された。この機能はすでに世界中で5000万回以上利用されており、今後数週間以内にGoogle検索、さらにChromeへと拡張される予定だ。
画像の由来を調べたいときは、GoogleレンズやAIモード、 かこって検索、あるいはChrome内でGeminiなどの検索機能を使用して「これはAIで作られたもの?」や「これはAI生成画像?」と質問すればいい。
さらに、 C2PA Content Credentialsの検証機能も追加され、コンテンツがカメラで撮影されたままの未編集のオリジナルなのか、あるいは何らかのツールで変更が加えられているのかを簡単にチェックできるようになる。
この機能は、 Geminiアプリにて順次提供開始され、 今後数か月以内にGoogle検索Chromeにも導入される予定だ。
これは、 AI生成コンテンツを識別する YouTubeのラベル機能や、検出ツールをより高速かつ信頼性の高いものにするためにTrusted Testerと協力して進めている Backstoryプロジェクトなどの取り組みをベースに構築されている。

業界全体とのパートナーシップ
■Googleだけでなく、他の主要モデルで作成されたAIコンテンツも検出
デジタルメディアは多くのプラットフォームを横断して流通するため、業界全体でのパートナーシップと、相互運用が可能な堅牢なツールの普及が不可欠だ。
OpenAI 、 Kakao、 ElevenLabsといった企業が、自社のAI生成コンテンツにSynthIDテクノロジーの導入を進めているため、 まもなくウェブ上のより多くのコンテンツに、これらの目に見えないウォーターマークが埋め込まれるようになる。
これは、Googleがこれまで進めてきた、テキスト向けのSynthIDウォーターマーク技術のオープンソース化や、 NVIDIAと協力してNVIDIA Cosmos世界基盤モデルから生成されるAI動画にウォーターマークを埋め込むといった、コンテンツの由来を明確にするための継続的な取り組みの上に成立している。
そして、より多くの組織や企業が AI 生成メディアを識別できるよう、Google CloudのGemini Enterprise Agent Platform上で、新しいAIコンテンツ検出APIを提供する。
これにより、企業はGoogleのモデルだけでなく、他の主要なモデルによって作成されたAIコンテンツも強力に検出できるようになる。
その結果、フィードの並べ替えや保険詐欺の防止といった管理・運用業務から、ファクトチェック(事実検証)や人工メディアへのラベル付けといったユーザー向けのコンテンツ管理に至るまで、自社のプラットフォーム上でのメディアの評価や管理方法を柔軟に決定できるようになる。
同社では本件に関して「まずは一部の信頼できるパートナー を対象に提供が開始され、寄せられるフィードバックをもとに、こ APIを継続的に改善していきます」とコメントしている。
■コンテンツの由来(プロベナンス)技術に関する国際標準規格の策定を推進
また、GoogleはC2PA 運営委員会のメンバーとして、コンテンツの由来(プロベナンス)技術に関する国際標準規格の策定を引き続き推進していく。
これにより、同社のデバイスに組み込まれた透明性ツールが、ユーザーが毎日使うさまざまなプラットフォーム上でシームレスに機能するようになる。
例えば、同じくC2PA 運営委員会のメンバーであるMetaは、 Instagramでカメラ撮影されたメディアへのコンテント クレデンシャルのラベル付けを近日中に開始する予定だ。
これにより、 Pixelスマートフォンで撮影されたオリジナルの写真や動画をInstagramで共有した際は、 まもなく、それらが本物として自動的に認識され、適切なラベルが表示されるようになる。
関連情報
https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/identifying-ai-generated-media-online/
構成/清水眞希







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