住民税が変更になるタイミングはいつ?給与から天引きされる時期や税額の決まる時期、「会社員&アルバイト」と「自営業者&フリーランス(副業も含む)」で異なる納付方法をまとめた。
目次
去年昇給した人や新卒で入社した人など、「今年から住民税が変わるはずなのに、まだ天引きの額が変わらない」と疑問に思っている人は多いはず。
変更された住民税が給与や手元の通知書に反映されるタイミングには決まったスケジュールがある。会社員と自営業者・フリーランスでは納付のしくみが異なるため、副業をしている会社員は違いも知っておこう。
本記事では、住民税の税額が決まる時期から変更通知書の届く時期、給与天引きへの反映タイミングまでを順に解説する。
住民税の税額はいつ決まるの?
住民税は、1年分の所得を年末調整や確定申告で調整する所得税と違い、前年の所得をもとに翌年度の税額が計算される。この「1年ずれる仕組み」を理解することが税の変更タイミングを把握するうえでの第一歩だ。
■住民税の計算のしくみ——前年の所得がベース
住民税(個人住民税)は、前年1月1日から12月31日までの所得をもとに計算され、翌年度の6月から翌年5月にかけて課税・徴収される。たとえば、2025年の所得に対しては、2026年6月から2027年5月にかけて課税されるしくみだ。
住民税の税額は「所得割」「均等割」の大きく2つから構成されている。
・所得割(税率は合計約10%):所得に応じて負担する
・均等割:所得にかかわらず一定額を負担する
※令和6年度からは均等割に加えて「森林環境税(国税・年額1,000円)」が合わせて徴収される。
■住民税の税額が確定するまでの流れ
住民税の税額は以下のようなスケジュールで決定・通知される。流れを押さえておこう。
・1月末(31日)まで……勤務先が「給与支払報告書」を従業員の住所地の市区町村に提出する
・3月15日……確定申告の期限。自営業者・フリーランスはここで前年の所得を申告する
・4〜5月……市区町村が各人の住民税額を計算・決定する(税額が「決まる時期」はここ)
・5〜6月……「特別徴収税額決定通知書」または「特別徴収税額変更通知書」が発送される
給与所得者が「住民税が変わった」と実感するのは6月の給与からだが、その前月・前々月の時点で税額は決定している。
住民税の変更通知書はいつ届くの?何が書かれている?
住民税の税額が決定すると、市区町村から通知書が送られてくる。給与所得者には「特別徴収税額決定通知書」が届き(年度途中に変更がある場合は「特別徴収税額変更通知書」)、これをもとに、いつからいくら天引きされるかが正式に確定する。
■変更通知書の届くタイミングと配布経路
住民税の通知書は、毎年5月中旬から6月上旬頃に市区町村から発送される。給与所得者の場合は、原則として勤務先(会社)経由で本人に配布され、会社の担当部署(総務・経理など)が受け取り、従業員に配布するのが一般的な流れだ。
ただし、退職者・普通徴収との併用者・一部の自治体では、本人宛に直接郵送されるケースもある。
■通知書に書かれている内容の確認ポイント
通知書には、「月々の特別徴収税額(天引き額)」のほか「前年の所得金額」「各種控除額」「税額控除額」が記載されている。ふるさと納税のワンストップ特例を申請した場合は、摘要欄に「寄附金税額控除」が記載されるためチェックしたい。
内容に誤りがあると思われる場合は、通知書に記載された問合せ先に連絡しよう。源泉徴収票や確定申告書の控えを手元に用意しておくとスムーズだ。
なお、通知書の再発行は原則として自治体への申請が必要なため、受け取ったら大切に保管しておこう。
住民税の給与天引き(特別徴収)はいつから切り替わる?
住民税の変更が天引きに反映されるのは6月支給の給与からだ。会社員・アルバイトは毎年6月の給与明細で新しい税額への切り替わりを確認できる。
■会社員・アルバイトの天引き開始時期
特別徴収(給与天引き)で納付している住民税が変更になった場合は、原則として毎年6月支給の給与から新たな税額が反映される。前年と比べて収入が増えた場合は税額が増え、反対に育休や医療費控除などで所得額が減った場合は天引き額も減る。
ただし、会社の給与処理(締め日・支給日)や事務処理の状況によっては、反映のタイミングが若干ずれることもある。
■入社・転職・退職などイレギュラーなケースでの住民税はどうなる?
入社・転職・退職といった通常とは異なるケースでは住民税の天引き・切り替え時期も状況ごとに異なる。
新卒入社の場合
入社1年目は、前年に所得がなければ住民税の課税自体が発生しない。天引きが始まるのは入社2年目の6月からだ。
ただし、入社前年にアルバイト等でおおむね100万円を超える収入があった場合は、普通徴収(自分で納付書を使って納める方法)で住民税が課税されることがある。非課税基準は自治体によって異なるため、詳細は居住地の市区町村に確認しよう。
転職後の場合
転職後の住民税の天引き開始時期は、手続きの状況によって異なる。前職の会社が「給与所得者異動届出書」を市区町村に提出すれば、転職先でも特別徴収が継続される。
一方、前の会社が異動届出書を提出していない場合は、いったん普通徴収に切り替わり、翌年6月から転職先での天引きが再開されるケースが多い。
退職の場合
1月から5月のあいだに退職した場合は、残りの税額を最終給与や退職金から一括天引きされるケースが一般的だ。6月から12月の退職では、残りの住民税は普通徴収に切り替えとなるか、希望すれば一括天引きも可能となる。
自営業・フリーランスの住民税切り替え時期

自営業者・フリーランスの場合、住民税は自分で直接納める「普通徴収」が原則だ。副業で事業所得や雑所得を得ている会社員も副業分の住民税については同様の扱いとなるため、切り替わるタイミングを知っておこう。
■住民税の普通徴収の切り替え時期と納付スケジュール
自営業者・フリーランスの住民税は、確定申告(3月15日)の内容をもとに6月頃に市区町村から「納税通知書」が本人宛に直接届く。納税時期は年4回(6月・8月・10月・翌年1月)。6月を第1期として新しい税額での納付が始まる。
■給与所得者と自営業者の切り替え時期の比較
会社員やアルバイト(給与所得者)と自営業者・フリーランスの住民税の違いは以下の通り。税額の確定は4〜5月で同じだが、通知書が届く経路と納付の方法が異なる。
| 給与所得者(特別徴収) | 自営業・フリーランス(普通徴収) | |
| 税額の確定 | 4〜5月 | 4〜5月 |
| 通知書が届く時期 | 5〜6月(会社経由が原則) | 6月(本人宛に郵送) |
| 変更が反映されるタイミング | 原則6月支給の給与から | 6月の第1期納付から |
| 納付方法 | 給与から毎月天引き | 年4回、自分で納付 |
■普通徴収から特別徴収への切り替えを希望する場合
転職して間もない時期など、普通徴収で納付している住民税を特別徴収に切り替えたい場合は、勤務先から市区町村に「特別徴収切替届出(依頼)書」を提出することで切り替えられる。届出が受理されれば、1か月~数か月後ほどで給与天引きが始まるしくみだ。
なお、手元に普通徴収用の納付書がある場合は、天引きの開始日を確認して二重払いにならないよう注意しよう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。




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