2026年5月8日に任天堂は、市場環境による変化を理由に『Nintendo Switch』と『Nintendo Switch 2』やサービスの値上げを発表した。価格変更の直前には駆け込み需要の急増も見込まれている。そういう買い物が集中する時期には、オンライン詐欺も急増すると言われている。2026年1月にオンラインセキュリティを提供しているマカフィーが発表した『2026年度版 詐欺の世界(State of the Scamiverse)』によると、日本人の約半数がオンライン詐欺を経験したり遭遇したことがあると回答しているという。回答者の23%は金銭的被害に遭って、平均で27万1896円を損失していた。こうした被害は1度では終わず、15%が1年以内に別の詐欺の被害にあったと申告している。その傾向は若年層に顕著で、25歳から34歳は27%、35歳から44歳は25%が被害の再発を体験していた。
オンライン詐欺で警戒すべき兆候5選
悪質業者が今回の値上げを悪用して、偽の「格安セール」と宣伝して金銭を騙し取るリスクが懸念されるという。代金を支払っても商品が手元に届かないなどの被害も想定すべきだろう。警戒すべき兆候としては、次のようなものがある。(1)通常の希望小売価格を大幅に下回る価格設定。(2)URLが不自然で、見覚えのないウェブサイト。(3)カウントダウンタイマーや「今すぐ購入」などの冷静な判断を妨げる表現。(4)ギフトカードや暗号資産(仮想通貨)、特定の支払い手段による支払いの要求。(5)実体のない連絡先情報や、信頼できるレビューが存在しない。こうした詐欺の被害は、AIを活用した詐欺の存在が関係する可能性があり、マカフィーの調査では44%がこの1年でAI生成または改変された動画や音声による詐欺が増えていると感じており、25%は詐欺を見抜く自信が低下したと回答しているという。
マカフィーが2025年12月に発表した『2025年のホリデーシーズンにもっとも偽装されたブランド』では、1年にもっとも買い物が集中するホリデーシーズンで、詐欺師がもっとも偽装したブランドのトップ5に任天堂がランクインしていた。
ホリデーシーズンのネットショッピング詐欺の調査は、2025年10月から2025年11月にかけてオンライン行動を対象に、ラグジュアリーブランドや一般消費財の偽装を中心に分析。McAfee Labsの研究者は、特定のブランド名やキーワードを一般的なウェブアドレスの形式に変換した上で、マカフィーのWebレピュテーション・テレメトリーと照合して、悪意のあるURLや不審なURLを特定して、ユーザーがこれらのフラグ付きサイトへのアクセスを試みるたびに「詐欺ヒット」としてカウントし、同一ユーザーによる繰り返しの試行も集計に含まれている。
オンラインショッピングの予防策
オンラインの買い物詐欺に遭わないためには、次のような予防策や回避策がある。
・クリックする前に一呼吸置く:
お得なオファーに関するメッセージやDM、メールを受け取ったときは、直接販売事業者のホームページやアプリにアクセスして確認する。
・信頼できる業者から購入する:
聞いたことがないサイトや急なオファーが届いた場合、見送ることが安全な選択といえる。
・危険信号に注意する:
急いで行動するよう催促されたり、ギフトカードや特定の支払い方法のみでの支払いを要求されたりするときは注意が必要。これらは典型的な詐欺の手口だ。いったん立ち止まり、冷静に考えることで、お得な商品購入と詐欺を見分けることができるはずだ。
・買い物体験を保護する:
アカウントを保護するために、二段階認証(2FA)を有効に設定して、強力で固有のパスワードを使用しよう。安全なウェブサイト(URLが「https://」で始まり、鍵のアイコンが表示されているもの)でのみ購入して、銀行やクレジットカードの利用明細を定期的に確認して、不審な請求がないか確認しておこう。
今回の任天堂の値上げに関連したケースは、ハードウェアにとどまらず、さまざまなもので行われる可能性がある。ディズニー関連の詐欺では『Disney+』アカウントに関連した偽の広告、PCゲームプラットフォーム『Steam』のPCゲーム用ギフトカードに関連する詐欺などもあり、ソフトウェアやサービスに関連した詐欺についても対策が必要だ。そのためには総合的なオンライン保護のための投資を検討したほうがいいかもしれない。
構成/KUMU







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