Googleは2026年5月19日~20日、アメリカ・カリフォルニア州マウンテンビューにおいて年次開発者向け会議「Google I/O」を開催。Geminiアプリの新機能を公開した。本稿では同社発表ブログをベースに、その概要をお伝えする。
Neural Expressive : AI 時代の新しいデザイン言語

Gemini の体験が根本から再設計され、新しいデザイン言語 Neural Expressiveが導入された。新しいインターフェースには、なめらかなアニメーションや鮮やかな色彩、刷新されたフォント、そしてハプティック フィードバックなどが採用されており、より直感的に操作できるようユーザーをサポートしていく。
さらに、自然な会話を楽しめる Gemini Liveの体験がGeminiに直接統合された。これにより、「ちょっとテキストで質問したい」という時から「もっと深く会話で掘り下げたい」という時まで、シームレスに切り替えることが可能になった。
もちろん、そこからまたテキスト入力に戻るのも自由自在。マイク機能も改良を加え、思考の途中で音声が途切れてしまうことなく、自分のペースでタップして話しながらアイデアを形にできるようになり、「話している途中で途切れてしまうのでは…」という心配は不要となった。近日中には、地域の方言への対応も開始する予定だ。
そして文字ばかりの長い文章ではなく、画像、タイムライン、ナレーション付きの動画、さらには動的なグラフィックなどを含んだ最適な回答をGeminiがリアルタイムで生成する。
Neural Expressiveはウェブ、 Android 、および iOSを通じて、 日本を含む世界中のすべてのユーザーが利用できる。
■Gemini Omni : あなたのアイデアを映画のような動画に
ユーザーのアイデアを実現するモデルとして「Gemini Omni」も発表された。テキスト、画像、動画をどのように組み合わせてもインプットとして入力でき、思い描いたどおりの高品質な動画をアウトプットとして生成する。
動画の作成や編集も、まるで会話をするかのようになめらかに実行できる。例えば、簡単なプロンプトを入力するだけで、映画のようなズーム効果を加えたり、背景を変更したりといった操作が可能だ。
カメラロールから好みの写真や動画をアップロードし、ワンクリックで設定されているテンプレートを適用すれば、高価な機材や難しい専門用語の知識がなくても、まるで魔法のような動画制作を体験できるという。自分そっくりの見た目と声を持つカスタム AI アバターを作成して、動画の主役に仕立てることも可能だ。
Gemini Omniは、 発表当日よりGoogle AI サブスクリプションのユーザーを対象に順次提供が開始された。



■今日のまとめ : 最高の一日のスタートを
毎朝、起きてすぐにその日の予定や重要な情報をスムーズに確認できる。そんな最高の1日のスタートをサポートしてくれるパーソナル機能が 「今日のまとめ(Daily Brief)」だ。

この機能を有効にすると、 Geminiが連携済みのアプリを活用してバックグラウンドで機能。Gmailの受信トレイにある緊急の要件や、 Googleカレンダー の予定、確認が必要なフォローアップ情報などを収集して、ひと目で確認できる短い要約レポートにまとめ上げる。
それも、単に情報を要約するだけではない。 ユーザーの目標に合わせて情報を整理して優先順位をつけた上で、次に取るべきステップを提案してくれるのだ。その提案に対して高評価や低評価を選択することで、使えば使うほどスマートに進化していくという。
本機能は発表当日より 、 米国のすべてのGoogle AI サブスクリプション ユーザーを対象に順次提供が開始された。
Gemini Spark : 情報からアクションへ
デジタルライフの管理を24時間体制でサポートするパーソナル AI エージェント、 Gemini Sparkも発表された。
Spark は従来の「質問に答えてくれるアシスタント」から、「あなたに代わって実際に作業をこなしてくれる存在」へと、 Gemini を大きく進化させるマイルストーンとなる。
Gemini Sparkは、 Gemini 3.5とGoogle Antigravityのハーネス上で動作する。 Gmail や Googleドキュメント、Googleスライド といった日々使用するGoogle Workspaceのツール群と深く連携しているだけでなく、クラウドベースのエージェントであるため、パソコンを閉じている間、スマートフォンをロックしている間もバックグラウンドで作業を継続できる。
Gemini Sparkは、 一部のTrusted Tester向けに順次提供が開始され、 まもなく米国のGoogle AI Ultra サブスクリプション ユーザーを対象にベータ版での提供が予定されている。
というわけでGemini Sparkを使うと、近い将来には次のようなことが可能になる。
<定期タスクやトリガーの設定>
毎月のクレジットカードの明細を自動的に解析して、新しいサブスクリプションの契約を特定・通知する。
<新しいスキルの学習>
子どもの学校からのメールを受信トレイでチェック。提出期限などのスケジュールを抽出して、パートナーや自分宛に1日1 回、まとめダイジェストを自動送信するように指示できる。
<一連のワークフロー作成>
メールやチャットに散らばった会議のメモを統合して、結果を美しくまとめたGoogle ドキュメントを作成。その上で、プロジェクトを開始するための案内メールの下書きまでを一度に依頼できる。
◎今後の予定について
Geminiと連携できるアプリもさらに拡大。まずMCP ( Model Context Protocol : モデル コンテキスト プロトコル、 AI モデル と外部データソースを安全に接続する共通規格)を通じて Canva 、 OpenTable 、 Instacartとの新しい連携が始まっている。
さらに、 多くのパートナーのアプリも統合予定だ。これにより、 Sparkは近い将来 、 これらの連携を利用してユーザーの代わりにタスクを実行できるようになる。
またGoogleでは「Spark にテキストメッセージやメールを直接送信する機能、独自のカスタム サブエージェントの作成、ローカルのブラウザを Spark に操作させる機能など、新しい能力も順次追加していく予定です」と説明している。
■macOS 用 Gemini アプリ : デスクトップ環境をスマートにコントロール
macOS 用Gemini アプリも大幅にアップデートが予定されている。デスクトップ版の GeminiアプリにGemini Sparkが導入され、ローカルファイルの整理や、デスクトップ上のワークフローの自動化をサポートできるようになる。
さらに音声理解技術も導入。頭の中で考えをまとめながら話しているとき、「ええと」や「やっぱり…」と言い淀んでしまうことがあっても、画面上の文脈を理解した Geminiが、流れるような話し言葉を正確な下書きへと変換して、ユーザーの意図を汲み取ったテキストを瞬時に作成してくれる。

macOS 用 Gemini アプリは、 すべてのユーザーがダウンロードして使うことができる。なおGemini Sparkは米国のGoogle AI Ultra サブスクリプション登録者向けに順次提供され、新しい音声体験は、今夏提供される予定だ。
関連情報
https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/next-evolution-gemini-app/
構成/清水眞希







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